手作りお茶ゼリーの硬さが毎回違う原因|離水・固まらないときの確認ポイント

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お茶ゼリーの離水や均質性、むせの確認ポイントを介護職員と高齢者のイラストで示した図解

現場では、退院後に急きょお茶ゼリーが必要になっても、飲むたびに1人分を作る余裕がないことがあります。朝に1日分をまとめると粉がダマになり、ミキサーで混ぜれば今度は泡が増える。「固まってはいるけれど、いつもと同じなのか」と手が止まります。

前日に準備できず、朝に作って14時の提供へ間に合わせるしかない日もあります。冷蔵庫の前で「もう出してよいのか」を一人で決める怖さは、作り方を知らないからではありません。人員、作る量、設備、提供時刻がつながった悩みです。

こうした場面では、硬さだけで決めず、離水・均質性・まとまりを提供直前に見ます。普段の完成状態と違えば、自己判断で混ぜ直して出さず、作製時刻や量、器具と一緒に確認先へ伝えます。記録を増やしすぎず、まず前回との違いが追える項目に絞ることが現実的です。

この記事を読むと分かること

  • 完成状態の見方
  • 離水時の確認点
  • 工程差の残し方
  • 手順をそろえる方法

一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます

  • 硬さが毎回違う
  • 周囲に水が出る
  • ダマや泡が残る
  • 冷却時間が不安
  • むせの原因に迷う

手作りお茶ゼリーの硬さが毎回違うときは「完成状態」と「作製条件」を分けて確認する

介護士が提供前のお茶ゼリーの均質性やまとまり、離水の少なさを確認しているイラスト

現場では、朝にまとめて作ったお茶ゼリーを14時に出したくても、冷蔵庫から出した状態が昨日と同じか確信を持てないことがあります。固まっている部分と水が出ている部分があれば、なおさら判断に迷います。ここでは、提供前に見る状態と、振り返る工程を分けて理解できます。

一度に作るとダマが残り、ミキサーへ切り替えると表面に泡が増えることもあります。「固まったから出す」と急ぎたくなりますが、普段と違う状態に気づいた時点が切替のタイミングです。全部を一人で判定せず、完成状態と作製記録をそろえて確認先へつなぐことが現実的です。

硬さだけでなく、離水・均質性・まとまりを見る

現場では、スプーンを入れた部分は硬くても、容器の底に水が出ていることがあります。硬さだけでは完成状態の全体を表せないと分かれば、離水、部分差、まとまりまで見る理由がはっきりします。

提供直前には、容器全体を見たうえで、スプーンですくった状態を普段と比べます。一まとまりですくえるか、すぐ細かく崩れないか、場所による差がないかを確認します。これは安全を保証する検査ではなく、いつもの完成状態から外れていないかを見つけるための確認です。

お茶ゼリー全体の見方を確認するには
出典・根拠を確認

日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食委員会

日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2021

https://www.jsdr.or.jp/wp-content/uploads/file/doc/classification2021-manual.pdf?2025-0221

コード 0j は嚥下訓練食品の位置づけである.均質で,付着性が低く,凝集性が高く,硬さがやわらかく,離水が少ないゼリー.スライス状にすくうことが容易で,スプーンですくった時点で適切な食塊状となっているもの.量や形に配慮し,例えば薄く平たいスプーンで,ゼリーを長さ 2 cm×幅 2 cm×厚さ 5 mm 程度(2~3 g 程度)のスライス状食塊に切り出して,そのまま口の中に運び押しつぶしや咀嚼に関連する運動は行わず嚥下すること(丸呑みできること)を目的とする.残留した場合にも吸引が容易である物性(やわらかさ)であることが条件である.誤嚥した際の組織反応や感染を考慮して,たんぱく質含有量が少ないものであることが望ましい.

普段と違えば、混ぜ直して出す前に確認へ切り替える

提供時刻が迫ると、底に出た水を混ぜれば戻るのではないか、と考えたくなります。ですが、ゼリーは商品や状態によって物性に幅があり、見た目を整えただけで同じ状態になったとは決められません

普段の完成状態と明らかに違うときは、自己判断で混ぜ直して提供する前に止めます。離水、泡、部分差、崩れ方を言葉にし、使用製品や作製時刻、一度に作った量と一緒に施設内の確認先へ伝えます。利用者ごとの適否まで、現場介護士が一人で抱え込む必要はありません。

違和感をその場だけで終わらせないために
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日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食委員会

日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2021

https://www.jsdr.or.jp/wp-content/uploads/file/doc/classification2021-manual.pdf?2025-0221

ゼリー飲料(ドリンクゼリー)は,嚥下障害者用の商品から一般的消費者を対象とした商品まで幅が広く,離水の量やゼリーのかたさ,離水部分の粘度にもさまざまな商品があります.したがって,解説文では,「ゼリー飲料全般についての難易度や危険性については,おおむね薄いとろみに近いものとして扱うこととする」としています.解説文に記載してあるように,「臨床適用にあたっては個別の検討が必要」です.物性によっては,中間のとろみに該当するものもあり,学会分類 2021(食事)のコード 0t やコード 1t,コード 2―1 に用いることができるものがあります.

レシピだけでなく、作製から提供までの手順を見える化する

同じレシピを置いていても、少量ずつ混ぜる人と、まとめて入れる人がいれば、後から違いを振り返りにくくなります。担当者の上手・下手ではなく、実際の手順差を見える形にすることが出発点です。

使用製品、材料と液体の量、作製量、器具、容器、作製・冷蔵・提供の時刻、完成状態を書き出します。各項目が原因だと決めるためではなく、前回と今回の違いを追うためです。記録が多すぎると続かないため、実際に振り返る項目へ絞り、外れたときの確認先も一緒に決めます。

手順と記録を増やしすぎたくない場合は
出典・根拠を確認

厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

同じ業務でも,人によってその手順や方法が異なることは非常に多く見られる現象です。手順書の作成にあたり,まずは現在の業務の手順や方法を書き出し見える化することからはじめましょう。各職員の業務の手順を見える化したら,今度はそれらを3M の観点から見比べてみましょう。また,業務の手順から3M を見つけ出すと同時に,効率化のための工夫なども見つけておきましょう。ここまでの手順で見える化された3M や工夫を踏まえ,より効率的に業務を実施するためにやるべきこと,また,やらないこと(やってはいけないこと)について話し合いましょう。誰がやっても同じ質のサービスが提供できるよう,手順を明確に決めます。

硬さだけで決めず、離水・均質性・まとまりを提供前に見ます。普段と違えば、完成状態と作製条件を記録し、個別に検討できるよう施設内の確認先へ伝えます。


現場で起きている手作りお茶ゼリーのばらつき4パターン

時間経過によるゼリーの離水や、食事中のむせ、全粥が水っぽくなる場面を介護職が確認しているイラスト

同じつもりで作ったのに、今日はダマ、明日は泡、その次は離水というように、違う困りごとが続くことがあります。次の水分提供は待ってくれず、「またこのパターンか」と焦るのも無理はありません。

退院後に急きょ対応が始まり、1人分ずつ作れないため朝に1日分を仕込む場面があります。泡立て器ではダマが残り、ミキサーへ替えると表面が泡を含み、どちらを出すか迷います。さらに冷却や保存まで一人で判断すると、経験のある職員へ負担が集中します。提供直前の状態が普段と違うときに止める線を、先に決めておく必要があります。

まとめて作るとダマが残り、ミキサーでは泡が入る

一度に作る量を増やしたら粉が残り、ダマをなくそうとミキサーを使うと泡が増えることがあります。「ダマが消えたから均一になった」と思いたくなりますが、容器の中で状態が分かれていれば迷いは残ります。器具を替えた事実より、できあがった物性を提供前に見ることが切替の目安です。

状況は「ダマがある」「泡が多い」と分けて記録します。よくある誤解は、ミキサーという同じ器具を使えば完成状態も同じになるという考えです。担当者は提供直前に、均質性、部分差、離水、すくったときのまとまりを確認します。普段と明らかに違えば、自己流の混ぜ直しを続けず、使用製品と操作を添えて確認先へ回します。

作り方だけで判断したくない場合は
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日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食委員会

日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2021

https://www.jsdr.or.jp/wp-content/uploads/file/doc/classification2021-manual.pdf?2025-0221

十分にやわらかいものを小さく刻んだりほぐしたりしたものに,中間のとろみあるいは濃いとろみ程度のあんをかけたものは,コード 3 あるいは 4 に該当します.コード 2―2 には該当しません.刻んだものが舌と口蓋で押しつぶすことができるものはコード 3,上下の歯槽堤間で押しつぶすことができるものはコード 4 です.なお,刻んだものが上下の歯槽堤間で押しつぶすことができないほどかたいものや,あんのとろみの程度が薄すぎるものは,嚥下調整食としては適切ではありません.本来,「刻み」や「ミキサー」という呼称は,調理手技に過ぎません.あくまでも,できあがったものの物性で判断すべきであると考えています.

14時に出したいのに、朝作製しかできない

前夜に作る人がおらず、朝に作って家庭用冷蔵庫へ入れ、14時に提供する流れを考えることがあります。時間が迫ると「もう大丈夫だろう」と決めたくなりますが、この記事では安全な冷却時間を一律に示せません。誰がいつ何を見るかを決め、完成状態で切り替える方向へ進めます。

困りごとは、作製・冷蔵・確認・提供の担当と時刻が業務の中で定まっていないことです。「前日に作ればよい」という正論だけでは、ワンオペの負担は解けません。まず現在の流れを書き出し、提供前の確認担当と、普段と違うときの確認先を決めます。記録を細かくしすぎると続かないため、実際に振り返る時刻と状態へ絞ります。

時間が足りない前提で考えるなら
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厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

同じ業務でも,人によってその手順や方法が異なることは非常に多く見られる現象です。手順書の作成にあたり,まずは現在の業務の手順や方法を書き出し見える化することからはじめましょう。各職員の業務の手順を見える化したら,今度はそれらを3M の観点から見比べてみましょう。また,業務の手順から3M を見つけ出すと同時に,効率化のための工夫なども見つけておきましょう。ここまでの手順で見える化された3M や工夫を踏まえ,より効率的に業務を実施するためにやるべきこと,また,やらないこと(やってはいけないこと)について話し合いましょう。誰がやっても同じ質のサービスが提供できるよう,手順を明確に決めます。

作った直後は固まっていたのに、配膳時には水が出る

容器の上部は形を保っているのに、周囲や底へ水が出ていることがあります。硬い部分を見れば出せそうに感じ、液体を見れば止めるべきか迷います。ここでの気づきは、硬さと離水を別々に見ないことです。混ぜて見えなくする前に、そのままの状態を確認へつなげます。

よくある誤解は、固形部分があれば完成状態は変わっていないという考えです。学会分類では、ゼリー状食品をかたさだけでなく、均質性、付着性、凝集性、離水などで説明しています。提供担当者は容器全体とすくった状態を見て、普段との差を記録します。施設の想定状態と違う場合は、個別に検討できるよう、提供判断の前に確認先へ伝えます。

離水をどう見ればよいか迷う場合は
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日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食委員会

日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2021

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学会分類 2021(食事)早見表 嚥下訓練食品 0j 重度の症例に対する評価・訓練用 少量をすくってそのまま丸呑み可能 残留した場合にも吸引が容易 たんぱく質含有量が少ない 均質で,付着性・凝集性・かたさに配慮したゼリー 離水が少なく,スライス状にすくうことが可能なもの 嚥下調整食 1j 口腔外で既に適切な食塊状となっている(少量をすくってそのまま丸呑み可能) 送り込む際に多少意識して口蓋に舌を押しつける必要がある 0j に比し表面のざらつきあり 均質で,付着性,凝集性,かたさ,離水に配慮したゼリー・プリン・ムース状のもの

昨日は食べられたのに、今日はむせた

前日と同じお茶ゼリーを出したつもりでも、今日はむせることがあります。「自分の作り方が悪かったのでは」と抱え込みやすい一方、利用者の状態も含めて一つの原因へ決めることはできません。ゼリーの違いと利用者の変化を分けて報告する方向へ切り替えます。

よくある誤解は、むせたらゼリーが原因、昨日食べられたら今日も同じという考えです。担当者は、離水、部分差、崩れ方、まとまりと作製記録を確認し、利用者の様子とは別に伝えます。ゼリー飲料にも物性の幅があり、適用は個別に考える必要があります。個別の食形態や安全性は、一人で判断せず施設の確認経路へつなぎます。

むせだけで判断しないために
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日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食委員会

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ゼリー飲料(ドリンクゼリー)は,嚥下障害者用の商品から一般的消費者を対象とした商品まで幅が広く,離水の量やゼリーのかたさ,離水部分の粘度にもさまざまな商品があります.したがって,解説文では,「ゼリー飲料全般についての難易度や危険性については,おおむね薄いとろみに近いものとして扱うこととする」としています.解説文に記載してあるように,「臨床適用にあたっては個別の検討が必要」です.物性によっては,中間のとろみに該当するものもあり,学会分類 2021(食事)のコード 0t やコード 1t,コード 2―1 に用いることができるものがあります.

ダマ・泡・冷却待ち・離水・むせは、一つの原因へ決めません。完成状態と作製工程を分けて記録し、普段と違う時点で提供前の確認へ切り替えます。

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介護の仕事と暮らしを、ちょっと良くする選択肢

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なぜ同じレシピでも手作りお茶ゼリーの状態をそろえにくいのか

手作りお茶ゼリーのばらつきや、均質性・まとまり・安全性を介護職が確認している図解イラスト

同じ分量を書いたレシピを見て作ったのに、ある日は柔らかく、別の日は水が出ると、自分の感覚を疑いたくなります。この背景には、完成状態を硬さだけで見ていることと、実際の手順差を追えていないことがあります。ここでは、根拠で確認できる3つの理由を説明します。

必要なときに1人分ずつ作れず、1日分をまとめると、普段と同じ工程にはなりません。泡立て器、ミキサー、容器、作製時刻が変わっても、記録に「レシピどおり」とだけ残れば違いを追えず、作った職員のせいになりがちです。完成状態と実際の手順を別々に残すと、提供前にどこで止めるかを話しやすくなります。

硬さだけでは、ゼリーの完成状態を表しきれないから

介護士が、お茶ゼリーの硬さだけでなく離水・均質性・まとまりを確認している図解イラスト

スプーンを入れると硬さはあるのに、底には水があり、すくうと細かく崩れることがあります。「固まった」という一語では、その違いが抜け落ちます。そこで、硬さ以外の状態を同じタイミングで見る必要があります。

ゼリー状の嚥下調整食は、均質性・付着性・凝集性・かたさ・離水などを含めて説明されています。理想は完成状態を多面的に見ることですが、忙しい現場では硬さだけで済ませがちです。そのズレが、前回との違いを見逃す背景になります。提供担当者は、配膳前に容器全体とスプーンですくった状態を確認します。

食事場面全体から確認するには
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コード 0j は嚥下訓練食品の位置づけである.均質で,付着性が低く,凝集性が高く,硬さがやわらかく,離水が少ないゼリー.スライス状にすくうことが容易で,スプーンですくった時点で適切な食塊状となっているもの.量や形に配慮し,例えば薄く平たいスプーンで,ゼリーを長さ 2 cm×幅 2 cm×厚さ 5 mm 程度(2~3 g 程度)のスライス状食塊に切り出して,そのまま口の中に運び押しつぶしや咀嚼に関連する運動は行わず嚥下すること(丸呑みできること)を目的とする.残留した場合にも吸引が容易である物性(やわらかさ)であることが条件である.誤嚥した際の組織反応や感染を考慮して,たんぱく質含有量が少ないものであることが望ましい.

「ミキサーで作った」という手技名では物性を決められないから

介護士が、お茶ゼリーに残ったダマやミキサーで入った泡・気泡を確認している図解イラスト

ダマをなくすためにミキサーを使い、見た目がなめらかになっても、表面へ泡が集まれば迷いは消えません。使った器具が同じでも、できあがったものを見なければ、普段と同じかは分かりません。

理想は、同じ調理器具とレシピで結果までそろえることです。しかし学会分類は、「刻み」「ミキサー」は調理手技にすぎず、できあがった物性で判断すると示しています。手技名だけで判断すると、部分差や離水を見落とします。作製者ではなく提供担当者も、出す直前の状態を確認し、違えば確認へ切り替えます。

ゼリーという名前だけで決めないために
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十分にやわらかいものを小さく刻んだりほぐしたりしたものに,中間のとろみあるいは濃いとろみ程度のあんをかけたものは,コード 3 あるいは 4 に該当します.コード 2―2 には該当しません.刻んだものが舌と口蓋で押しつぶすことができるものはコード 3,上下の歯槽堤間で押しつぶすことができるものはコード 4 です.なお,刻んだものが上下の歯槽堤間で押しつぶすことができないほどかたいものや,あんのとろみの程度が薄すぎるものは,嚥下調整食としては適切ではありません.本来,「刻み」や「ミキサー」という呼称は,調理手技に過ぎません.あくまでも,できあがったものの物性で判断すべきであると考えています.

人によって違う手順を、見える形にしていないから

一人は少量ずつ作り、別の職員は1日分をまとめて作っていても、記録が「お茶ゼリー作製」だけなら差をたどれません。昨日と今日の違いが分からないまま、作製者の経験差だけが問題にされます。

理想は、レシピを見れば誰でも同じ工程で動けることです。現実には、同じ業務でも人によって手順や方法が違うとガイドラインは示します。現在の手順を先に見える化することで、やること・やらないことを決められます。担当、使用製品、量、器具、時刻、容器、完成状態を残し、振り返らない項目は減らします。

気づきを次の勤務へ残すには
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厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

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同じ業務でも,人によってその手順や方法が異なることは非常に多く見られる現象です。手順書の作成にあたり,まずは現在の業務の手順や方法を書き出し見える化することからはじめましょう。各職員の業務の手順を見える化したら,今度はそれらを3M の観点から見比べてみましょう。また,業務の手順から3M を見つけ出すと同時に,効率化のための工夫なども見つけておきましょう。ここまでの手順で見える化された3M や工夫を踏まえ,より効率的に業務を実施するためにやるべきこと,また,やらないこと(やってはいけないこと)について話し合いましょう。誰がやっても同じ質のサービスが提供できるよう,手順を明確に決めます。

ばらつきは、硬さだけで見ていること、手技名で判断すること、実際の手順差を残していないことで見えにくくなります。完成状態と工程を分けて確認します。

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手作りお茶ゼリーで迷ったときのFAQ

現場では、提供時刻が迫るほど「この離水は大丈夫か」「硬ければよいのか」と小さな判断が重くなります。ここでは、記事だけで安全を決めず、何を確認してどこで切り替えるかに答えを絞ります。

Q
ゼリーの周りに水が出ていたら、混ぜ直して提供してよいですか?
A

離水は、ゼリー状食品の状態を見る要素の一つです。硬い部分が残っているだけで同じ完成状態とは決めません。混ぜて見えなくする前に、容器全体とすくった状態を確認します。普段の完成状態と違うときは、離水の場所と量感を伝え、個別に検討できるよう確認先へつなぎます。

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日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食委員会

日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2021

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コード 0j は嚥下訓練食品の位置づけである.均質で,付着性が低く,凝集性が高く,硬さがやわらかく,離水が少ないゼリー.スライス状にすくうことが容易で,スプーンですくった時点で適切な食塊状となっているもの.量や形に配慮し,例えば薄く平たいスプーンで,ゼリーを長さ 2 cm×幅 2 cm×厚さ 5 mm 程度(2~3 g 程度)のスライス状食塊に切り出して,そのまま口の中に運び押しつぶしや咀嚼に関連する運動は行わず嚥下すること(丸呑みできること)を目的とする.残留した場合にも吸引が容易である物性(やわらかさ)であることが条件である.誤嚥した際の組織反応や感染を考慮して,たんぱく質含有量が少ないものであることが望ましい.

Q
硬く固まっていれば、安全と考えてよいですか?
A

硬さだけで安全とは決められません。学会分類では、均質性、付着性、凝集性、離水なども含めてゼリーの形態を説明しています。さらに、ゼリー飲料には物性の幅があり、適用は個別に考える必要があります。「昨日より硬いから安心」とせず、完成状態と利用者の状態を分けて確認します。

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日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食委員会

日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2021

https://www.jsdr.or.jp/wp-content/uploads/file/doc/classification2021-manual.pdf?2025-0221

ゼリー飲料(ドリンクゼリー)は,嚥下障害者用の商品から一般的消費者を対象とした商品まで幅が広く,離水の量やゼリーのかたさ,離水部分の粘度にもさまざまな商品があります.したがって,解説文では,「ゼリー飲料全般についての難易度や危険性については,おおむね薄いとろみに近いものとして扱うこととする」としています.解説文に記載してあるように,「臨床適用にあたっては個別の検討が必要」です.物性によっては,中間のとろみに該当するものもあり,学会分類 2021(食事)のコード 0t やコード 1t,コード 2―1 に用いることができるものがあります.

Q
ミキサーで混ぜれば、ダマの問題は解決したと考えてよいですか?
A

ミキサーを使ったことだけでは、完成状態を判断できません。学会分類では、「刻み」「ミキサー」は調理手技にすぎず、できあがった物性で判断すると説明しています。ダマが消えても泡や部分差が見えるなら、製品説明書と施設手順へ戻り、提供前の状態を確認します。

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日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食委員会

日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2021

https://www.jsdr.or.jp/wp-content/uploads/file/doc/classification2021-manual.pdf?2025-0221

十分にやわらかいものを小さく刻んだりほぐしたりしたものに,中間のとろみあるいは濃いとろみ程度のあんをかけたものは,コード 3 あるいは 4 に該当します.コード 2―2 には該当しません.刻んだものが舌と口蓋で押しつぶすことができるものはコード 3,上下の歯槽堤間で押しつぶすことができるものはコード 4 です.なお,刻んだものが上下の歯槽堤間で押しつぶすことができないほどかたいものや,あんのとろみの程度が薄すぎるものは,嚥下調整食としては適切ではありません.本来,「刻み」や「ミキサー」という呼称は,調理手技に過ぎません.あくまでも,できあがったものの物性で判断すべきであると考えています.

Q
作る人による違いを減らすには、何を記録しますか?
A

最初から項目の多い記録表を作るより、今の作り方を見える化することから始めます。使用製品、材料と液体の量、作製量、器具、容器、作製・冷蔵・提供の時刻、完成状態を候補にします。実際の振り返りに使わない項目は減らし、迷ったときの確認先も同じ手順へ入れます。

出典・根拠を確認

厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

同じ業務でも,人によってその手順や方法が異なることは非常に多く見られる現象です。手順書の作成にあたり,まずは現在の業務の手順や方法を書き出し見える化することからはじめましょう。各職員の業務の手順を見える化したら,今度はそれらを3M の観点から見比べてみましょう。また,業務の手順から3M を見つけ出すと同時に,効率化のための工夫なども見つけておきましょう。ここまでの手順で見える化された3M や工夫を踏まえ,より効率的に業務を実施するためにやるべきこと,また,やらないこと(やってはいけないこと)について話し合いましょう。誰がやっても同じ質のサービスが提供できるよう,手順を明確に決めます。

離水・硬さ・ダマだけで提供可否を決めません。完成状態を普段と比べ、違えばそのまま記録して確認へ切り替えます。記録は続けられる項目へ絞ります。


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現場では、次の提供に追われるほど「また違ったらどうしよう」という不安を、作った職員だけが抱えがちです。硬さだけでなく、離水・均質性・まとまりまで見ることが、完成状態の違いに気づく入口になります。

同じレシピを置くだけでは、実際の手順差は見えません。作製量、器具、容器、作製から提供までの時刻と完成状態を並べると、担当者の上手・下手ではなく、前回と今回の違いとして振り返れます。

明日はまず、1回の提供直前に、容器全体とスプーンですくった状態を見て、その結果を作製記録へ1行残すことから始めてください。普段と明らかに違えば、個別に検討できるよう、提供判断の前に確認先へつなぎます。項目を増やしすぎて続かない場合は、実際に振り返る内容だけを残します。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。


更新履歴

  • 2025年10月13日:新規公開
  • 2026年2月20日:内容を全面的にリライト
  • 2026年8月24日:内容を全面的にリライト

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