【平成30年度改定】訪問介護における生活援助の位置づけは?

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訪問介護における身体介護の基本報酬は1~2%程度の引き上げ、生活援助の基本報酬は1%程度の引き下げとなりました。

身体介護の重点化を図ったといえます。

さて、厚生労働省「平成30年度介護報酬改定について」から、訪問介護に関する改定をみてみましょう。

① 生活機能向上連携加算の見直し

② 「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化

③ 身体介護と生活援助の報酬

④ 生活援助中心型の担い手の拡大

⑤ 同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬

⑥ 訪問回数の多い利用者への対応

⑦ サービス提供責任者の役割や任用要件等の明確化

⑧ 共生型訪問介護

⑨ 介護職員処遇改善加算の見直し

となっています。

訪問介護に利用制限が!

今回の改定における大きなポイントの1つが、「⑥ 訪問回数の多い利用者への対応」です。

「利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、市町村が確認し、必要に応じて是正を促していく」ための具体的な仕組みが設けられました。

これは、生活援助中心型のサービスについては、必要以上のサービス提供を招きやすいという構造的な課題があるという指摘がある一方で、利用者の自立支援に、より良いサービスを提供するため、ケアマネだけの視点ではなく、多職種協働による検証を行い、必要に応じて、ケアプランの内容を是正するものとなります。

今年10月から開始され、

ケアマネは、基準を超える訪問回数の生活援助型訪問介護をケアプランに位置付ける場合、市町村に届け出る

市町村は提出されたプランを地域ケア会議で検証して、必要に応じてサービス内容の是正をケアマネに促す

という流れになります。

先日、「厚生労働大臣が定める回数及び訪問介護」が公布されました。

もちろん、利用者にとって本当に必要なサービスであれば、基準を超える訪問回数のケアプランも考えられます。

ケアマネがその必要性をしっかりと説明できることが重要です。

生活援助だけやるヘルパー制度の開始

訪問介護には、身体介護と生活援助があります。

従来、訪問介護を行うには、介護福祉士、実務者研修修了者(450時間)、初任者研修修了者(130時間)などであることが必要でしたが、今年4月から、生活援助だけやる場合には、初任者研修130時間より少ない59時間の「生活援助従事者研修」を修了すればよいことになりました。

「生活援助従事者研修」では、生活援助だけであっても、介護を必要とする人の所へ行って適切に対応できるよう、認知症高齢者に関する知識や観察の視点などを研修することになります。

生活援助の基本報酬は引き下げられています。

従来のヘルパーが生活援助を行っても報酬は下がるわけですから、生活援助専門ヘルパーの雇用や、サービス提供を身体介護中心にするなど、事業所としての方針を固めておく必要があります。




角村俊一

社会保険労務士/介護福祉経営士/認知症サポーター/2018年度・17年度「介護労働者雇用管理責任者講習」講師/2017年度「介護分野における人材確保のための雇用管理改善推進事業」サポーター/2018年度「埼玉働き方改革推進支援センター」アドバイザー ほか