介護記録は紙とタブレットどっちがいい?二重入力を減らす選び方

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介護記録で紙とタブレットを比較し、二重入力を減らす運用方法を検討する介護現場のイラスト

タブレットを導入したのに、紙へ書いてから同じ内容を入力する。排泄状況を一覧で確認するため、結局は紙の表も残る。施設長としては電子化を進めたい一方、「前より面倒になった」という職員の声を、慣れの問題だけで片づけてよいのか迷うところです。

実際の運用を追うと、困りごとは端末操作だけではありません。介助直後の記録、フロア全体の確認、過去記録の検索、申し送りでは、同じ情報でも使い方が変わります。入力だけを見て決めると、別の場面で紙が戻り、二重入力になりやすいのです。

大切なのは、紙かタブレットかを先に決めないことです。まず一つの記録を選び、誰が・どこで・いつ入力し、次に誰が何へ使うかを並べます。確認の手間はかかりますが、施設全体を一気に変えず、余計な転記や探す作業が生じる場所から見直せます。

この記事を読むと分かること

  • 媒体を選ぶ順番
  • 二重入力の探し方
  • 一覧・検索の確認軸
  • 端末環境の見方
  • 最初に試す一業務

一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます

  • 紙と電子へ二度記録
  • 一覧確認は紙頼み
  • 過去記録を探しにくい
  • 端末待ちが起きる
  • 再入力の担当が曖昧

介護記録は紙とタブレットの優劣より情報の流れで選ぶ

介護記録を入力場所や活用場面まで含めて整理し、情報の流れから運用方法を考える様子

電子記録を入れたのに紙の排泄表が残ると、「職員が使いこなせていない」と考えたくなるかもしれません。しかし、紙が勤務中の一覧確認を担い、タブレットが個人記録の入力を担っているなら、二つは同じ仕事をしていません。この記事では、媒体を決める前に確認したい情報の流れを整理します。

ある現場では、介助直後に紙へ記録し、落ち着いてからタブレットへ転記していました。さらに排泄状況は紙で一覧確認していたため、端末を増やしても紙が消えませんでした。ここで「紙を禁止する」と、現場が必要とする確認手段まで失いかねません。入力・確認・申し送りを別々に追うことが、見直しの出発点です。

最初に「誰が・どこで・いつ・何に使うか」を並べる

介護記録の担当者・場所・時間帯・利用目的を考えながら、ホワイトボードに整理する介護職の様子

端末を選ぶ会議では、画面の入力しやすさに目が向きがちです。ところが勤務中には、介助直後の記録、未実施者の確認、次の職員への申し送りが続きます。入力場面だけで決めると、後の確認場面で紙が戻ることがあります。

まず排泄記録など一つの業務を選び、記入者・場所・時点・確認者・利用目的を一列に並べます。厚生労働省のガイドラインでも、必要な帳票と項目を整理し、情報の統合を検討したうえで、いつ誰が記入し、誰が内容を確認・評価するかまで決める流れが示されています。施設長は媒体名ではなく、この流れに抜けがないかを確認します。

紙をなくすことが目的になっていないか確認したい場合は
出典・根拠を確認

厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

項目の見直しやレイアウトの工夫などにより、情報の読み解きを容易にすることができる。不要な文書や整理できる項目を見つけるだけでなく、「なぜ文書を作成しているのか」といった本来の目的に気づくことができる。必要な帳票・項目を網羅的に整理したうえで、複数の帳票に分散している情報を統合するなどし、必要に応じて新しい帳票を作成しましょう。新しい帳票の作成に併せ、その帳票への記入のルールも検討し決定しましょう。例えば、いつ、誰が帳票に記入し、また、内容をチェック、評価するのかなどの仕組みです。

同じ情報を二度入力する場所を特定する

「紙が残っている」という結果だけを見ると、紙を廃止する指示になりやすいものです。しかし、介助場所に端末がない、端末が空いていない、別帳票の作成に必要といった事情があれば、紙は途中工程として残ります。職員の意識だけを変えても、転記経路は消えません。

一勤務帯で、一つの情報が何回書かれるかを追います。紙のメモ、電子記録、申し送り表、報告書に同じ項目があるなら、どれが必要で、どこへ統合できるかを確認します。介護事業所の事例でも、複数書類へ同じ項目を何度も入力する状態を洗い出し、書類と項目を整理しています。

「念のため」で残った記録も見直したい場合は
出典・根拠を確認

厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

新規利用者に関して作成する書類一式(利用者ファイル)の作成に時間がかかっていた。利用者ファイル一式の中に、作成した後はほとんど閲覧しない書類が混在していた。利用者ファイル一式を作成する中で、複数の書類に渡って同じ項目を何度も入力する必要があった。利用者ファイル一式は事業所保管としており、利用者宅で閲覧することができなかった。利用者ファイル一式の書類を一覧化し、本当に必要なもののみを残し、効率的に作成をすることができるフォーマットへの見直しを行った。

端末・通信・担当・質問先までを選定条件にする

操作研修を終えても、記録したい場所に端末がなければ紙へ控えるしかありません。通信が止まったときの代替や、復旧後の入力担当が決まっていなければ、現場は安全策として紙を恒常的に残しやすくなります。これは操作能力だけでは説明できない負担です。

導入判断では、端末の種類と価格だけでなく、必要台数、使用場所、同時利用、通信、担当者を確認します。厚生労働省の事例集では、検討チームや担当者を決め、必要なICT機器と不足設備を確認し、誰が何を担当するかを決めるよう示しています。質問の一次受付と統括先も、運用開始前に置いておきます。

導入条件を誰が話し合うか迷う場合は
出典・根拠を確認

厚生労働省

ケアの質の向上に向けた科学的介護情報システム(LIFE)の利活用に関する事例集

https://www.mhlw.go.jp/content/12301000/001103589.pdf

LIFEの導入に向けた検討を行うチームや担当者を決めましょう。ケアの質の向上の意識が職員へ浸透するように、現場のマネジメント層と中核層が中心となって取り組むことが想定されます。メンバーにパソコン操作やICTに慣れている職員が含まれるとより良いです。LIFE導入のためにどういったICT機器がどの程度必要か、事業所・施設に不足している設備・物品はないか、確認しましょう。LIFEは、計画書等の作成・見直しのスケジュールに沿って利活用することが想定されます。誰が何を担当するのかを決めましょう。

介護記録の媒体は、入力のしやすさだけで決めません。一つの記録について、入力後の確認・検索・共有まで追い、転記が生じる場所と端末・通信・担当の不足を特定してから選びます。



介護記録を電子化しても二重入力が残るよくある事例

紙へのメモとタブレット入力が重なり、二重入力や確認作業が増えている介護現場の様子

「便利になるはずだったのに、前より作業が増えた」と言われると、導入を決めた側も苦しくなります。現場の反発を変化への抵抗と見る前に、電子化後も残った仕事を一つずつ確かめる必要があります。

ある勤務帯では、介助直後の紙メモ、タブレットへの入力、排泄表の確認が別々に行われていました。端末操作を覚えても工程は減らず、画面が止まれば紙の記録がさらに増えます。次のICT提案まで警戒されるようになった場面では、説明を重ねるより、何回書き、何回探しているかを職員と確認する方が実態をつかみやすくなります。

紙へメモしてからタブレットへ同じ内容を入力する

介助中は端末を開けず、まず手元の紙へ書く。勤務が落ち着いた後に利用者を選び、同じ内容をタブレットへ入力する。こうした流れでは、職員が操作に慣れても二度書く仕事が残るため、「自分たちが使えないせい」と言われるほど不満が強くなります。

よくある誤解は、紙が残る原因を職員の習慣だけに求めることです。見るべきなのは、紙が仮記録・一覧確認・別帳票の材料のどれを担っているかです。厚生労働省のガイドラインにある事例でも、複数書類に同じ項目を何度も入力する状態を課題として捉え、必要書類と重複項目を整理しています。施設長は排泄記録など一業務を選び、介助直後から最終帳票までを追います。

ICT導入で仕事が増えたと感じる場合は
出典・根拠を確認

厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

新規利用者に関して作成する書類一式(利用者ファイル)の作成に時間がかかっていた。利用者ファイル一式の中に、作成した後はほとんど閲覧しない書類が混在していた。利用者ファイル一式を作成する中で、複数の書類に渡って同じ項目を何度も入力する必要があった。利用者ファイル一式は事業所保管としており、利用者宅で閲覧することができなかった。利用者ファイル一式の書類を一覧化し、本当に必要なもののみを残し、効率的に作成をすることができるフォーマットへの見直しを行った。

入力できるが必要な情報を一覧・検索できない

排泄記録を一人ずつ入力できても、フロア全体の実施状況を一画面で確認できない。過去の食事量を探したくても、日付が曖昧で何度も画面を開き直す。入力機能だけを見れば電子化できていますが、勤務中に必要な確認が遅くなると、職員は紙の一覧表を残したくなります。

「電子記録があるから紙は不要」と決める前に、誰が、どの場面で、どの粒度の情報を見るかを確かめます。ガイドラインの課題把握シートにも、転記の有無だけでなく、必要時の検索・閲覧、申し送り、連絡相手・頻度・手段が並んでいます。早番・遅番それぞれに同じ検索課題を試してもらい、探しにくい場面を記録します。

申し送りで情報が埋もれる場合は
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厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

ICTツール(PC・スマートフォンなど)を不便なく使い、記録を作成しているか。記録を作成するにあたり、転記作業が生じないよう工夫しているか。職員に対し、記録の作成にあたり、その目的を理解し、必要な内容を記述するよう周知できているか。利用者の記録を、必要な時に検索・閲覧することができる仕組みを構築しているか。利用者に関する申し送り事項を、漏れなく共有しているか。事業所へ連絡する内容に応じて、適切な相手・頻度・手段(電話・メール・書類、ICT等)を把握し、実行しているか。

障害に備えた紙が恒常運用になっている

画面が固まったり通信が切れたりしたとき、介護記録を止めるわけにはいきません。そこで紙へ記録し、復旧後に入力する運用が始まります。ところが紙を使う条件、保管、再入力の担当が決まっていないと、非常時の代替だった紙が毎日の二重運用へ変わります。

よくある誤解は、研修を増やせば紙をなくせると考えることです。端末台数やWi-Fiの不足は、操作教育とは別に確認する必要があります。厚生労働省の介護施設事例では、既にタブレットと介護記録ソフトを使う環境でも、新しい用途の導入時に入力端末とWi-Fiが不足すると分かりました。導入担当は、通常時と障害時の両方で、誰がどこから入力するかを点検します。

紙が残る背景を現場側から考えたい場合は
  • システムを導入しても紙運用が残る背景には、機器だけでなく、現場の不安や本部との認識のずれが重なることがあります。
  • 詳しくは、なぜ介護DXは現場で進まないのかで確認できます。
出典・根拠を確認

厚生労働省

ケアの質の向上に向けた科学的介護情報システム(LIFE)の利活用に関する事例集

https://www.mhlw.go.jp/content/12301000/001103589.pdf

自施設にあるパソコンの台数や通信環境の状況を改めて整理し、不足している物品を洗い出しました。LIFE導入以前から、タブレット端末へのデータ集約や介護記録ソフトの導入等により、ペーパーレス化を進めており、日常業務にとっては十分な環境でした。しかし、LIFEの導入が決まり、改めて自施設の環境を見直したところ、当時の設備では不足しており、入力用の端末やWi-Fiのアクセスポイントの増設が必要であることがわかりました。入力用の端末購入やネットワーク環境強化のために、環境を整備しました。

紙が残る場面には、転記、一覧・検索、障害時の代替という異なる役割があります。紙の廃止を先に決めず、一勤務帯の実際の操作と確認を見て、通常時と障害時の切替を分けて整理します。

なぜ介護記録のタブレット化で仕事が増えるのか

介護記録のタブレット化で、目的や読み手、端末環境、役割分担の整理不足に悩む介護職の様子

電子化すれば記録業務が軽くなると期待しても、紙のメモ、一覧表、報告書がそのまま残ることがあります。このズレが起きる背景には、端末の良し悪しだけでは説明できない確認漏れがあります。

導入時は画面の機能を覚えることに集中しやすく、介助後から申し送りまでを通して見る余裕がありません。運用後に二重入力が見つかっても、「今さら戻せない」と我慢が続きます。施設長が見るべきなのは誰のITスキルかではなく、仕事のどこで工程が増えたかです。

媒体を決める前に業務全体を見ていない

導入会議では「その場で入力できるか」が中心になりがちです。一方、現場では入力後に一覧確認、過去記録の検索、申し送り、報告書作成が続きます。最初の入力が速くても、後段で紙へ戻ったり別画面へ転記したりすれば、勤務全体の手数は減りません。

ガイドラインでは、現場の課題把握には業務全体の流れを見える化し、誰がどの業務にどの程度の時間を使っているかを見ることが大切だとしています。施設長は一業務を選び、早番または遅番の一勤務帯で次の項目を記録します。

確認する項目現場で見る内容
入力誰が、どこで、いつ記録するか
確認誰が、どの一覧・画面を見るか
再利用申し送りや報告書へ転記するか
障害時紙へ切り替え、誰が戻すか
業務全体を見直す目的を整理したい場合は
出典・根拠を確認

厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

現場の課題を把握するには、業務全体の流れを見える化(可視化)することも大切です。事業所全体で職員がどのように時間を使っているのかを把握する。誰が、どのような業務に、どの程度の時間をかけているかを見える化し、現在の業務における3M(ムリ・ムダ・ムラ)を明らかにする。本ガイドラインでは、業務時間見える化ツールで全体の流れを見える化することを支援します。

記録の読み手と目的が整理されていない

「詳しく書いておけば安心」と考え、紙・電子・連絡帳・報告書へ似た内容を残すことがあります。しかし、誰がいつ読むかが曖昧な記録は、書く量が増えても現場の確認には使われません。長い記録を書いたのに、申し送りでは別の紙を探すという矛盾が起きます。

理想は必要な情報を確実に残すことです。現実には、帳票ごとの目的が重なり、同じ項目が分散します。ガイドラインでは、不要な文書や整理できる項目を見つけ、「なぜ文書を作成しているのか」という目的に立ち返り、必要な帳票・項目の整理と情報の統合を検討しています。見直し会議では、帳票ごとに読み手・読む時点・利用先を一行で書きます。

記録と申し送りを業務全体から見直したい場合は
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厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

項目の見直しやレイアウトの工夫などにより、情報の読み解きを容易にすることができる。不要な文書や整理できる項目を見つけるだけでなく、「なぜ文書を作成しているのか」といった本来の目的に気づくことができる。必要な帳票・項目を網羅的に整理したうえで、複数の帳票に分散している情報を統合するなどし、必要に応じて新しい帳票を作成しましょう。新しい帳票の作成に併せ、その帳票への記入のルールも検討し決定しましょう。例えば、いつ、誰が帳票に記入し、また、内容をチェック、評価するのかなどの仕組みです。

端末配置・通信・役割・質問先を別々に考えている

操作説明を受けた職員でも、介助場所に端末がなければ紙へ控えます。端末があっても通信が不安定なら、勤務後の再入力が増えます。質問先が分からなければ、その場を回すために以前の紙運用へ戻ります。これらを「職員が慣れていない」の一言にまとめると、原因別の対応ができません。

導入の理想は、機器を置いて全員が同じ日から使うことです。現実には、端末・通信・担当・質問対応を同時に整える負担があります。事例集では、検討チームや担当者、必要機器、不足設備、役割分担を確認するよう示しています。施設長は一次質問先と統括役を決め、端末待ち・通信停止・操作不明を別項目で記録します。

導入後の効果を数字だけで判断したくない場合は
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ケアの質の向上に向けた科学的介護情報システム(LIFE)の利活用に関する事例集

https://www.mhlw.go.jp/content/12301000/001103589.pdf

LIFEの導入に向けた検討を行うチームや担当者を決めましょう。ケアの質の向上の意識が職員へ浸透するように、現場のマネジメント層と中核層が中心となって取り組むことが想定されます。メンバーにパソコン操作やICTに慣れている職員が含まれるとより良いです。LIFE導入のためにどういったICT機器がどの程度必要か、事業所・施設に不足している設備・物品はないか、確認しましょう。LIFEは、計画書等の作成・見直しのスケジュールに沿って利活用することが想定されます。誰が何を担当するのかを決めましょう。

仕事が増える背景は、電子化そのものより、入力後の利用、記録目的、端末環境、担当を別々に決めることにあります。一勤務帯を観察し、原因を分けてから見直します。

介護記録の紙・タブレット選びでよくある質問

現場では、「紙を残したら電子化の意味がないのか」「端末を何台入れればよいのか」と迷う場面があります。一律の正解を決める前に、記録の目的と使われ方を質問ごとに切り分けます。

Q
紙の介護記録はすべて廃止した方がよいですか?
A

一律廃止を先に決めず、帳票の目的、重複項目、必要時の検索・閲覧、申し送り方法を確認します。排泄状況の一覧など、紙が勤務中の判断に使われているなら、その役割を別の方法で満たせるかを試してから切り替えます。

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厚生労働省

介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

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ICTツール(PC・スマートフォンなど)を不便なく使い、記録を作成しているか。記録を作成するにあたり、転記作業が生じないよう工夫しているか。職員に対し、記録の作成にあたり、その目的を理解し、必要な内容を記述するよう周知できているか。利用者の記録を、必要な時に検索・閲覧することができる仕組みを構築しているか。利用者に関する申し送り事項を、漏れなく共有しているか。事業所へ連絡する内容に応じて、適切な相手・頻度・手段(電話・メール・書類、ICT等)を把握し、実行しているか。

Q
二重入力はどこから調べればよいですか?
A

排泄記録など一つを選び、介助直後のメモから電子入力、一覧確認、申し送り、報告書作成までを追います。勤務後の入力だけを見ると紙メモを見落とすため、実際の勤務帯で誰が何回書くかを確認します。

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介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf

新規利用者に関して作成する書類一式(利用者ファイル)の作成に時間がかかっていた。利用者ファイル一式の中に、作成した後はほとんど閲覧しない書類が混在していた。利用者ファイル一式を作成する中で、複数の書類に渡って同じ項目を何度も入力する必要があった。利用者ファイル一式は事業所保管としており、利用者宅で閲覧することができなかった。利用者ファイル一式の書類を一覧化し、本当に必要なもののみを残し、効率的に作成をすることができるフォーマットへの見直しを行った。

Q
タブレットの台数はどう考えればよいですか?
A

台数だけでなく、入力場所、同時利用、通信環境、追加する用途を確認します。日常業務には足りていた端末でも、新しい入力用途が加わると不足する場合があります。導入前に時間帯別の利用を並べます。

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厚生労働省

ケアの質の向上に向けた科学的介護情報システム(LIFE)の利活用に関する事例集

https://www.mhlw.go.jp/content/12301000/001103589.pdf

自施設にあるパソコンの台数や通信環境の状況を改めて整理し、不足している物品を洗い出しました。LIFE導入以前から、タブレット端末へのデータ集約や介護記録ソフトの導入等により、ペーパーレス化を進めており、日常業務にとっては十分な環境でした。しかし、LIFEの導入が決まり、改めて自施設の環境を見直したところ、当時の設備では不足しており、入力用の端末やWi-Fiのアクセスポイントの増設が必要であることがわかりました。入力用の端末購入やネットワーク環境強化のために、環境を整備しました。

Q
職員から「また仕事が増える」と反対されたらどうしますか?
A

操作への抵抗と決めつけず、転記、検索、端末待ち、通信停止を分けて聞きます。そのうえで各職種の質問受付者と統括役を決めます。説明会だけで終えず、運用中の疑問を受ける時間と担当を残します。

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厚生労働省

ケアの質の向上に向けた科学的介護情報システム(LIFE)の利活用に関する事例集

https://www.mhlw.go.jp/content/12301000/001103589.pdf

LIFE導入に際し、科学的介護の概要・目的やLIFEを導入することによるメリットを全職員に理解してもらうために、毎月開催している全体研修の場で説明会を開催しました。説明会後も、LIFEに関する疑問・質問は各職種の責任者が受け付け、責任者でもわからない場合は、リハビリ職の責任者に集約し、対応することにしました。質問を受け付ける体制を構築し、しっかりと質問に応えるようにしたことで、職員の疑問が解決し、LIFEに取り組むモチベーションを維持することができました。

紙の廃止、二重入力の確認、端末台数、職員の反対は分けて考えます。まず一業務を勤務帯で追い、媒体変更の前に検索・共有・端末環境・質問先を確認します。

介護記録の二重入力は排泄記録など一つの業務から見直す

現場では、紙をなくす方針と、勤務中に必要な一覧確認がぶつかることがあります。タブレットを増やせば解決するのか、紙を残すべきかと迷いますが、先に見るのは媒体ではありません。

この記事で確認したのは、入力から次の利用までの情報の流れです。同じ項目の転記、必要時の検索・閲覧、申し送り、端末と通信、担当と質問先を分けて見ると、どこを変えるべきかを絞れます。

明日の最初の一歩は、排泄記録や食事量など一つを選び、「誰が・どこで・いつ入力し、次に誰が何へ使うか」を一枚に並べることです。確認する時間は必要ですが、全記録を一気に変える負担は避けられます。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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