スポンサーリンク

社会保障の行方

年金、医療、介護保険。

私たちの生活を支える大事な社会システムですが、少子高齢化が進む中、負担増・給付減の流れが止まりません。総人口に占める65歳以上の割合は、過去最高の27.7%となり、年金や介護など社会保障制度への不安が高まっています。

高齢化と年金・医療・介護

平成29年9月、厚生年金の保険料率が18.182%から18.3%に引上げられました。厚生年金の保険料率は、平成16年から毎年、段階的に引上げられてきましたが、今回を最後に引上げが終了し、今後の保険料率は18.3%で固定されます(平成16年10月時点での保険料率は13.934%)。

国民年金保険料の引上げは既に終了しており、厚生労働省では、国庫負担と合わせ、「決められた収入の範囲で、年金の給付水準をいかに確保していくか」という課題と向き合い、長期的視点で年金制度を運営していくとしています。保険料負担者である現役世代が減少し、年金受給者である高齢者が増加する中、その運営は厳しさを増すばかりです。

医療や介護はどうでしょうか。

年金との大きな違いとして、医療や介護では、現役世代だけでなく、高齢者自身も保険料を負担するということが挙げられます。そして、必ずしも高齢者全員が保険給付を受けるとは限りません。

とはいえ、高齢者数は増え、介護給付費は増加の一途。医療費も増大を続けているわけですから、医療や介護に対する不安も消えそうにはありません。

増え続ける社会保障給付費

国立社会保障・人口問題研究所「平成27年度の社会保障費用統計」をみてみましょう。

これは、年金や医療保険、介護保険、雇用保険、生活保護、子育て支援など社会保障制度に関する1年間の支出を集計し、取りまとめたもので、平成27年度の社会保障給付費の総額は114兆8596億円となっています。

平成27年度の内訳は、年金が54兆9465億円、医療が37兆7107億円、福祉その他が22兆2024億円となっており、社会保障給付費の50%近くを年金が占めています。

部門別給付費の推移

部門別給付費の推移をみてみましょう。年金と医療に関しては、次の通りです。

介護に関しては、福祉その他の給付費の中で、介護対策(介護保険、生活保護の介護補助等)として数字が公表されています(介護保険は平成12年に開始)。

社会の高齢化とともに増加を続ける介護対策費ですが、団塊の世代の高齢化とともに、更なる増加が見込まれています。

ちなみに、社会保障給付費を機能別にみると、「高齢」(介護サービス等諸費、老齢年金等)が48.1%、「保健医療」(療養給付、特定健診・保健指導事業費等)が31.4%、「遺族」(遺族年金等)が5.8%、「家族」(出産育児一時金、育児休業給付等)が5.5%などとなっています。

社会保障の充実は、社会に対する信頼に繋がります。

社会保障と税の一体改革をしっかりと進め、少子高齢化が進む中でも、私たちが安心して暮らすことができる制度構築を期待したいと思います。