【働き方改革】働き方改革関連法をおさらいしてみよう(2)

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前回の続きです。

6.高度プロフェッショナル制度の創設

高度プロフェッショナル制度とは、職務の範囲が明確で一定の年収を有する労働者が、高度の専門的知識を必要とする業務に就く場合、労働時間・休憩・深夜労働の規定が適用除外される制度です。

この制度を導入するには様々な要件があります。

(1)対象となる労働者

・労使間の書面による合意に基づき、職務の範囲が明確に定められ(配置転換が予定されていないということ)、その職務にのみ従事すること

・年収が1,075万円以上であること

・高度プロフェッショナル制度の対象となることに同意すること

(2)導入手続き

・労使委員会を設置すること

・労使委員会において法定の決議事項を決議すること(5分の4以上の多数による議決)

・労基署へ届け出ること

(3)高度の専門的知識を必要とする業務とは

金融商品の開発業務、金融商品のディーリング業務、アナリストの業務(企業・市場等の高度な分析業務)、コンサルタントの業務(事業・業務の企画運営に関する高度な考案又は助言の業務)、研究開発業務等が想定されています。

(4)健康確保措置

使用者は、高度プロフェッショナル制度適用中には、健康管理時間に基づく健康確保措置等を講じなければなりません。

① 1年間を通じ104日以上の休日を付与すること

② 次のうちいずれかの措置を講ずること
・勤務間インターバル
・健康確保時間(在社時間+事業場外労働時間)の上限設定
・2週間連続の休日確保
・臨時の健康診断

なお、健康管理時間のうち、1週40時間を上回る部分が100時間を超えた場合には、医師による面接指導を行わなければなりません。

7.勤務間インターバル制度の普及促進

事業主は、前日の終業時間と翌日の始業時間の間に一定時間の休息の確保に努めなければなりません。

長時間労働が続くと睡眠時間が十分に確保できませんから、終業と始業の間に一定時間を置くことで、睡眠時間を適切に取れるようにとの措置です。

勤務間インターバル制度は長時間労働の抑制策として期待されていますが、あくまでも努力義務となっています。

8.同一労働同一賃金

この同一労働同一賃金に対する関心も高いようです。

厚生労働省では、

同一労働同一賃金の導入は、仕事ぶりや能力が適正に評価され、意欲をもって働けるよう、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者) と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すもの

としています(厚労省HPより)。

つまり、これは「正社員」と「パート・アルバイト・派遣社員」との間の不合理な格差を無くすものといえます。

改正法では、有期雇用労働者、派遣労働者を含めて非正規雇用労働者全体について、不合理な待遇差を是正しようとしています(派遣労働者については、派遣労働法)。

法改正に先立ち、平成28年12月、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇差がどのような場合に不合理とされるかを事例等で示す 「同一労働同一賃金ガイドライン案」 が公表されています。

このガイドライン案が今後「指針」となります。まずはこれを読み込んでください。

そして現在の状況を確認、もし不合理だと思われる待遇差があるのであれば、解消してゆく必要があります。

今後は、パートや有期雇用労働者に対し、もし待遇差があるのであれば合理的な理由を説明できなければなりません。

各種手当について、基本給について、賞与について、福利厚生についてなど、検討すべき項目はいろいろとあります。

改正法の施行は2020年4月(中小企業は2021年4月)となります。

今から検討を進めていきましょう。




角村俊一

社会保険労務士/介護福祉経営士/認知症サポーター/2018年度・17年度「介護労働者雇用管理責任者講習」講師/2017年度「介護分野における人材確保のための雇用管理改善推進事業」サポーター/2018年度「埼玉働き方改革推進支援センター」アドバイザー ほか