1.塗り絵の説明
女の子が黒いダイヤル式電話の受話器を持ち、指で円盤を回す場面を描いた塗り絵です。描かれている人物は子どもです。今の利用者さん自身を高齢者として描くのではなく、子どもの頃の暮らしを思い出せるようにしました。道具が目立つ構図で、髪も塗れる白い面になっています。
黒電話は受話器を持ち上げ、番号の穴に指をかけてダイヤルを回す電話です。電話の置き場所や、近所の電話を借りた経験は家庭によって異なります。
施設やデイサービスでは白黒画像をA4縦で印刷できます。色見本は一例です。道具だけ、服だけ、髪だけを塗って終えてもかまいません。ダイヤルが戻る音、電話を取り次いだ相手、電話の置き場所を手がかりに、本人が話したいことから会話を始められます。
2.画像


色見本どおりに塗る必要はありません。子どもの髪も白く残してあるので好きな色で塗れます。
3.塗り絵を始めるときの声かけ
- 「黒電話を使う子どもの絵です。見てみませんか?」
- 「道具と服、どちらから塗ってみますか?」
- 「髪も好きな色にできますよ。」
- 「絵を眺めながら昔のお話をするだけでも大丈夫です。」
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4.塗り絵中の声かけ
- 「初めて電話を使った頃、どこに置いてありましたか?」
- 「ダイヤルを回した後、どんな音がしましたか?」
- 「家族に電話を取り次ぐことはありましたか?」
- 「電話をかけるとき、番号は何を見ていましたか?」
- 「ご自宅に電話がなかった頃は、どう連絡していましたか?」
- 「この道具は何色にしましょうか?」
- 「今日は色を続けますか、それともお話をしますか?」
本人が話した言葉を確かめながら、次の一言につなぎます。
利用者さん:「「電話を借りに行った」」
介護士:「「どこへ借りに行っていましたか?」」
利用者さん:「「番号を間違えた」」
介護士:「「戻るまで待つ時間がありましたね。どんな相手にかけたときですか?」」
5.介護士が知っておきたい道具と会話のポイント
何に使う道具か:黒電話は受話器を持ち上げ、番号の穴に指をかけてダイヤルを回す電話です。電話の置き場所や、近所の電話を借りた経験は家庭によって異なります。
思い出の手がかり:ダイヤルが戻る音、電話を取り次いだ相手、電話の置き場所。本人が実際に使ったとは決めつけず、「見たことはありますか」から尋ねます。使わなかった、別の道具だったという話も、その方の暮らしを知る大切な答えです。
声かけの注意:家に電話があったことを前提にしません。連絡手段や人とのやり取りの記憶にも目を向けます。昔の苦労を懐かしむか、話したくないかも人によって違います。思い出す力や正確さを試す質問にせず、色・形・音など今の絵から答えやすい話題に戻れます。
塗る範囲が多いと感じたら道具を一部分だけ選びます。疲れや見えにくさ、筆記具の持ちにくさに合わせ、途中でやめても構いません。
6.年代や暮らしの違いを話すとき
これらの道具は、同じ年代の全員が使ったわけではありません。住んでいた地域、家庭の設備、学校、生活の変化によって経験が違います。「昭和だから使ったはず」と年代から答えを決めず、「いつ頃、どこで、誰と見たり使ったりしましたか」と本人の言葉で確かめましょう。
幼い頃に見た記憶と、後で自分の子どもに使い方を見せた記憶は別の場面かもしれません。両方が出てきたら、その時に本人が話したい方を広げます。








