1.塗り絵の説明
昭和33年に開業した東京タワーを、冬の装いをした二人が見上げている場面です。高い建物がまだ少なかった当時の街並みを背景に、新しい東京の象徴を初めて見るような構図にしました。
塔の骨組みは特徴を残しながら塗り分けが細かくなりすぎないよう整理しています。空、雲、コート、街並みなど、広い面から塗り始められます。
東京見物、テレビの普及、カメラで撮った記念写真などの話につながる題材です。東京へ行った経験がなくても、地元の高い建物や展望台の話へ広げられます。
2.画像
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色見本と同じ色に塗る必要はありません。本人が選んだ色や好きな色を大切にしてください。
3.塗り絵を始めるときの声かけ
- 「昭和33年に開業した東京タワーの絵です。よかったら見てみませんか?」
- 「タワーと空では、どちらから塗ってみましょうか?」
- 「塔の色を赤以外にしても素敵ですね。好きな色を選びますか?」
- 「広い空からゆっくり塗る方法もありますよ。」
- 「今日は眺めながら話すだけでも大丈夫です。」
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4.塗り絵中の声かけ
- 「このタワーを初めて見た人は、どんな気持ちだったでしょうね。」
- 「空は晴れた色にしますか。それとも夕方の色にしますか?」
- 「昔のカメラで写真を撮ると、現像を待つ時間もありましたね。」
- 「高いところから町を見るのは好きですか?」
- 「東京見物と聞くと、ほかにどんな場所が浮かびますか?」
- 「コートの色は二人で変えても、そろえてもよさそうです。」
- 「手が疲れてきたら、少し休みましょうか?」
利用者さん:
「東京タワーへ行ったことがある」
介護士:
「実際に上まで行かれたんですね。」
さらに:
「展望台から見えた景色で、印象に残ったものはありましたか?」
利用者さん:
「テレビが家に来たころだ」
介護士:
「テレビが暮らしに入ってきた時期と重なるんですね。」
さらに:
「最初によく見ていた番組や、家族で見た番組はありましたか?」
利用者さん:
「東京には行っていない」
介護士:
「東京へ出かける機会はなかったんですね。」
さらに:
「地元で目印になっていた高い建物や山はありましたか?」
5.介護士が知っておきたいポイント
タワーの色を訂正しない
東京タワーの実際の色に合わせる必要はありません。青や緑を選んでも訂正せず、本人が選んだ配色を尊重します。
東京旅行を前提にしない
当時、誰もが東京へ行けたわけではありません。「行ったことがありますか」だけで終わらせず、地元の景色やテレビの話にも広げます。旅行経験の有無を優劣として扱わないようにします。
線の多い部分を無理に埋めない
塔の骨組みは線が多いため、見えにくさや手の動かしにくさがないかを見ます。広い空や服から始めたり、塔を一色で塗ったりしても問題ありません。完成を急がせず、会話だけで終わる選択も大切にします。
疲れと集中を確かめる
色鉛筆を持ちにくそうではないか、目を近づけすぎていないか、同じ姿勢が続いていないかを確認します。「覚えていますか」を繰り返さず、本人の言葉を拾って会話をつなげます。
6.東京タワーにまつわる年代別の出来事・暮らし
昭和20年代(1945〜1954年)
戦後の復興が進み、都市の姿が少しずつ変わっていった時期です。家庭用テレビはまだ珍しく、ニュースや娯楽はラジオや映画館から得る人も多くいました。
昭和30年代(1955〜1964年)
東京タワーは昭和33年12月23日に開業しました。 テレビ放送の広がりとともに、新しい東京を表す建物として注目を集めました。開業翌年には多くの人が訪れ、東京見物の代表的な行き先になりました。
昭和40年代(1965〜1974年)
新幹線や高速道路の整備が進み、地方から東京へ出かける方法が増えました。職場旅行や家族旅行で展望台に上り、カメラで記念写真を撮る人もいました。
昭和50年代(1975〜1984年)
高層ビルが増えて東京の景色は変化しましたが、東京タワーは引き続き街の目印でした。修学旅行や親族訪問のついでに立ち寄ったという人もいます。








