1.塗り絵の説明
祖母と七歳の孫の七五三参りを題材にした、11月の高齢者向け塗り絵です。昭和40年代の祖父母と小学生くらいの孫のひとときをイメージしています。大きく描いた人物と、身近な暮らしの道具から場面を楽しめる構成です。
孫の着物、鳥居、千歳飴の袋などが色選びの手がかりになります。秋の上着や身のまわりの物を、お好きな色で塗ってみてください。白黒画像と着色見本は同じ場面で、介護施設やデイサービスの短い塗り絵時間にも使えます。
晴れ着の色や家族の成長を祝った日が、会話のきっかけになることもあります。絵の登場人物を、現在の利用者さん自身やその家族として決めつける必要はありません。思い出を話しても、話さずに塗っても大丈夫です。
2.画像
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色見本と同じ色に塗る必要はありません。本人が選んだ色や好きな色を大切にしてください。
3.塗り絵を始めるときの声かけ
– 「今日は「祖母と七歳の孫の七五三参り」の絵があります。よかったら見てみませんか?」
– 「孫の着物や鳥居がありますね。どこから塗ってみましょうか?」
– 「使ってみたい色はありますか?一緒に選んでもいいですよ。」
– 「少し塗るだけでも、絵を見るだけでも大丈夫ですよ。」
– 「お話ししながらでも、静かに塗ってもいいですよ。」
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4.塗り絵中の声かけ
– 「孫の着物にはどんな色を使ってみましょうか?」
– 「鳥居にも色が入りましたね。次はどこにしましょうか?」
– 「千歳飴の袋はお好きな色にしてもいいですね。」
– 「秋の肌寒い日には、どんな上着を着ていましたか?」
– 「お祝いの日にはどんな服を用意しましたか?」
– 「家族で写真を撮った場所はありますか?」
– 「神社の落ち葉を踏む音を思い浮かべることはありますか?」
– 「少し手を休めましょうか?続きはまたでも大丈夫ですよ。」
会話を広げる例1
利用者さん:「お祝いの日は、服を整えるのに忙しかったね」
介護士:「お祝いの日にはどんな服を用意しましたか?」
さらに:「家族で写真を撮った場所はありますか?」
会話を広げる例2
利用者さん:「その頃とは違うけれど、似た景色を知っているよ」
介護士:「似た景色が浮かんだんですね。どんな場所でしたか?」
さらに:「その場所にも孫の着物のようなものはありましたか?」
会話を広げる例3
利用者さん:「一緒にいるだけでも楽しかったね」
介護士:「一緒に過ごす時間が楽しかったんですね。どんなふうに過ごしましたか?」
さらに:「その時の気分や、交わした言葉も、よければ聞かせてください。」
会話例は順番に質問するためのものではありません。本人が話した言葉を一つ拾い、返答を待ちながら自然につなげてください。色や形の話だけになっても構いません。
5.介護士が知っておきたいポイント
色と終わり方を本人に任せる
色を訂正せず、完成を急がせないことを基本にします。孫の着物の色や塗る順番は本人に任せ、白い面を残して終えても構いません。塗れた量をほかの人と比べず、今楽しめている様子を大切にしてください。
絵から家族関係を決めつけない
祖父母と孫の絵ですが、「お孫さんもこうでしたよね」と同じ経験を求めません。子どもの頃の自分、子育ての時期、家族以外の人と過ごした時間など、本人が選んだ話題を聞きます。「覚えていますか?」を繰り返さず、話したくない様子があれば、色や季節の話に移って構いません。
無理なく楽しめているかを見る
手を止める、紙を近づける、目を細める、色鉛筆を何度も持ち直すなどの様子に気づいたら、紙の置き方、照明、使う道具、休憩を本人と相談します。疲れや持ちにくさを我慢させず、少し塗るだけでも、会話だけでもよい時間にしてください。診断や機能評価のための課題として扱いません。
この場面を使うときの工夫
祝いの経験や家族の話が出ない時は、着物や鳥居、秋の色の話へ移れます。祝い方の違いを比べたり、家族関係を聞き出したりしないでください。
6.祖母と七歳の孫の七五三参りにまつわる年代別の出来事・暮らし
昭和30年代(1955〜1964年)
秋の花、果物、季節の食べ物や祝いの日は、暮らしの話題の一つでした。庭の有無、住んだ土地、家庭の習慣によって、身近だった物や行事は違います。
昭和40年代(1965〜1974年)
庭や縁側での手伝い、家族の祝い、夕飯などを通して、祖父母と孫の秋の時間を描いています。11月の気温、紅葉や実りの時期には地域差があり、同じ月でも見える景色は一様ではありません。七五三は11月15日を目安に、子どもの成長を祝う行事です。この絵は小学生ほどの七歳の孫と祖母を描いています。お参りの日、服装、祝い方には地域差・家庭差があります。この作品は当時の雰囲気を参考にした創作で、ある家庭や店舗の実景をそのまま描いたものではありません。
昭和50年代(1975〜1984年)
子どもの成長や家族構成の変化とともに、季節の過ごし方が変わることもあります。以前の習慣を続けた話も、新しく始めた楽しみの話も、本人が選ぶ話題として受け止めてください。
年代をまたいで楽しむ会話
11月の過ごし方にも地域差があります。孫の着物や鳥居から、絵と違う時代の話になっても、そのまま聞いてください。絵の年代より、本人の経験を会話の起点にすることで、好きな色や身近な景色を楽しむ時間につなげられます。








