1.塗り絵の説明
「秋空の竹とんぼ」は、刈り取り後の田んぼに続く道で、二人の子どもが竹とんぼを飛ばしています。手前には大きな落ち葉、遠くには山と木の家を置き、澄んだ秋空へ竹とんぼが上がる瞬間を描きました。
竹とんぼは形を大きくし、羽と軸を見分けやすくしています。空や道、田んぼは広い面なので、太めの色鉛筆でもゆっくり塗れます。高く飛ぶ竹とんぼと秋空の広がりを楽しめる一枚です。描かれている人物は子どもだけで、高齢者の人物は入れていません。
2.画像
|
|
色見本と同じ色に塗る必要はありません。本人が選んだ色や好きな色を大切にしてください。
3.塗り始める前の声かけ
遊び方を知っているか確かめるのではなく、今見えているものや選びやすい色の話から始めます。「覚えていますか」と何度も尋ねず、返事がなくても一緒に絵を眺めます。
・まず、絵全体をゆっくり眺めてみましょう。どこから始めると塗りやすそうですか。
・見本と同じ色でなくても大丈夫です。今日使いたい色を一つ選んでみませんか。
・竹とんぼは、どんな竹の色にしてみたいですか。
・空は澄んだ青と夕方の色のどちらが合いそうですか。
・竹とんぼは、どのあたりまで飛んでいきそうでしょう。
介護の仕事と暮らしを、ちょっと良くする選択肢
働き方を見直したいときや、毎日の負担を減らしたいときに役立つサービス・商品を紹介します。
4.塗っている途中の声かけ
手を止めたときも催促せず、色を選ぶ時間や眺める時間として待ちます。できばえや遊びの知識を評価せず、選んだ色や線の変化をそのまま言葉にします。
・羽の先だけ少し濃くすると、竹とんぼが見えやすくなります。
・空は横向きにゆっくり色を重ねてもよいですね。
・刈り取った田んぼには、どんな秋色を置きましょうか。
・手前の大きな落ち葉を一枚選んで塗ってみますか。
・子どもたちの服は、違う色にしてみましょうか。
・いちばん風を感じるところは、どこでしょう。
・手や目が疲れてきたら、ここで少し休みましょうか。
・塗らずに絵を眺めながらお話しするだけでも大丈夫ですよ。
会話を広げる返し方
・「よく飛ばした」と話されたら、「どんな場所で飛ばしたか、話したくなったら教えてください。」と返し、答えを急がず待ちます。
・「作ったことがある」と話されたら、「竹を削ったのでしょうか。覚えているところだけで大丈夫です。」と返し、答えを急がず待ちます。
・「知らない遊びだ」と話されたら、「知らなくても大丈夫です。空や落ち葉の色を楽しみましょう。」と返し、答えを急がず待ちます。
5.介護者の方へ
色や遊び方を直したり、見本どおりにするよう促したりしません。本人の速さ、塗る量、話すかどうかを尊重します。「昔は誰でも遊んだ」と決めつけず、本人の言葉と沈黙の両方を受け止めます。
疲れ、握りにくさ、線の見えにくさがないかを静かに確認します。太軸の色鉛筆、滑り止め、十分な照明を必要に応じて用意し、途中で終えても完成と考えます。会話だけ、鑑賞だけでも立派な活動です。
竹とんぼの飛ばし方や作り方を正しく答えてもらう必要はありません。実物を使う活動では人との距離や目の高さに配慮しますが、この塗り絵では絵として安全に楽しめます。
6.秋空の竹とんぼと昭和の暮らし
竹とんぼは竹などで作る素朴な玩具で、身近な材料を使った子どもの遊びとして親しまれてきました。昭和30年ごろにも手作りした人や、店で手に入れた人がいましたが、材料や形、飛ばし方は地域や家庭によって異なります。
年代の話は会話の手がかりです。診断や記憶力の確認には使わず、違う遊び方や「分からない」という返事もそのまま尊重します。








