1.塗り絵の説明
晩秋の丘を背景に、冬桜の五輪の花と二つのつぼみを大きく描いた塗り絵です。遠くには葉を落とした木が一本あります。手前の花びらと、ゆるやかな丘の広い面を中心に、静かな風景を楽しめます。特定の公園を正確に描いた絵ではありません。
冬桜は秋から冬にも花を咲かせる桜です。群馬県の桜山では十一月中旬ごろから見頃を迎えますが、年や場所によって時期は変わります。高齢者施設やデイサービスで、春とは違うお花見や晩秋の散歩を話題にできる一枚です。
2.画像
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色見本と同じ色に塗る必要はありません。本人が選んだ色や好きな色を大切にしてください。
3.塗り絵を始めるときの声かけ
- 「秋の終わりにも咲く桜があるのですね。」
- 「大きな花びらを一緒に見てみましょうか。」
- 「花と丘、どちらから色をつけますか?」
- 「この風景には、どんな色が似合いそうですか?」
- 「一輪だけでも、ゆっくり楽しめますよ。」
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4.塗り絵中の声かけ
- 「淡い花の色が、枝によく映えていますね。」
- 「丘は広いので、ゆったり塗れそうですね。」
- 「春以外の季節に桜を見たことはありますか?」
- 「散歩で花を見つけるとうれしいですね。」
- 「この景色を誰かと眺めるなら、どんなお話をしたいですか?」
- 「遠くの木は、白く残しても大丈夫です。」
- 「つぼみの色を少し変えてみますか?」
- 「紙を置いて、一息つきましょうか。」
話が出たときの広げ方
利用者さん:「桜は春だけだと思っていた。」
介護士:「季節の違う桜も面白いですね。」
さらに:「この花には、どんな色を選びましょうか?」
利用者さん:「山へ花を見に行ったよ。」
介護士:「山でのお花見を楽しまれたのですね。」
さらに:「景色や道のりで心に残ったことはありますか?」
利用者さん:「静かそうな景色だね。」
介護士:「ゆっくり過ごせそうですね。」
さらに:「ここで聞こえる音を想像すると、何が浮かびますか?」
5.介護士が知っておきたいポイント
春の桜の思い出が出たら、季節の間違いとして訂正せず受け止めます。そのうえで、今回は秋冬にも咲く桜を描いていることを短く添えます。遠景の細い枝を全部塗る必要はなく、大きな花や丘だけを選んでも楽しめます。
色を訂正せず、完成を急がせないことを基本に、本人のペースを大切にします。「覚えていますか?」を繰り返したり、昔の暮らしを一律に決めつけたりせず、話したい内容を受け止めてください。
顔を紙に近づけていないか、色鉛筆を持ちにくそうではないか、手や肩に疲れがないかを見ます。必要に応じて紙の向きや画材を調整し、休憩を提案します。絵を眺めたり、会話だけを楽しんだりしても大丈夫です。
6.冬桜の名所にまつわる年代別の出来事・暮らし
明治の植樹(1908年)
群馬県の桜山では明治41年に公園づくりが進み、桜やカエデが植えられました。地域の人が育ててきた木々が、後の花の名所につながっています。身近な公園や学校の木を思い浮かべる話題にできます。
昭和の名勝指定(1937年)
桜山の桜は、昭和12年に三波川(サクラ)として国の名勝および天然記念物に指定されました。花のある景色を大切に守る歩みです。名所へ出かけた経験がない方とも、好きな景色から話を始められます。
平成の晩秋のお花見(2009年)
平成21年十一月には桜山公園の冬桜の開花が紹介されました。春のお花見とは違い、寒さへ向かう季節の花を楽しむ機会です。温かい飲み物や散歩の服装など、季節の過ごし方にも会話を広げられます。








