1.塗り絵の説明
海辺の岩の間に育つイソギクを描きました。六つの丸い花のまとまりと、白い縁取りが特徴の大きな葉が主役です。細かな花は簡略化し、奥には海の線を添えています。葉や岩の広い面をゆっくり塗れる秋の海辺の塗り絵です。
イソギクは秋の終わりに黄色い花を咲かせ、十一月に見頃を迎える場所があります。海岸の植物ですが、庭や植物園でも楽しめます。高齢者施設やデイサービスで、海へのお出かけや風景の思い出を話すきっかけになります。
2.画像
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色見本と同じ色に塗る必要はありません。本人が選んだ色や好きな色を大切にしてください。
3.塗り絵を始めるときの声かけ
- 「丸い花が、海を背景に咲いていますね。」
- 「葉っぱのふちが白く見える植物です。」
- 「花と海、どちらの色から選びますか?」
- 「岩の広いところから塗ってもよさそうですね。」
- 「この景色をゆっくり楽しんでみましょうか。」
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4.塗り絵中の声かけ
- 「黄色い花がよく目立ちますね。」
- 「葉のふちを白く残しても楽しめますね。」
- 「海はどんな青にしてみたいですか?」
- 「海辺に出かけた思い出はありますか?」
- 「波の音を想像すると、どんな感じがしますか?」
- 「岩の色を一つずつ変えてもよさそうですね。」
- 「小さな部分は白く残しても大丈夫です。」
- 「手を休めて、風景を眺めてみませんか?」
話が出たときの広げ方
利用者さん:「海の近くに住んでいた。」
介護士:「海が身近だったのですね。」
さらに:「よく見ていた景色を教えていただけますか?」
利用者さん:「菊なのに花びらが見えないね。」
介護士:「丸い小花の集まりが特徴なのですね。」
さらに:「この形には、どんな色を選びましょうか?」
利用者さん:「白いふちが面白い。」
介護士:「葉の形を引き立てていますね。」
さらに:「内側だけ色をつけてみますか?」
5.介護士が知っておきたいポイント
葉の白い縁取りは見本の特徴ですが、必ず残すように指示する必要はありません。本人の選んだ色や塗り方を尊重します。海の話題がつらい記憶につながる場合は、花や岩の形など今の絵に話を戻し、無理に続けません。
色を訂正せず、完成を急がせないことを基本に、本人のペースを大切にします。「覚えていますか?」を繰り返したり、昔の暮らしを一律に決めつけたりせず、話したい内容を受け止めてください。
顔を紙に近づけていないか、色鉛筆を持ちにくそうではないか、手や肩に疲れがないかを見ます。必要に応じて紙の向きや画材を調整し、休憩を提案します。絵を眺めたり、会話だけを楽しんだりしても大丈夫です。
6.イソギクと海辺の草花にまつわる年代別の出来事・暮らし
昔からの海辺の名前
イソギクの名前は、磯に生える菊であることに由来します。暮らしの場所や植物の姿が、名前の手がかりになっています。昔住んだ町や訪ねた海岸の話を、話したい範囲で聞いてみましょう。
平成の自然保護(2015年)
平成27年の京都府のレッドデータブックでは、イソギクの生育や保全上の課題がまとめられました。身近な草花でも、地域ごとに大切に見守る視点があります。野外では採らずに眺める楽しみ方を、海岸の散歩の話に添えられます。
令和の庭での楽しみ方(2019年〜)
現在は園芸店でもイソギクが扱われ、海辺だけでなく庭でも育てられています。花のない時期にも葉の白い縁を眺める楽しみがあります。今日の絵で好きな部分を選ぶ会話に広げてみましょう。








