現場では、同じ質問が短い間隔で続くと、分かっていても気持ちが削られます。介助や記録が重なる場面ほど、丁寧に返すべきか、短く切り上げるべきかで迷いやすく、つい語気が強くなって引きずることもあります。
こうした場面では、説明を重ねるほど落ち着くとは限らないと気づくことがあります。うまくいくときは、相手を言い負かすことではなく、見立てをそろえて対応をぶらさないことです。全部は無理でも、まず押さえる視点を整理します。
この記事では、見当識障害を含む認知機能の変化と、不安が強い場面の捉え方を分けて整理します。薬に寄る前に、現場で無理なく考えたい方向性を確認します。
この記事を読むと分かること
- 見当識障害の捉え方
- 反復質問の見立て
- 非薬物対応の軸
- 迷いやすい判断点
一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます
結論:認知症で同じ質問を繰り返すとき、まず押さえたい考え方

現場では、同じ質問が短時間で続くと、説明が足りないのか、返し方が悪いのかと迷いやすいです。介助や記録が重なる場面ほど、落ち着いて返したい気持ちと、早く次へ進みたい気持ちがぶつかります。こうした場面でまず整理したいのは、質問の反復をどう理解するかという土台です。この記事を読むと、認知機能の変化、非薬物療法、本人の意思という3つの軸で考える方向性が分かります。
こうした場面では、同じ説明を重ねるほど対応が苦しくなることがあります。短く返すべきか、丁寧に聞くべきかの判断が揺れると、職員ごとに対応もぶれやすいです。そこで大切になるのは、行動を一つの性格や態度で見るのではなく、まず何が起きているのかを同じ言葉で捉えることです。全部を一度に変えるのではなく、先に考え方をそろえることが現実的な出発点になります。
同じ質問の反復は、認知機能の変化として捉えます
現場では、さっき答えた内容をまた聞かれると、説明が伝わっていないのかと迷いやすいです。こうした場面で先に押さえたいのは、認知症の症状に記憶障害や見当識障害が含まれることです。この項目では、同じ質問の反復を、まず認知機能の変化として整理する視点を確認します。
返し方の良し悪しだけに絞って考えると、対応の軸がぶれやすくなります。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「認知機能障害は,記憶障害,見当識障害,判断力の障害,思考障害,言葉や数のような抽象的能力の障害,実行機能障害などの高次脳機能障害をさす.」
まず見るのは、薬より先に整えたい関わり方と環境です
現場では、質問が続いて場が落ち着かないと、早く何とかしたい気持ちが強くなります。こうした場面で確認したいのは、同じ質問への対応では非薬物療法を優先し、関わり方や環境が適切かを見直す考え方です。この項目では、先に整えるべき方向を整理します。
本人だけに原因を寄せて考えると、見直せる部分を見落としやすくなります。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「BPSDに対しては,その原因となりうる身体状態の変化の有無,ケア介入の方法や療養環境が適切かを評価し,非薬物療法を優先的に行う.」
本人の反応を待ち、意思を丁寧にくみ取ることが土台です
現場では、同じ質問が続くほど、先に答えを返すことへ意識が向きやすいです。こうした場面で大切なのは、本人の反応を一呼吸待ち、本人の意思を読み取る視点です。この項目では、症状があっても本人には意思があるという前提を確認します。
話を早く進めようとするほど、本人の表情や返し方を見きれずに終わることがあります。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「そして,医療者・介護者が伝えたいことを優先してコミュニケーションをとるよりも,本人の反応を一呼吸待ち,本人が何を行いたいか,本人の意思を読み取ることが大切である.」
厚生労働省
認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「認知症の症状にかかわらず、本人には意思があり、意思決定能力を有するということを前提にして、意思決定支援をする。」
同じ質問が続く場面では、まず認知機能の変化として捉え、薬より先に関わり方や環境を見直します。そのうえで、本人の反応を待ち、意思を丁寧にくみ取る視点をそろえることが出発点です。
認知症で同じ質問を繰り返すときのよくある事例

現場では、同じ質問が続く場面ほど、対応の正解が見えにくくなります。短く返すと雑に感じ、丁寧に返すと業務が止まるため、気持ちが揺れやすいです。
介助の合間に「今何時ですか」「ご飯はまだですか」と繰り返されると、最初は落ち着いて返せても、同じやり取りが続くほど表情や声の調子が固くなりやすいです。こうした場面では、説明不足なのか、わざとなのかで迷うことがあります。うまくいく対応は、言い負かすことではなく、何が起きているかを職員側が同じ言葉で捉えることから始まります。全部を変えるのではなく、まず事例ごとの見方をそろえることが現実的です。
何時か何曜日かを何度も聞く
現場では、時計が見える場所にいても「今何時ですか」「今日は何曜日ですか」と続けて聞かれることがあります。説明を繰り返すうちに、さっき伝えたのになぜまた聞くのかと迷いやすいです。こうした場面では、返し方だけを見直すより、まず時間に関する混乱が起きていると捉えることが大切です。
状況として、認知症では時間の見当識障害が続いて起こることがあり、「何回も日時や曜日を聞いてくるようになった」と示されています。困りごとは、説明しても終わらないことです。よくある誤解は、わざと同じことを聞いているという受け止め方です。押さえるべき視点は、記憶障害では「すぐに忘れてしまい、何度も同じことを聞く」ことがあるという点です。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「アルツハイマー型認知症(AD)記憶障害,実行機能障害が初期症状,時間の見当識障害が続いて起こる.」
株式会社穴吹カレッジサービス
認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「何回も日時や曜日を聞いてくるようになった」
株式会社穴吹カレッジサービス
認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「①記憶障害:すぐに忘れてしまい、何度も同じことを聞く・同じ話を繰り返す」
「ご飯まだ?」を繰り返す
配膳や食後の片づけが終わった直後に、「ご飯まだですか」とまた聞かれると、どう返すのがよいか迷いやすいです。食べた事実を伝えるほど強い言い方になりやすく、場の空気が硬くなることもあります。こうした場面では、まず食べたこと自体を忘れている可能性を押さえることが出発点になります。
状況として、食事の場面では「食べたことを忘れて『ご飯まだ?』と言ったりします」と示されています。困りごとは、事実を伝えても納得で終わらないことです。よくある誤解は、単なるわがままやこだわりとして受け取ることです。押さえるべき視点は、記憶障害ではすぐに忘れてしまい、何度も同じことを聞くことがあるという理解です。
出典元の要点(要約)
株式会社穴吹カレッジサービス認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「『食べたことを忘れて「ご飯まだ?」と言ったりします』」
株式会社穴吹カレッジサービス
認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「①記憶障害:すぐに忘れてしまい、何度も同じことを聞く・同じ話を繰り返す」
同じ内容の電話や確認を何度も続ける
家族への連絡や本人からの確認が短い間隔で重なると、本人がどこまで覚えているのか判断に迷います。すでに終わった話だと伝えても、初めて聞くような反応が返り、対応する側の負担感が大きくなりやすいです。こうした場面では、同じ内容の連絡や確認も、記憶の抜けとして起きることを押さえると見方がぶれにくくなります。
状況として、認知症に気づいた変化には「電話をしたことを忘れ、同じ内容の電話をかけてくるようになった」が挙げられています。困りごとは、終わったやり取りが繰り返されることです。よくある誤解は、相手の話を聞いていない、あるいはわざと確認しているという受け止め方です。押さえるべき視点は、記憶障害では何度も同じことを聞いたり話したりすることがあるという点です。
出典元の要点(要約)
株式会社穴吹カレッジサービス認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「電話をしたことを忘れ、同じ内容の電話をかけてくるようになった」
株式会社穴吹カレッジサービス
認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「①記憶障害:すぐに忘れてしまい、何度も同じことを聞く・同じ話を繰り返す」
強く返すほど、関係がこじれやすい
同じ質問が続いて余裕がなくなると、はっきり伝えたほうが止まるのではないかと考えやすいです。ところが、強い口調で返したあとに、次の介助でさらに拒まれたように感じ、対応の難しさが増すことがあります。こうした場面では、相手に悪気があると決めつけないことが、関係を崩しにくくする出発点になります。
状況として、「どうして何回も尋ねてくるの?」「わざとやってるでしょう?」という受け止めが示されています。困りごとは、やり取りのたびに不快や恐怖が残ることです。よくある誤解は、厳しく伝えれば止まるという考え方です。押さえるべき視点は、本人に悪気はなく、わざとしているわけではないこと、そして不適切なケアは人間関係を壊していくと示されている点です。
出典元の要点(要約)
株式会社穴吹カレッジサービス認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「どうして何回も尋ねてくるの?」「わざとやってるでしょう?」
株式会社穴吹カレッジサービス
認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「説明をいくらしても、本人には伝わらない。なぜならば、本人に悪気はないし、わざとしているわけではないからです。」
株式会社穴吹カレッジサービス
認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「不適切なケア」「知らずしらずのうちに、人間関係を壊していきます・・・」
同じ質問の反復には、時間の混乱、食事の記憶の抜け、同じ連絡の繰り返しなど、いくつかの典型があります。まず事例ごとの見方をそろえ、わざとと決めつけないことが、現場で無理なく押さえたい視点です。
認知症で同じ質問が続くのはなぜか

現場では、同じ質問に答え続けるうちに、説明が足りないのか、返し方が悪いのかと迷いやすいです。このような状況が起きる背景には、認知機能の変化だけでなく、不安や関わり方も関係しています。ここでは、同じ質問が続く理由を、エビデンスに沿って整理します。
介助や食事の前後に同じ確認が重なると、最初は落ち着いて返せても、次第に早く終わらせたい気持ちが強くなりやすいです。こうした場面では、説明を増やすほど伝わるとは限らず、かえって対応の軸がぶれることがあります。うまくいく対応は、本人の性格だけに寄せて考えず、何が背景にあるのかを分けて見ることです。全部を一度に変えるのではなく、理由ごとに見方を整理することが現実的な出発点になります。
記憶や見当識の変化が土台にあるためです
食後や申し送りの直後に、さっき答えた内容をまた聞かれると、説明の仕方が悪いのかと迷いやすいです。こうした場面では、伝わっていないと決める前に、記憶や時間・場所の理解に変化が起きている可能性を押さえると、見方がぶれにくくなります。
なぜ起きるのかという点では、認知症の症状には記憶障害や見当識障害が含まれます。理想としては、一度の説明でやり取りが積み上がることです。現実には、同じ内容を何度も聞くことがあります。そのズレがあるため、返し方だけに原因を求めると苦しくなりやすいです。押さえるべき視点は、まず認知機能の変化として整理することです。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「認知機能障害は,記憶障害,見当識障害,判断力の障害,思考障害,言葉や数のような抽象的能力の障害,実行機能障害などの高次脳機能障害をさす.」
不安や戸惑いが重なりやすいためです
場面が変わるたびに確認が増えると、質問の内容より、落ち着かなさのほうが気になることがあります。こうした場面では、言葉だけを追うより、不安や戸惑いが重なっていないかを見ると、受け止め方が変わりやすいです。
なぜ起きるのかという点では、コミュニケーションをとるための視点として、能力低下や周囲の変化に対する不安や戸惑いが示されています。理想は、質問だけを処理して場を進めることかもしれません。現実には、質問の背景に不安や戸惑いが重なることがあります。そのズレがあると、言葉だけに返し続けても苦しさが残りやすいです。押さえるべき視点は、背景にある気持ちも合わせて見ることです。
出典元の要点(要約)
株式会社穴吹カレッジサービス認知症ケア法ー認知症の理解
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「①能力低下や周囲の変化に対する不安や戸惑い」
関わり方や環境も一緒に見る必要があるためです
同じ質問が続くと、本人の症状だけを見て考えたくなります。ところが、座る場所や周囲の様子、関わり方が変わると、受け止め方も揺れやすいです。こうした場面では、本人だけに原因を寄せず、関わり方や環境も合わせて見る方向が現実的です。
なぜ起きるのかという点では、BPSDに対しては、身体状態の変化、ケア介入の方法や療養環境が適切かを評価するとされています。理想は、症状だけを見て対応を決めることではありません。現実には、忙しさの中で本人だけを見てしまいがちです。そのズレがあると、見直せる部分を落としやすくなります。押さえるべき視点は、まず非薬物療法を優先する考え方です。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「BPSDに対しては,その原因となりうる身体状態の変化の有無,ケア介入の方法や療養環境が適切かを評価し,非薬物療法を優先的に行う.」
伝えたいことを急ぐと、本人の反応を見落としやすいためです
質問が続くほど、早く答えて次へ進みたい気持ちが強くなりやすいです。こうした場面では、説明を優先するほど、本人の表情や返し方を見きれずに終わることがあります。少し待つだけで受け止め方が変わることがあるため、急ぎすぎない視点が必要です。
なぜ起きるのかという点では、伝えたいことを優先するより、本人の反応を一呼吸待ち、何を行いたいかを読み取ることが大切とされています。理想は、本人の反応を見ながらやり取りすることです。現実には、忙しさから説明を急ぎやすいです。そのズレがあると、本人の意思をくみ取る前に会話が終わりやすくなります。押さえるべき視点は、先に伝えるより先に待つことです。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「そして,医療者・介護者が伝えたいことを優先してコミュニケーションをとるよりも,本人の反応を一呼吸待ち,本人が何を行いたいか,本人の意思を読み取ることが大切である.」
症状があっても、本人に意思があることが前提だからです
返答が揺れたり、同じ質問が続いたりすると、どうせ分からないだろうと先回りしたくなることがあります。けれど、こうした場面ほど、本人の考えを最初から外さないほうが、関わり方の軸がぶれにくいです。症状だけで一括りにしない視点が必要になります。
なぜ起きるのかという点では、認知症の症状にかかわらず、本人には意思があることを前提にして意思決定支援をするとされています。理想は、本人の意思を土台に支援することです。現実には、質問の反復が続くと先回りして決めたくなりやすいです。そのズレがあると、本人を読む視点が弱くなります。押さえるべき視点は、症状があっても意思を前提にすることです。
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「認知症の症状にかかわらず、本人には意思があり、意思決定能力を有するということを前提にして、意思決定支援をする。」
同じ質問が続く理由は、記憶や見当識の変化だけでなく、不安、関わり方、環境、そして本人の反応の見落としにも関連します。まず理由を分けて捉えることが、現場で無理なく押さえたい視点です。
見当識障害で同じ質問が続くときのFAQ
現場では、同じ質問が続くほど、何を優先して考えるべきか迷いやすいです。説明を続けるべきか、薬を考えるべきか、本人の意思をどこまで確認できるのかで揺れやすいため、ここではエビデンスの範囲で答えを整理します。
- Q薬で早く落ち着かせたほうがよいですか?
- A現場では、質問が続くと早く何とかしたい気持ちが強くなります。ただ、BPSDに対しては、まず身体状態の変化、関わり方、療養環境が適切かを見て、非薬物療法を優先します。薬物療法は、非薬物療法を優先した後に検討するとされています。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター
認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「BPSDに対しては,その原因となりうる身体状態の変化の有無,ケア介入の方法や療養環境が適切かを評価し,非薬物療法を優先的に行う.」 「このように,原則として,非薬物療法やポリファーマシー対策によって,BPSD を軽減させる十分な努力を行った後にのみ,薬物療法を検討する」
- Q同じ説明を何度も続けるしかありませんか?
- Aこうした場面では、言葉だけで伝えようとして苦しくなりやすいです。認知症では、言葉だけでは理解できない場合もあるため、視覚的な情報を活用すると理解しやすくなるとされています。説明だけに寄せすぎない見方が必要です。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター
認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「言葉だけでは理解できない場合もあるため,物を見せるなどの視覚的情報を活用すると,認知症患者が理解しやすくなる.」
- Q本人の意思は、もう確認できないと考えるべきですか?
- A現場では、返答が揺れると、どうせ分からないだろうと考えたくなることがあります。ただ、認知症の症状にかかわらず、本人には意思があることを前提に支援するとされています。その時々の状況に応じて支援する視点が必要です。
出典元の要点(要約)
厚生労働省
認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「認知症の症状にかかわらず、本人には意思があり、意思決定能力を有するということを前提にして、意思決定支援をする。」 「本人のその時々の意思決定能力の状況に応じて支援する。」
- Q家族や普段の様子まで確認したほうがよいですか?
- A質問への返し方に迷うと、その場のやり取りだけで何とかしたくなります。ただ、本人の意思や好みを理解するには、本人に聴き取ることに加え、本人をよく知る人から情報を集めて共有することが必要とされています。
出典元の要点(要約)
厚生労働省
認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「本人の意思や好みを理解するためには、まずは本人に聴き取りを行い、必要に応じて、意思決定支援チームで、本人の自宅での日常の様子を確認したり、本人をよく知る人に聞くなどして、本人の情報を集め、共有することが必要である。」
- Qそれでも薬を優先して考える場面はありますか?
- A現場では、安全面が気になると、薬を先に考えるべきか迷うことがあります。緊急性を認める場合は、薬物療法を優先すべきかどうかを十分評価して判断するとされています。その場合も、非薬物療法は必ず併用します。
出典元の要点(要約)
国立長寿医療研究センター
認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
「ただし,大うつ病の状態や自傷他害の危険が高い攻撃性等,緊急性を認める場合にはこの限りではなく,薬物療法を優先すべきかどうかは各患者の状況を十分評価し,判断する必要がある.薬物療法を優先する場合も,非薬物療法は必ず併用する.」
同じ質問が続く場面では、薬を先に考える前に、関わり方や環境、本人の意思の捉え方を整理することが大切です。迷いやすい論点を分けて考えると、現場での判断がそろえやすくなります。
まとめ:見当識障害で同じ質問が続くとき、まず意識したい一歩
現場では、介助や記録が重なる時間帯に同じ質問が続くと、短く返すべきか、丁寧に聞くべきかで迷いやすいです。建前としては落ち着いて関わりたいと思っても、実際には余裕が持てず、対応のぶれに不安が残ることもあります。
この記事では、同じ質問の反復を認知機能の変化として捉えること、薬より先に非薬物療法を優先すること、そして本人の反応を一呼吸待って意思をくみ取る視点を整理しました。
無理のない最初の一歩として、同じ質問が続いたときに、まずわざとと決めつけず、認知機能の変化として見直すことから始めてください。それだけでも、返し方や場の受け止め方をそろえやすくなります。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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更新履歴
- 2025年9月21日:新規公開
- 2025年10月21日:一部レイアウト修正
- 2026年2月18日:最新情報に基づき加筆・修正
- 2026年4月6日:内容を全面的にリライト
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