1.塗り絵の説明
奈良公園の鹿、もみじの大木、遠くに見える五重塔を一場面にまとめました。鹿を大きく描き、毛並みや葉の線を増やしすぎず、広い面を塗れるようにしています。
動物の話、修学旅行、寺社への外出、秋の公園など、本人の経験に合わせて話題を選べます。 鹿に会ったことがない人には、好きな動物の話へ広げてもよいでしょう。
2.画像


色見本と同じ色に塗る必要はありません。本人が選んだ色や好きな色を大切にしてください。
3.塗り絵を始めるときの声かけ
- 奈良の鹿と紅葉を描いた絵です。よかったら見てみませんか?
- 鹿ともみじでは、どちらから塗りたいですか?
- 鹿の色は茶色以外でも大丈夫です。好きな色を選んでくださいね。
- 大きな木は何色にしてみましょうか?
- 今日は少しだけ塗るのでも、眺めて話すだけでも大丈夫です。
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4.塗り絵中の声かけ
- 鹿を近くで見たことはありますか?
- 動物に食べ物をあげた経験はありますか?
- 修学旅行ではどこへ行きましたか?
- 大きな木の下で休むと、どんな気持ちになりそうですか?
- 紅葉の赤と鹿の茶色では、どちらを先に塗りたいですか?
- 奈良のお土産や食べ物で思い浮かぶものはありますか?
- 公園へ出かけるなら、誰と歩いてみたいですか?
- 五重塔を見ると、どんな景色や音を思い浮かべますか?
話が出たときの広げ方
利用者さん:
「修学旅行で奈良に行った」
介護士:
「どなたと一緒の班でしたか?」
さらに:
「移動中や宿で印象に残ったこともありますか?」
利用者さん:
「鹿せんべいをあげたよ」
介護士:
「鹿はどんな様子で近づいてきましたか?」
さらに:
「少し驚いたことや楽しかったことはありましたか?」
利用者さん:
「動物は犬が好き」
介護士:
「どんな犬が好きですか?」
さらに:
「一緒に暮らした動物の思い出も聞かせてください。」
5.介護士が知っておきたいポイント
正しい色や完成の形を決めず、本人が無理なく楽しめているかを見ます。
- 色見本どおりに塗るよう訂正せず、本人が選んだ色を大切にします。
- 完成を急がせず、途中で休んだり、会話だけになったりしても問題ありません。
- 「覚えていますか?」を繰り返さず、絵に見える色や形から会話を始めます。
- 職員の知る昔の暮らしを正解として押しつけず、本人が話した内容を起点にします。
- 疲れ、手の動かしにくさ、色鉛筆の持ちにくさ、絵の見えにくさがないかを見ます。
- 鹿が苦手だった人もいるため、近づいた体験をよい思い出と決めつけません。動物の話を避けたい様子なら、木や公園の話へ切り替えます。
6.奈良公園と修学旅行にまつわる年代別の出来事・暮らし
昭和20年代(1945〜1954年)
学校行事や遠足は地域や学校の事情で大きく異なりました。近くの寺社や公園へ徒歩や列車で出かけた記憶を持つ人もいます。
昭和30年代(1955〜1964年)
鉄道を使った修学旅行が広がり、奈良や京都は代表的な行き先の一つになりました。制服姿で集合写真を撮った経験が話題になることがあります。
昭和40年代(1965〜1974年)
団体旅行や家族旅行が増え、寺社と奈良公園を歩く観光が親しまれました。鹿との距離の近さに驚いたという思い出もあります。
昭和50年代(1975〜1984年)
カラー写真が身近になり、紅葉や鹿を背景にした旅の写真が家庭のアルバムに残るようになりました。
平成以降
国内外から多くの人が訪れ、奈良公園の鹿や歴史的な景観が映像や写真でも広く知られるようになりました。








