1.塗り絵の説明
ちゃぶ台は、畳や床へ直接置き、家族の食事、茶飲み、読み書きなどに使った低い机です。丸形や角形があり、脚を折り畳める物は、使わない時に壁際や押し入れへ片づけられました。限られた部屋を、食事の場所から寝る場所へ切り替えやすくする、暮らしに合わせた机でした。
食事前に脚を開いて留め具を確かめ、膳や食器を並べ、家族が座布団に座って囲みます。食後は食器を下げ、天板を拭き、乾いてから脚を畳みました。食卓だけでなく、子どもの勉強、家計簿、裁縫などに使う家庭もあります。家族構成や住まいによって大きさと用途は異なり、戦後に椅子とダイニングテーブルの生活が広がると、日常の中心から外れる家庭も増えました。
2.画像


色見本と同じ色に塗る必要はありません。本人が選んだ色や好きな色を大切にしてください。
3.塗り絵を始めるときの声かけ
- 「家族で丸いちゃぶ台を囲んでいますね」
- 「木の天板は、どんな茶色にしましょうか」
- 「食器や着物は、お好きな色を選べますよ」
- 「食卓でよく食べた物や話したことはありますか」
- 「塗りたい所から、ゆっくり始めましょう」
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4.塗り絵中の声かけ
- 「ちゃぶ台の丸い形がきれいに見えますね」
- 「家族の着物の色がよく調和しています」
- 「脚を畳むと、部屋を広く使えたそうです」
- 「食事の席は、いつも決まっていましたか」
- 「食後には、ちゃぶ台で何をして過ごしましたか」
- 「食器の細かい所は、無理に塗らなくても大丈夫です」
- 「手首が疲れたら、少し休んでから続けましょう」
会話を広げる例
- 介護士:「ちゃぶ台では何を食べましたか」 利用者:「みそ汁とご飯です」 介護士:「湯気の上がる食卓だったのでしょうね」
- 介護士:「食後は何をしましたか」 利用者:「家計簿をつけました」 介護士:「同じ机がいろいろな役目をしたのですね」
- 介護士:「天板を何色にしますか」 利用者:「明るい茶色」 介護士:「木目がやさしく見える色ですね」
5.介護士が知っておきたいポイント
食卓の記憶は、団らんだけでなく、食糧事情、家族関係、厳しいしつけなどと結びつくことがあります。温かい家庭だったと決めつけず、本人が選んだ話題と感情をそのまま受け止めます。 一人で使った人や、ちゃぶ台を持たなかった人の経験も尊重してください。
広い天板は塗りやすい一方、人物や食器は細かいため省略できます。太めの色鉛筆を用意し、手や目の疲れに合わせて休憩します。ちゃぶ台の周囲へ座る模倣は立ち座りの負担になるため、普段の安全な姿勢で楽しみます。
6.題材にまつわる年代別の出来事・暮らし
- 明治~大正時代:家族が同じ低い食卓を囲む生活が広がり、折り畳み式のちゃぶ台も使われました。
- 昭和前期:食事、茶飲み、勉強、裁縫など、一台がさまざまな役割を担いました。
- 昭和中期以降:住宅と生活様式の変化により、椅子とダイニングテーブルを使う家庭が増えました。
- 現在:座卓として使われるほか、折り畳める省スペース家具の考え方は現代にも受け継がれています。








