1.塗り絵の説明
今回の塗り絵は、「梅の枝のメジロ」の様子を一つの場面として描いています。主役の生き物を見つけやすくし、介護施設やデイサービスでA4縦に印刷して使いやすい構図にしました。
細めの線で生き物の特徴や周囲の様子を丁寧に描き、じっくり楽しめる一枚にしました。すべてを塗り終える必要はなく、気になった所だけを選んでもかまいません。
絵をきっかけに、生き物の表情や動き、体の色、周囲の風景について会話を広げられます。経験を決めつけず、本人が話した言葉からゆっくり尋ねます。
2.画像
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色見本と同じ色に塗る必要はありません。本人が選んだ色や好きな色を大切にしてください。
3.塗り絵を始めるときの声かけ
- 「今日は梅の枝のメジロの絵があります。よかったら見てみませんか?」
- 「生き物と周りの景色があります。どちらから見てみましょうか?」
- 「顔、体、周りの物の中から、塗ってみたい所はありますか?」
- 「使ってみたい色があれば、こちらから選べますよ。」
- 「塗らずに、絵を見ながらお話しするだけでも大丈夫ですよ。」
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4.塗り絵中の声かけ
- 「この生き物には、どんな色が似合いそうですか?」
- 「この絵の中で、最初に目に入ったものは何ですか?」
- 「梅の枝のメジロの場面では、どんな音が聞こえてきそうですか?」
- 「動きや表情では、どこが気になりますか?」
- 「身近で見かけた生き物や、一緒に過ごした動物のことで話してみたいことはありますか?」
- 「この場面に一つ加えるなら、何があるとよさそうですか?」
- 「今日はこのまま続けますか。それとも少し休みますか?」
会話が出たときは、答えを急がず、その人が使った言葉を次の問いかけにつなげます。
利用者さん:
「この生き物の姿が印象に残るね」
介護士:
「姿が目に留まったのですね。どのあたりが気になりましたか?」
さらに:
「色や形、表情の中では、どれが一番近いですか?」
利用者さん:
「昔、似た生き物を見たことがあるよ」
介護士:
「似た生き物をご存じなのですね。どんな様子でしたか?」
さらに:
「見かけた場所や、一緒にいた人のことも話してみますか?」
利用者さん:
「これはあまり馴染みがないね」
介護士:
「馴染みがなかったのですね。今の絵を見て、気になる所はありますか?」
さらに:
「別の好きな生き物や景色があれば教えてください。」
5.介護士が知っておきたいポイント
色を訂正しない
実物と違う色でも問題ありません。本人が選んだ色を、その人の表現として尊重します。
完成を急がせない
一部分だけで終える、別の日に続ける、会話だけにするという選択も伝えます。
本人のペースを尊重する
どこから塗るか、いつ休むかを本人が選べるようにします。職員が空白を順番に指示し続けないようにします。
「覚えていますか?」を繰り返さない
記憶を試すような聞き方を避け、絵を見た今の感想や好きな色も尋ねます。
動物との関わりを決めつけない
同じ年代でも、地域、家庭、仕事、生活歴によって経験は異なります。見たことや飼ったことを前提にせず、本人が話していない経験を職員側から当てはめません。
疲れの様子を見る
手が止まる、姿勢が崩れる、返事が少なくなるなどの変化があれば、休憩や終了を提案します。
色鉛筆の持ちやすさを見る
太めの色鉛筆や補助具を用意し、必要に応じて用紙を固定します。本人の了承なく手を取って動かしません。
絵の見やすさを整える
影やまぶしさを避け、見やすい位置と明るさを整えます。色数を減らす場合も、本人と相談して選びます。
会話だけになっても問題ない
作品の完成より、本人が無理なく過ごせる時間を大切にします。話が続く場合は、塗る手を止めて聞く時間にしてもかまいません。
題材への感じ方を尊重する
かわいい、懐かしい、知らない、苦手など、感じ方は人それぞれです。明るい思い出に誘導せず、表情や声の調子に合わせます。
6.梅の枝のメジロにまつわる年代別の出来事・暮らし
昭和20年代(1945〜1954年)
鳥は庭、田畑、川辺、海辺などで姿や鳴き声に気づきやすい生き物でした。見かけた種類や季節は地域によって異なります。
昭和30年代(1955〜1964年)
通学や仕事、家事の途中で鳥を見たり、鳴き声を聞いたりした記憶を持つ人もいます。鳥に親しみがあるかどうかは人それぞれです。
昭和40〜50年代(1965〜1984年)
図鑑やテレビ、旅行を通して、身近でない鳥を知る機会も増えました。姿だけでなく、色、飛び方、鳴き声から話が広がることがあります。
平成以降(1989年〜)
公園での自然観察や写真撮影など、鳥を楽しむ方法が多様になりました。正しい名前を答えることより、今感じたことを自由に話せる時間を大切にします。








