【介護職員】「紹介会社を増やすほど人は辞める」衝撃データが示す介護採用の落とし穴

「高い紹介料を払ったのに、理念が合わないと数ヶ月で辞めてしまう」。
現場では、こうした採用のミスマッチによる徒労感が後を絶ちません。
人手不足で背に腹は代えられませんが、その選択がさらなる離職の連鎖を招いている可能性があります。

すべてを理想通りに進めるのは困難ですが、統計データを知ることで、無駄なコストを抑える道筋は見えてきます。
現場を守るために、まずは「定着率が変わる採用の入り口」だけ押さえましょう。

この記事を読むと分かること

  • 紹介会社への依存が離職率を高める根拠
  • 採用者の6割以上が定着を望む採用経路
  • 紹介会社経由の定着意向が低い理由
  • コストを抑えて定着率を高める第一歩
  • 現場でできるリファラル採用の始め方

一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます

  • 求人が来ず、紹介会社を3社以上使っている
  • 新人が1年以内に「人間関係」で辞める
  • 給料さえ良ければ人は定着すると思っている
  • 自社の採用ページを数年更新していない
  • 「即戦力」と聞いて採用し、失敗したことがある

結論:お金をかけて紹介会社を使うほど、人は辞めていく

男性介護士と人材派遣会社の女性社員

現場では「今日、明日のシフトが埋まらない」という切迫した状況の中、背に腹は代えられない思いで高額な紹介料を支払い、人を確保することもあるでしょう。

しかし、そうして迎えたスタッフが「聞いていた条件と違う」「職場の雰囲気に馴染めない」と数ヶ月で辞めてしまい、結局「高いお金を払って、現場が教える労力だけ使い果たした」という徒労感だけが残る……。 そんな「採用と離職の負のループ」に苦しむ現場が少なくありません。

実は、この感覚は単なる気のせいではなく、統計データによってはっきりと裏付けられています。

衝撃データ:紹介会社を「6社以上」使うと離職率は跳ね上がる

「とにかく数を打てば、良い人に巡り会えるはず」と考え、手当たり次第に紹介会社に登録していませんか? データを見ると、有料職業紹介所を活用している事業所の平均離職率は、全体平均よりも高くなる傾向があります。

特に、活用している紹介会社の数が「6〜10社」に及ぶ事業所では、平均離職率が19.9%に達するというデータが出ています。 これは、紹介会社を1社だけ使っている事業所の離職率(14.1%)と比較しても明らかに高い数値であり、「紹介会社への依存度」が高いほど、結果として「人が定着しにくい」というパラドックス(逆説)が生じているのです。

出典元の要点(要約)
公益財団法人介護労働安定センター

令和6年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書

https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/R6_jittai_chousa_roudousya_honpen1.pdf

活用している有料職業紹介所の数別に事業所の離職率(2職種計)をみると、活用社数が多い事業所ほど離職率が高い傾向にあります。例えば、活用数1社の事業所の平均離職率は14.1%ですが、6〜10社の場合は19.9%となっています。

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令和6年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書

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有料職業紹介所を活用している事業所の平均離職率(15.1%)は、全体平均(12.6%)よりも高くなっています。また、活用している紹介所数が多いほど離職率が高い傾向にあり、6〜10社活用している事業所の平均離職率は19.9%となっています。

「ここで働き続けたい」と思ってもらえる最強のルートは「ホームページ」

採用において最も重要なのは「入った後に定着してくれるか」です。 採用経路別に「今の事業所で働き続けたい」と考える人の割合を比較すると、そこには驚くべき差があります。

「民間の職業紹介(紹介会社)」をきっかけに入職した人で、今後も働き続けたいと答えたのは、わずか12.7%に過ぎません。 一方で、「法人や事業所のホームページ」を見て入職した人は、その65.4%が「働き続けたい」と回答しています。

お金をかけずに自分たちの言葉で情報を発信するホームページの方が、高額なコストをかける紹介会社よりも、圧倒的に「定着する人材」を惹きつけているのです。

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令和6年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書

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就職したきっかけ別に今の事業所での就労継続希望をみると、「法人又は施設・事業所のホームページ」をきっかけとした場合に「今の事業所で働き続けたい」割合が65.4%と最も高く、次いで「施設・事業所からの就職の働きかけ」が57.1%と高くなっています(回答数50未満を除く)。

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「民間の職業紹介」をきっかけに現在の法人に就職した労働者(728人)において、「今の事業所で働き続けたい」と回答した割合は12.7%にとどまりました。

現場が支える「知人紹介」という確実な選択肢

もう一つ見逃せないのが、「友人・知人からの紹介(リファラル採用)」です。 現在の法人に就職したきっかけとして最も多いのがこのルートで、全体の35.7%を占めています。

現場のスタッフが「ここなら知り合いを呼べる」と思える職場であれば、特別な採用コストをかけずとも、信頼できる人材が集まります。 実際に、「人間関係が良好な職場づくり」は、労働者が働き続けるために最も役立っている要因として挙げられています。 外にお金を払う前に、まずは「中の環境」を見直し、知人を呼べる職場にすることが、遠回りのようで確実な採用戦略といえます。

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現在の法人に就職した主なきっかけは「友人・知人からの紹介」が35.7%で最も高く、次いで「ハローワーク」が19.3%でした。勤続3年未満の中途採用者に限ってみても、「友人・知人からの紹介」が34.4%、「ハローワーク」が18.6%となっています。

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労働者に対する調査によると、現在の職場を辞めずに働き続けることに役立っている取り組みとして最も割合が高かったのは「人間関係が良好な職場づくり」(47.2%)であり、次いで「有給休暇等の各種休暇の取得や勤務日時の変更をしやすい職場づくり」(43.2%)でした。

エビデンスは残酷なほど明確です。「お金で解決しようとする採用」は離職を招き、「想いを伝える採用(HP)」「人との繋がり(紹介)」は定着を生みます。まずは紹介会社の利用数を減らし、自社の発信を見直すことから始めましょう。

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よくある事例:なぜ「高額な採用」は失敗するのか

男性介護職員

現場では、「年収の3割にあたる100万円近い紹介料を払ったのに、試用期間で辞められてしまった」という経営者や管理者の嘆きをよく耳にします。 また、現場の職員からも「『即戦力です』と紹介されたのに、結局ゼロから教えることになった。手塩にかけて育てた頃にあっさり辞められると、教えた時間と労力を返してくれと言いたくなる」といった徒労感が語られます。

「高いお金を払えば、質の良い人材が来てくれるはず」――そう信じて紹介会社に頼った結果、かえって「採用しては辞める」という負のループに陥ってしまう。 これは単なる「運」の問題ではなく、データに基づいた「起こるべくして起きている失敗」かもしれません。

事例1:数打ちゃ当たるの罠(多利用・高離職)

「とにかく人が足りない、背に腹は代えられない」と、電話営業のあった紹介会社すべて(6社以上)と契約を結んでしまうケースです。 間口を広げれば応募は増えるかもしれませんが、データはその代償として「離職率の急増」を示しています。

調査によると、有料職業紹介所を「6〜10社」活用している事業所では、平均離職率が19.9%に達しています。 これは、紹介会社を1社だけ利用している事業所の離職率(14.1%)や、業界全体の平均(12.4%)と比較しても明らかに高い数値です。 「数を打てば当たる」のではなく、「数を打つほど、定着しない人材ばかりが出入りする現場」になってしまうリスクがあるのです。

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活用している有料職業紹介所の数別に事業所の離職率(2職種計)をみると、活用社数が多い事業所ほど離職率が高い傾向にあります。例えば、活用数1社の事業所の平均離職率は14.1%ですが、6〜10社の場合は19.9%となっています。

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訪問介護員と介護職員を合わせた2職種の離職率は12.4%で2年連続の低下となった一方、採用率は14.3%と3年ぶりの低下となりました。

事例2:条件マッチングの限界(紹介会社経由の悲劇)

紹介会社経由で入職したスタッフが、「条件は良いけど、ここのやり方は合わない」と早期に去っていくパターンです。 紹介会社は「給与」や「勤務地」などの条件面でマッチングを行うのが一般的ですが、介護職が仕事を辞める大きな理由は「職場の人間関係(24.7%)」「運営方針への不満」といった「ソフト面」のミスマッチにあります。

実際、民間職業紹介をきっかけに入職した人のうち、今後も「今の事業所で働き続けたい」と考えている人は、わずか12.7%しかいません。 つまり、紹介会社経由で採用した人の約9割は、定着への意欲が低い状態で働いている可能性があるのです。

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「民間の職業紹介」をきっかけに現在の法人に就職した労働者(728人)において、「今の事業所で働き続けたい」と回答した割合は12.7%にとどまりました。

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介護労働者が直前の仕事を辞めた理由について、直前の仕事が「介護関係の仕事」であった場合は「職場の人間関係に問題があったため」(24.7%)や「他に良い仕事・職場があったため」(18.5%)が高い割合となっています。

事例3:見落とされた宝の山(HP・リファラル不足)

「人が来ない」と嘆く一方で、定着率No.1の採用経路を放置してしまっているケースです。 それは「自社のホームページ」「知人紹介(リファラル)」です。

データによれば、ホームページを見て入職した人の65.4%が「今の事業所で働き続けたい」と回答しており、これは全経路の中で最も高い数値です。 また、「友人・知人からの紹介」は採用全体の35.7%を占める最大の流入経路であり、人間関係が分かった状態で入職するためミスマッチも防げます。 高い紹介料を払う前に、まずは数年間更新が止まっているホームページを見直し、現場スタッフに「誰かいい人いない?」と声をかけることから始めるべきかもしれません。

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就職したきっかけ別に今の事業所での就労継続希望をみると、「法人又は施設・事業所のホームページ」をきっかけとした場合に「今の事業所で働き続けたい」割合が65.4%と最も高くなっています。

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現在の法人に就職した主なきっかけは「友人・知人からの紹介」が35.7%で最も高く、次いで「ハローワーク」が19.3%でした。

お金をかければ良い人が採れるとは限りません。むしろ「紹介会社依存」が離職を招いている可能性があります。まずは「定着する採用ルート」であるホームページと知人紹介に目を向けることが、負のループを断ち切る第一歩です。

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理由:定着のカギは「条件」ではなく「納得感」と「関係性」

男性介護職員と女性介護職員

現場では「高い紹介料を払ったのだから、即戦力としてバリバリ働いてくれるはず」という期待がつい膨らんでしまいます。 しかし現実は厳しく、「経験者と聞いていたのに、ウチのやり方に馴染もうとしない」「『前の職場ではこうだった』と不満ばかり」といったミスマッチに直面し、結局は短期間で退職されてしまう……。 「理想のケア」を語る前に、まずは「目の前のシフト」を埋めなければならない焦りの中で、なぜこうした「不幸なすれ違い」が繰り返されるのでしょうか。

その背景には、介護現場特有の「辞める理由」と、採用経路による「定着意向の決定的な差」が隠されています。

理由1:「経営効率」と「ケアの質」のギャップに絶望する

中途採用者が現場を去る最大の理由は、給与の低さだけではありません。 データを見ると、直前の仕事が介護職だった人が辞めた理由として「職場の人間関係(24.7%)」「法人の運営方針への不満」が上位に挙がっています。

特に運営方針への不満の中身を見ると、「経営の効率性を過度に重視していた(35.9%)」「ケアの質の向上に体制が追いついていない(35.6%)」という、理想と現実のギャップに苦しむ姿が浮き彫りになります。 紹介会社経由(民間の職業紹介)で入職した人のうち、「今の事業所で働き続けたい」と答えたのがわずか12.7%であるのに対し、ホームページ経由の人は65.4%と極めて高い数値を示しています。 これは、条件面だけでなく「法人の考え方(理念)」に納得して入職したかどうかが、その後の定着を左右していることを示唆しています。

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直前の仕事が介護関係の場合、辞めた理由は「職場の人間関係に問題があったため」が24.7%と最も高く、その具体的な内容としては「上司や先輩からの指導や言動がきつかったり、パワーハラスメントがあった」が最多でした。

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直前の仕事が介護関係で「勤務先の事業理念や運営のあり方に不満があったため」辞めたとする者の具体的な不満内容では、「経営の効率性を過度に重視していた」が35.9%で最も高くなっています。次いで「介護の質の向上の取り組みに対して職員の体制や処遇が追いつかなかった」が35.6%となっています。

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就職したきっかけ別に今の事業所での就労継続希望をみると、「法人又は施設・事業所のホームページ」をきっかけとした場合に「今の事業所で働き続けたい」割合が65.4%と最も高く、次いで「施設・事業所からの就職の働きかけ」が57.1%と高くなっています(回答数50未満を除く)。一方、「民間の職業紹介」をきっかけに現在の法人に就職した労働者(728人)において、「今の事業所で働き続けたい」と回答した割合は12.7%にとどまりました。

理由2:長く続く人は「人間関係」と「休みやすさ」で選んでいる

現場で働き続けるスタッフにとって、モチベーションの源泉は何でしょうか。 調査結果によると、現在の職場を辞めずに働き続けるのに役立っている取り組みのトップは「人間関係が良好な職場づくり(47.2%)」であり、次いで「有給休暇等の取得のしやすさ(43.2%)」でした。

採用経路として最も多い「友人・知人からの紹介(35.7%)」が定着しやすいのは、こうした「実際の人間関係や休みの取りやすさ」を入職前にリアルな情報として知ることができるからだと考えられます。 逆に言えば、外からは見えにくい「人間関係」や「休みの融通」こそが、定着を決定づける最強の要因なのです。

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労働者に対する調査によると、現在の職場を辞めずに働き続けることに役立っている取り組みとして最も割合が高かったのは「人間関係が良好な職場づくり」(47.2%)であり、次いで「有給休暇等の各種休暇の取得や勤務日時の変更をしやすい職場づくり」(43.2%)でした。

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現在の法人に就職した主なきっかけは「友人・知人からの紹介」が35.7%で最も高く、次いで「ハローワーク」が19.3%でした。

理由3:紹介会社依存が招く「多利用・高離職」の悪循環

「とにかく人が来ないから」と、複数の紹介会社と契約していませんか? データは残酷な事実を示しています。有料職業紹介所を6社以上活用している事業所の平均離職率は19.9%に達し、活用数が少ない事業所よりも明らかに離職率が高い傾向にあります。

これは、「人が定着しないから多くの紹介会社を使う」のか、「多くの紹介会社を使うからミスマッチが起きる」のかは鶏と卵ですが、少なくとも「紹介会社を増やせば定着する」わけではないことは明白です。 多額のコストをかけて採用しても、現場の「人間関係」「理念の共有」が置き去りであれば、穴の空いたバケツに水を注ぐような状態になってしまうのです。

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活用している有料職業紹介所の数別に事業所の離職率(2職種計)をみると、活用社数が多い事業所ほど離職率が高い傾向にあります。例えば、活用数1社の事業所の平均離職率は14.1%ですが、6〜10社の場合は19.9%となっています。

人が辞めるのは、単に「給料」や「仕事のきつさ」だけが理由ではありません。「理念への共感」「職場の人間関係」といったソフト面のミスマッチこそが、早期離職の根本原因です。だからこそ、それらが伝わりやすいHP紹介経由の定着率が高いのです。

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FAQ:現場の「採用の迷い」に答えます

「紹介会社を減らすのは怖い」「ホームページだけで本当に人が来るのか」 現場の人手不足が深刻な中、採用手法を変えることには大きな不安が伴うものです。ここでは、公的な実態調査データに基づき、採用と定着に関する疑問にお答えします。

Q
紹介会社は全く使わない方がいいのでしょうか?
A

全否定はできませんが、契約する社数を増やしすぎることは避けた方が賢明といえます。 データによると、有料職業紹介所を活用している事業所のうち、活用数が「1社」の場合の離職率は14.1%ですが、「6〜10社」を活用している場合は19.9%とはるかに高くなっています。 「数打ちゃ当たる」と多くの会社を利用するほど、結果として離職率が高まる傾向が確認されています。

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活用している有料職業紹介所の数別に事業所の離職率(2職種計)をみると、活用社数が多い事業所ほど離職率が高い傾向にあります。例えば、活用数1社の事業所の平均離職率は14.1%ですが、6〜10社の場合は19.9%となっています。

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有料職業紹介所を活用している事業所の平均離職率(15.1%)は、全体平均(12.6%)よりも高くなっています。また、活用している紹介所数が多いほど離職率が高い傾向にあり、6〜10社活用している事業所の平均離職率は19.9%となっています。

Q
自社のホームページを充実させると、本当に定着率は変わりますか?
A

はい、定着への意欲に大きな差が出ることがデータで示されています。 採用経路別に「今の事業所で働き続けたい」と考える人の割合を比較すると、ホームページ経由で入職した人は65.4%が定着を希望しており、これは全経路の中で最も高い数値です。 一方で、民間の職業紹介(紹介会社)経由の人は12.7%にとどまっており、ホームページ経由の方が圧倒的に「長く働きたい」と考える人材が集まりやすい傾向にあります。

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就職したきっかけ別に今の事業所での就労継続希望をみると、「法人又は施設・事業所のホームページ」をきっかけとした場合に「今の事業所で働き続けたい」割合が65.4%と最も高く、次いで「施設・事業所からの就職の働きかけ」が57.1%と高くなっています(回答数50未満を除く)。

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「民間の職業紹介」をきっかけに現在の法人に就職した労働者(728人)において、「今の事業所で働き続けたい」と回答した割合は12.7%にとどまりました。

Q
知人紹介(リファラル採用)を増やしたいのですが、そもそも効果はあるのでしょうか?
A

非常に高い効果が期待できます。 現在、介護現場で働く人が就職したきっかけとして最も多いのが「友人・知人からの紹介(35.7%)」です。 また、働き続けるために役立っていることの第1位は「人間関係が良好な職場づくり(47.2%)」です。 知人の紹介であれば、事前に職場の人間関係や雰囲気をある程度理解した上で入職できるため、定着に不可欠な「人間関係のミスマッチ」を防ぐ有効な手段となり得ます。

出典元の要点(要約)
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現在の法人に就職した主なきっかけは「友人・知人からの紹介」が35.7%で最も高く、次いで「ハローワーク」が19.3%でした。勤続3年未満の中途採用者に限ってみても、「友人・知人からの紹介」が34.4%、「ハローワーク」が18.6%となっています。

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労働者に対する調査によると、現在の職場を辞めずに働き続けることに役立っている取り組みとして最も割合が高かったのは「人間関係が良好な職場づくり」(47.2%)であり、次いで「有給休暇等の各種休暇の取得や勤務日時の変更をしやすい職場づくり」(43.2%)でした。

データを見ると、「お金をかけて紹介会社に頼る」ことだけが解決策ではないと分かります。 すぐに全てを変えることは難しくても、「ホームページの見直し」や「スタッフへの声かけ」など、できることから少しずつ採用の軸足を移していくことが、結果として強い組織づくりにつながります。


まとめ:全部は無理でも、まず「ホームページ」から

「高いお金を払えば、人が定着するわけではない」。 今回のデータは、介護現場における採用の常識を覆す、少し厳しい現実を突きつけるものでした。 紹介会社を6社以上活用している事業所の離職率が約2割(19.9%)に達しているという事実は、コストをかける方向性が必ずしも「定着」に向かっていないことを示唆しています。

今日から意識したい現実的な一歩

  • 採用経路の点検 紹介会社との契約数が多すぎないか(データ上、6社以上の活用は離職率が高まる傾向にあります)を確認し、コストと定着率のバランスを見直しましょう。
  • 「自社ホームページ」の再評価 ホームページを見て応募してくる人は、65.4%が「働き続けたい」と考える「定着の要」です。数年更新していない情報は、少しずつでも最新の状態へ整えましょう。
  • 「知人紹介」への意識改革 採用の約35%は知人紹介で成り立っています。「人間関係」が定着の鍵である以上、現場のスタッフが知人を呼べるような環境づくりこそが、最も確実な採用活動といえます。

高額な紹介料を1回払う予算があれば、既存スタッフの待遇改善や、ホームページの改修に充てることも可能です。 「採用の入り口」を少し変えるだけで、現場の疲弊感は確実に変わっていきます。

最後までご覧いただきありがとうございます。この記事が、貴事業所の採用と定着を考える一助となれば幸いです。



更新履歴

  • 2025年12月27日:新規投稿

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