認知症の本人が施設入所や支援を拒否したら?本人の意思と安全をどう考えるか

※本ページはプロモーションが含まれています

高齢者と介護職員が本人の意思と安全を確認し、支援方法を考える様子のイラストです。

現場では、ごみが積み上がった家で「ここに住みたい」と話す本人を前に、意思を尊重したい気持ちと、危険を見過ごせない思いの間で迷うことがあります。施設入所や支援を拒まれれば、なおさら簡単には決められません。

「本人のため」と片づけや入所を急いでも、本人にとっては生活や大切な物を突然変えられる出来事です。一方、納得を待つ間にも不安は残ります。どちらか一方を正解にすると、介護職も家族も判断を背負い込みやすくなります。

大切なのは、拒否の言葉だけで終わらせず、本人が何を望み、何を理解し、どの条件なら意思を表せるかを確認することです。本人が選べる余地を探し、重大な影響が懸念される段階でチーム判断へ切り替えます。

この記事を読むと分かること

  • 意思確認の順序
  • 安全の考え方
  • 家族との整理
  • 会議への切替

一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます

  • 支援拒否に迷う
  • 入所を急ぐべきか
  • 無断処分が不安
  • 家族対応が重い

認知症の本人が支援を拒否したときは「意思確認→選べる支援→チーム判断」で考える

高齢者の希望を聞き、選択肢を示してチームで共有する支援の流れを描いたイラストです。

本人が選べる状態を整え、重大な影響が残るときは、本人参加を原則とする話し合いへ切り替えます。

現場では、支援を拒まれると「本人の意思を尊重して何もしないのか」「安全のために進めるのか」と二択になりがちです。ここで必要なのは、拒否を結論にせず、本人が望む生活と理解の状態を確認することです。

ごみがたまった家で暮らしたい本人に対し、善意から一気に片づけたくなる場面があります。施設入所を急ぐ家族の不安も軽くは扱えません。それでも、介護職一人がその場で最終判断するのではなく、まず説明と選択肢を整え、重大な影響が懸念されるなら申し送りで会議を提案します。

拒否の言葉だけで結論を出さず、本人が望む生活を確認する

高齢者が大切なことや続けたい暮らしを語り、介護職員が丁寧に記録する様子です。

「嫌だ」と言われると、支援を止めるか、説得を続けるかで迷います。そこで最初に確認したいのは、拒否を変える方法ではなく、本人はどのような生活を望んでいるのかです。

意思決定支援は、支援する側ではなく本人の視点に立って行います。住まいの移動やケアサービスの選択も本人の生活に関わる意思決定です。支援直後に、本人の希望、説明した内容、反応を分けて記録し、次の担当者が確認できるようにします。

拒否の背景を別の場面でも確認したい場合は
出典・根拠を確認

厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
認知症になっても、その有する能力を最大限活かして、日常生活や社会生活に関して自らの意思に基づいた生活を送ることができるようにするために行う、意思決定支援者による支援をいう。そして、支援する側の視点ではなく、本人の視点に立って行われるものである。○本ガイドラインでいう意思決定支援とは、認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援のプロセスを示すものであり、そのプロセスは人的・物的環境の整備(p.12参照)をした上で、本人が意思を形成するための支援と、本人が意思を表明するための支援を中心とし、本人が意思を実現するための支援を含むものである。(脚注iv)

認知症の有無だけで意思決定能力を固定しない

普段どおり話せる瞬間がある一方、今いる場所や説明の意味を十分につかめないように見えると、どこまで本人の判断として受け止めるか迷います。できる・できないの二択だけでは整理できません。

確認するのは、説明を理解できているか、自分のこととして認識しているか、考えたうえで選択を表明できるかです。勤務中に一度で決着させず、場所や時間、説明方法を変えたときの反応も残します。評価や支援方法に疑問が残る場合は、介護職個人の見立てで固定しません。

「わがまま」で片づけたくない場合は
出典・根拠を確認

厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
認知症の症状にかかわらず、本人には意思があり、意思決定能力を有するということを前提にして、意思決定支援をする。○本人のその時々の意思決定能力の状況に応じて支援する。○本人の意思決定能力を固定的に考えずに、本人の保たれている認知能力等を引き出す働きかけを行う。○本人の意思決定能力は、説明の内容をどの程度理解しているか(理解する力)、またそれを自分のこととして認識しているか(認識する力)、論理的な判断ができるか(論理的に考える力)、その意思を表明できるか(選択を表明できる力)によって構成される。

重大な影響が懸念されるなら本人参加の話し合いへ切り替える

自宅生活の継続や施設入所のように、本人の生活へ大きく影響する選択では、担当者だけで判断するほど不安が強くなります。家族から結論を迫られても、その場でどちらかに決める必要はありません。

支援方法に困難や疑問がある場合や、本人・他者に見過ごせない重大な影響が生じ得る場合は、チームで情報をそろえて再検討します。会議では本人参加を原則とし、参加者が多すぎて意見を言いにくくならないよう配慮します。介護職は、本人の言葉と反応、説明、残る懸念を申し送り時に提出します。

話し合いで何を整理するか迷う場合は
出典・根拠を確認

厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
本人の意思決定能力の評価や、支援方法に困難や疑問を感じ、また、本人の意思を日常・社会生活に反映した場合に、他者を害する恐れがあったり、本人にとって見過ごすことのできない重大な影響が生ずる場合や本人のできること・やりたいことの実現に向け、チームで情報を共有し、チームで検討する。この場合も、再度、適切な意思決定支援のプロセスを踏まえて、本人の意思決定支援の方法について話し合う(意思決定支援チームのメンバーを中心として開かれる話し合いを「意思決定支援会議」という)。○意思決定支援会議では、本人の参加が原則である。

拒否を結論にせず、本人の希望と理解を確認します。重大な影響や支援上の疑問が残るときは、申し送りで記録を示し、本人参加の話し合いへ切り替えます。



認知症の本人の意思と安全で迷いやすい3つの事例

本人の希望、生活上の危険、家族の不安を囲んで支援者が調整する様子のイラストです。

現場では、本人の希望を聞いたあとに安全上の不安が残り、「尊重したら放置になるのでは」と迷うことがあります。支援者の善意と本人の望みが同じ方向を向かない場面ほど、焦りや罪悪感が大きくなります。

ごみが積み上がった家、施設入所を拒む場面、必要と思われる支援を断られる場面では、目の前の結論を急ぎたくなります。しかし、本人が何を守りたいのか、説明をどう受け止めたのかを抜きに進めると、本人の意思を十分に確認できません。まず確認できた内容を残し、重大な影響が懸念される段階で会議へ切り替えます。

ごみがたまった家でも「ここで暮らしたい」と希望する

物がたまった自宅で、寝る場所や通り道など小さな安全策を本人が選ぶ様子です。

床に物が増え、支援者には片づけが必要に見えても、本人は「捨てない」「ここで暮らす」と話すことがあります。全部処分するか、そのままにするかで迷ったときは、まず本人が残したい物と望む生活を確認し、安全上の懸念とは分けて記録します。

よくある誤解は、本人の拒否を変えなければ支援が進まないと考えることです。必要な情報を分かりやすく説明し、本人と支援者の理解に違いがないかを確認します。さらに、複数の選択肢と比較のポイントを示し、本人が選べる範囲を残します。勤務中に判断しきれない場合は、説明内容と反応を次の担当者へ渡します。

安全を理由に制限しすぎていないか見直すなら
出典・根拠を確認

厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
まずは、以下の点を確認する。◦本人が意思を形成するのに必要な情報について説明しているか。◦本人が理解できるよう、分かりやすい言葉や文字に変えて、ゆっくりと説明しているか。◦本人が理解していることと、意思決定支援者らの理解に相違はないか。◦本人が自発的に意思を形成するのに障害となる環境等はないか。○本人は説明された内容を忘れてしまうこともあり、その都度、丁寧に説明することが必要である。○本人が何を望むかを、開かれた質問で聞くことが重要である。(脚注x)

施設入所を拒む本人に家族が「自宅は危険」と訴える

本人は帰宅を望み、家族は「自宅では支えられない」と訴えることがあります。介護職は双方に気持ちが分かるほど、どちらを優先すべきか迷います。説得役を一人で担わず、本人の希望と家族の不安を別々に聞き取るところから始めます。

家族の希望を本人の意思の代わりにすることも、家族の不安を切り捨てることも適切ではありません。対立している理由と、本人の意思決定に必要な情報を確認し、利用可能な選択肢を検討します。介護職は結論ではなく、本人の言葉、家族が心配する点、説明済みの内容を記録し、専門職による話し合いの材料にします。

家族への説明を文章にするときは
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厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
家族は、本人の意思に向き合いながら、どうしたらよいか悩んだり、場合によっては、本人の意思と家族の意思が対立する場合もある。こうした場合、意思決定支援者(この場合は、主として専門職や行政職員等)は、その家族としての悩みや対立の理由・原因を十分に確認した上で、本人の意思を尊重し、家族の意思との調和を図っていく。なお、調和を図るために、社会資源等について調査検討することも考えられる。

支援拒否を「判断できない証拠」と受け取る

何度説明しても拒否されると、「認知症だから分からない」と受け取りたくなる瞬間があります。反対に、はっきり拒否したからすべて理解しているとも限りません。拒否の強さではなく、本人が情報をどう理解し、考え、表明したかを確認します。

意思決定能力は固定的に扱わず、その時々の状況と支援方法を踏まえて捉えます。理解する力、認識する力、論理的に考える力、選択を表明する力を分けて見ます。場所や時間、説明方法を変えても疑問が残るときは、個人で「ある・ない」を決めず、観察した反応を記録して支援方法の再検討につなげます。

拒否の言葉の奥にある思いを考えるなら
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厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
認知症の症状にかかわらず、本人には意思があり、意思決定能力を有するということを前提にして、意思決定支援をする。○本人のその時々の意思決定能力の状況に応じて支援する。○本人の意思決定能力を固定的に考えずに、本人の保たれている認知能力等を引き出す働きかけを行う。○本人の意思決定能力は、説明の内容をどの程度理解しているか(理解する力)、またそれを自分のこととして認識しているか(認識する力)、論理的な判断ができるか(論理的に考える力)、その意思を表明できるか(選択を表明できる力)によって構成される。

本人の希望、家族の不安、安全上の懸念を混ぜずに記録します。拒否だけで能力を決めず、説明や環境を変えても疑問が残る場合に、支援方法の再検討へ切り替えます。

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なぜ認知症の本人の意思と安全は衝突して見えるのか

自宅での暮らしをめぐる本人、家族、支援者それぞれの視点を描いたイラストです。

現場では、本人の希望を尊重したいと考えていても、転ばないか、生活を続けられるかという不安が先に立つことがあります。この衝突の背景には、本人と支援者の視点、意思を表しやすい条件、家族との立場の違いがあります。

たとえば、本人にとって大切な物を、周囲が危険や不要と見ている場面があります。安全を急ぐほど、本人が守りたい生活の確認が後回しになりがちです。まず視点の違いを分け、説明や環境を整え、それでも重大な影響が残るかを見ます。

支援者と本人で「問題」の見え方が異なるから

部屋の状態や住まいについて、支援者は安全上の問題を見つけ、本人は今の生活を続けたいと話すことがあります。どちらかを誤りと決める前に、本人が何を望み、何を守りたいかを確認します。

意思実現支援では、本人が形成・表明した意思を生活へ反映できるよう支えます。他者を害する場合や本人に重大な影響が生じる場合でない限り、周囲から見た合理性だけで本人の意思を退けません。支援者は「安全だから変更する」と先に決めず、本人の希望を残せる選択肢と、なお残る懸念を分けて記録します。

安全と自尊心の両方を守りたい場合は
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厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
自発的に形成され、表明された本人の意思を、本人の能力を最大限活用した上で、日常生活・社会生活に反映することを支援する。○自発的に形成され、表明された本人の意思を、意思決定支援チームが、多職種で協働して、利用可能な社会資源等を用いて、日常生活・社会生活のあり方に反映することを支援する。○実現を支援するに当たっては、他者を害する場合や本人にとって見過ごすことのできない重大な影響が生ずる場合でない限り、形成・表明された意思が、他から見て合理的かどうかを問うものではない。

意思の表しやすさが説明・場所・時間で変わり得るから

説明方法、落ち着く場所、時間帯を整えて本人が意思を示しやすくする支援の様子です。

短い時間に複数人から説明されると、本人が黙ったり、拒否だけを繰り返したりする場面があります。それを最終意思と決めず、本人が安心できる場所、集中できる時間、分かりやすい情報へ調整します。

必要な情報を説明したか、本人が理解できる言葉や文字になっているか、支援者との理解に相違がないかを確認します。本人が何を望むかを開かれた質問で聞くことも示されています。忙しい勤務では一度にすべてを確認できないため、その日に確認できた範囲と未確認の点を分けて申し送ります。

一言目で拒否が強くなる場合は
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厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
まずは、以下の点を確認する。◦本人が意思を形成するのに必要な情報について説明しているか。◦本人が理解できるよう、分かりやすい言葉や文字に変えて、ゆっくりと説明しているか。◦本人が理解していることと、意思決定支援者らの理解に相違はないか。◦本人が自発的に意思を形成するのに障害となる環境等はないか。○本人は説明された内容を忘れてしまうこともあり、その都度、丁寧に説明することが必要である。○本人が何を望むかを、開かれた質問で聞くことが重要である。(脚注x)

本人と家族のどちらにも譲れない事情があるから

本人は自宅を望み、家族は介護を続けることへの不安を抱える場面があります。介護職がどちらかを説得しようとすると、家族の苦しさも本人の意思も十分に拾えません。

本人と家族の意思が対立するときは、家族の悩みと対立理由を確認したうえで、本人の意思を尊重しながら調和を図ります。必要な情報を家族へ説明し、不安への支援も行います。介護職は、本人の希望と家族の希望を別項目で記録し、専門職が選択肢や支援方法を検討できる状態にします。

拒否と家族説明を一緒に整理したい場合は
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厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
家族は、本人の意思に向き合いながら、どうしたらよいか悩んだり、場合によっては、本人の意思と家族の意思が対立する場合もある。こうした場合、意思決定支援者(この場合は、主として専門職や行政職員等)は、その家族としての悩みや対立の理由・原因を十分に確認した上で、本人の意思を尊重し、家族の意思との調和を図っていく。なお、調和を図るために、社会資源等について調査検討することも考えられる。

衝突して見える背景を、視点・表明条件・家族との立場に分けます。一度で決めず、その日に確認できたことと未確認の点を記録し、次の支援へつなげます。

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認知症の本人の意思と安全に迷ったときのFAQ

現場では、施設入所や支援の拒否を前に、その場で結論を求められることがあります。ここでは、本人の意思確認とチーム判断へ切り替える基準を整理します。

Q
認知症があるなら、家族や介護職が代わりに決めてもよいですか?
A

認知症の症状にかかわらず、まず本人には意思と意思決定能力があるという前提で支援します。理解・認識・論理的思考・表明の力を、本人の状態と選択内容に照らしてその都度捉えます。介護職が一度の拒否だけで能力の有無を決めるのではなく、確認できた反応を記録します。

出典・根拠を確認

厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf

認知症の症状にかかわらず、本人には意思があり、意思決定能力を有するということを前提にして、意思決定支援をする。○本人のその時々の意思決定能力の状況に応じて支援する。○本人の意思決定能力を固定的に考えずに、本人の保たれている認知能力等を引き出す働きかけを行う。○本人の意思決定能力は、説明の内容をどの程度理解しているか(理解する力)、またそれを自分のこととして認識しているか(認識する力)、論理的な判断ができるか(論理的に考える力)、その意思を表明できるか(選択を表明できる力)によって構成される。

Q
本人の拒否は、どのように確認し直せばよいですか?
A

必要な情報を説明したか、分かりやすい言葉や文字で伝えたか、本人と支援者の理解に相違がないか、意思形成を妨げる環境がないかを確認します。そのうえで、本人が何を望むかを開かれた質問で聞き、可能な範囲で複数の選択肢を示します。一度で確認できないときは、未確認の点を申し送ります。

出典・根拠を確認

厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf

まずは、以下の点を確認する。◦本人が意思を形成するのに必要な情報について説明しているか。◦本人が理解できるよう、分かりやすい言葉や文字に変えて、ゆっくりと説明しているか。◦本人が理解していることと、意思決定支援者らの理解に相違はないか。◦本人が自発的に意思を形成するのに障害となる環境等はないか。○本人は説明された内容を忘れてしまうこともあり、その都度、丁寧に説明することが必要である。○本人が何を望むかを、開かれた質問で聞くことが重要である。(脚注x)

Q
どの段階でチームの話し合いへ切り替えますか?
A

本人の意思決定能力の評価や支援方法に困難・疑問がある場合、または本人の意思を実現すると本人や他者に見過ごせない重大な影響が生じ得る場合です。本人参加を原則に、意思決定支援のプロセスを再確認します。介護職は会議前に、本人の言葉、説明、反応、残る懸念をそろえます。

出典・根拠を確認

厚生労働省

認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf

本人の意思決定能力の評価や、支援方法に困難や疑問を感じ、また、本人の意思を日常・社会生活に反映した場合に、他者を害する恐れがあったり、本人にとって見過ごすことのできない重大な影響が生ずる場合や本人のできること・やりたいことの実現に向け、チームで情報を共有し、チームで検討する。この場合も、再度、適切な意思決定支援のプロセスを踏まえて、本人の意思決定支援の方法について話し合う(意思決定支援チームのメンバーを中心として開かれる話し合いを「意思決定支援会議」という)。○意思決定支援会議では、本人の参加が原則である。

本人の意思決定を周囲が直ちに置き換えず、説明・理解・環境・選択肢を確認します。疑問や重大な影響が残る場面では、記録をそろえて本人参加の話し合いへ切り替えます。


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介護職員が本人の言葉や反応など5項目を記録し、チームで共有する様子です。

現場では、本人の拒否と家族の不安を同時に受け、すぐ結論を出さなければならないように感じることがあります。しかし、意思尊重と安全は、どちらか一方を消す問題ではありません。

まず本人の希望/説明した情報/理解と反応/残せる選択肢/安全上の懸念を分けて記録してください。支援方法への疑問や見過ごせない重大な影響が残る場合は、次の申し送りで本人参加の話し合いを提案します。

すべてを一度に確認すると記録負担が増えます。住まいや生活全体に影響する重要な選択から優先し、その勤務で未確認だった点も明記することが現実的な一歩です。

最後までご覧いただきありがとうございます。


更新履歴

  • 2026年1月29日:新規投稿
  • 2026年9月5日:内容を全面的にリライト

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