認知症の徘徊はなぜ起きる?現場で迷う4つの背景

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現場では、食後や夕方、夜勤帯に認知症入居者が何度も歩き出すと、見守りと他業務が重なり、止めるべきか、付き添うべきかで判断に迷いやすいです。説明しても強くなる場面が続くと、対応が合っているのか不安になりやすいです。

こうした場面では、行動だけを見るほど苦しくなります。止めるほど落ち着かなかった経験から見えてくるのは、徘徊をただの問題行動と決めつけず、不安見当識障害環境との重なりを見る視点です。

全部を丁寧に追うのは難しくても、まずは「いつ」「何のあとに」「どんな様子で」歩き出したかを一つ確かめるだけでも、介護職の関わり方は変えやすくなります。この記事では、そのための現実的な見方を整理します。

この記事を読むと分かること

  • 徘徊の見方
  • 背景要因の整理
  • 観察の着眼点
  • 誤解しやすい点
  • 関わり方の軸

一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます

  • また歩いてる
  • 止め方に迷う
  • 理由が読めない
  • 対応後に疲れる
  • 見守りが重い

認知症入居者が徘徊する原因は、ひとつではありません

介護施設の廊下で落ち着かない様子を見せる男性高齢者の姿。手振りを交えながら訴えるような表情をしており、認知症による不穏症状や徘徊リスク、見守り対応と環境調整の必要性を示すイメージ。

現場では、食後や夕方に同じ入居者が何度も歩き出すと、見守りを優先するべきか、他の対応を進めるべきかで迷いやすいです。説明しても落ち着かず、止めるほど強くなる場面が続くと、対応のどこがずれているのか見えにくくなります。

こうした行動は、ひとつの理由だけで起きるのではなく、認知機能の低下、心理的な状態、身体の不調、環境やケアなどが重なって表れうるものです。この記事を読むと、徘徊をただの問題行動として見るのではなく、背景要因を整理して見る必要があることが分かります。

  • 見当識障害で、今いる場所や状況がつかみにくくなる
  • 不安や戸惑いが重なり、徘徊として表れやすくなる
  • 身体の不調が重なり、落ち着かなさが強まりやすい
  • 生活障害が増え、行動として混乱が出やすくなる
  • 環境やケアの影響で、症状が強まりやすくなる

見当識の低下で、今いる場所や状況がつかみにくくなるからです

現場では、「帰る」と言って出入口へ向かう場面が続くと、説明して止めたくなりやすいです。ここで押さえたいのは、認知症では見当識障害を含む認知機能障害があり、場所や状況のつかみにくさが背景になりうることです。

こうした場面では、言い聞かせ方の問題だけでなく、理解そのものが揺らいでいる可能性も見ておく必要があります。

出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター

認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

認知機能障害は,記憶障害,見当識障害,判断力の障害,思考障害,言葉や数のような抽象的能力の障害,実行機能障害などの高次脳機能障害をさす.

不安や戸惑いが重なり、徘徊として表れやすいからです

現場では、落ち着かない様子で歩き続ける入居者を前に、何に困っているのか読み切れず迷いやすいです。この項目で押さえたいのは、徘徊は心理的状態の不安などと重なって表れうる周辺症状だということです。

こうした場面では、本人がうまく言葉にできていないだけで、気持ちの揺れが強く出ている可能性があります。

出典元の要点(要約)
株式会社穴吹カレッジサービス

認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

周辺症状 攻撃的言動 夜間せん妄 幻視・幻聴 物盗られ妄想 不眠 徘徊 介護への抵抗 異食 過食 抑うつ状態 焦燥 心気 生活障害 心理的状態 うつ状態 依存 退行 心気 不安など

身体の不調や生活上の困りごとも、原因として重なるからです

現場では、歩き回る理由を性格やこだわりだけで見てしまい、対応が苦しくなりやすいです。ここで理解したいのは、徘徊を含む行動は、生活障害身体疾患なども重なって表れうることです。

こうした場面では、行動だけを切り離さず、普段との違いや不快の有無も合わせて見る視点が必要になります。

出典元の要点(要約)
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認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

生活障害 心理的状態 うつ状態 依存 退行 心気 不安など 身体疾患 心・肺・脳血管障害 栄養不良など 脳組織の障害 脳の機能低下 認知症の行動、あるいは臨床症状 おかれている環境やケア

環境やケアが影響し、症状が強まりやすいからです

現場では、忙しい時間帯や刺激の多い場所で、同じ入居者の落ち着かなさが強く見えることがあります。この項目で分かるのは、行動・心理症状は環境により誘発されることが多く、状況を見て環境調整につなげる視点が必要だということです。

こうした場面では、本人だけを変えようとするより、いつ・どこで起きたかを拾うほうが次の対応につながりやすいです。

出典元の要点(要約)
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認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

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生活上の障害は環境的要因により誘発されることが多く,病院内の環境は「行動・心理障害」を助長・増強しやすい(図 2).現時点では,認知機能障害を改善させることは困難とされているが,「行動・心理障害」は適切なケアによって改善される可能性がある。 また,行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia: BPSD)の評価から出現頻度や状況を確認し,症状を緩和する環境調整を行う。

徘徊は、見当識の低下だけでなく、不安、身体の不調、生活上の困りごと、環境やケアなどが重なって表れうる行動です。まずは行動の背景を分けて見ることが、対応を考える出発点になります。


認知症の徘徊でよくある事例は、背景の見方で受け止め方が変わります

介護施設の廊下で、若い女性介護職員が両手を軽く広げている様子。状況説明や選択肢提示をしている場面、あるいは「どう対応すべきか」と考えながら周囲に問いかけているイメージ。

現場では、同じように見える徘徊でも、毎回の受け止め方がぶれやすいです。止めるべきか、付き添うべきかで迷いが続くと、対応そのものが苦しくなりやすいです。

つらいのは、行動だけが目に入り、背景が見えにくくなることです。よくある場面を分けて考えると、必要な視点を整理しやすくなります。

こうした場面では、出入口に向かう人もいれば、同じ場所を行き来する人もいます。声かけのあとに落ち着かなさが強まり、関わるほど難しく感じることもあります。失敗しやすいのは、全部を同じ徘徊としてまとめてしまうことです。まずは、どの事例に近いのかを見分けるだけでも、見方は少し整えやすくなります。

「帰る」と言って出入口へ向かう場面

夕方や人の出入りがある時間に、急に「帰る」と言って歩き出すと、止めるべきか迷いやすいです。説明で落ち着いてほしい気持ちが強いほど、言葉で押してしまいやすくなります。ここで気づきたいのは、まず説得の強さより、場所や状況のつかみにくさが重なっていないかを見ることです。

項目内容
状況「帰る」と言って出入口へ向かう場面では、説明しても通りにくく、対応が長引きやすいです。
困りごと言葉を重ねるほど職員側も焦りやすいことです。
よくある誤解説明すれば理解できるはずと考えることです。
押さえるべき視点認知症では見当識障害を含む認知機能障害があり、場所や状況がつかみにくいことがある点です。
出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター

認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

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認知機能障害は,記憶障害,見当識障害,判断力の障害,思考障害,言葉や数のような抽象的能力の障害,実行機能障害などの高次脳機能障害をさす.

同じ場所を何度も行き来して落ち着かない場面

廊下や出入口付近を何度も行き来する姿が続くと、見守りが切れず、ほかの対応も進みにくくなります。動きを止めることに意識が向くほど、何がきっかけで強まっているのかが見えにくくなります。ここでは、意味のない動きと決めつけず、環境との重なりを見ることが大切です。

項目内容
状況同じ場所を何度も行き来する場面では、見守りが続き、職員の負担感が強まりやすいです。
困りごと行動だけを見ると、理由がつかみにくいことです。
よくある誤解ただの癖や落ち着きのなさと見ることです。
押さえるべき視点BPSDは環境的要因により誘発されることが多く、適切なケアで改善する可能性がある点です。
出典元の要点(要約)
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認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

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BPSD は「認知症の行動・心理症状」と訳され,「認知症において頻繁に見られる知覚,思考内容,気分行動の障害」と定義される.認知症では,認知機能障害に伴って生活上の障害(感情の変化や行動の異常など)が出現する.生活上の障害は環境的要因により誘発されることが多く,病院内の環境は「行動・心理障害」を助長・増強しやすい(図 2).現時点では,認知機能障害を改善させることは困難とされているが,「行動・心理障害」は適切なケアによって改善される可能性がある.

声かけや介助のあとに歩き出し、抵抗が強く見える場面

介助の声かけをしたあとに歩き出し、誘導しようとすると余計に強くなると、関わり方が合っているのか迷いやすいです。支援しようとしているのに入りづらくなると、職員側も構えてしまいやすいです。こうした場面では、性格だけで受け止めず、行動に関わる要因を分けて見る必要があります。

項目内容
状況声かけや介助のあとに歩き出し、抵抗が強く見える場面では、支援を続けにくくなります。
困りごと関わるほど強まって見え、対応がぶれやすいことです。
よくある誤解本人の性格やわがままだけで見ることです。
押さえるべき視点周辺症状には徘徊介護への抵抗があり、認知症の行動や臨床症状には、おかれている環境ケアも重なる点です。
出典元の要点(要約)
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認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

周辺症状 攻撃的言動 夜間せん妄 幻視・幻聴 物盗られ妄想 不眠 徘徊 介護への抵抗 異食 過食 抑うつ状態 焦燥 心気 生活障害 心理的状態 うつ状態 依存 退行 心気 不安など 身体疾患 心・肺・脳血管障害 栄養不良など 脳組織の障害 脳の機能低下 認知症の行動、あるいは臨床症状 おかれている環境やケア

理由を聞いても言葉にならず、不安そうに歩き続ける場面

歩いている理由を聞いても答えがはっきりせず、表情だけが強張っていると、何を優先して見ればいいか迷いやすいです。うまく言葉にならないまま動きが続くと、職員側も関わりの手がかりを失いやすいです。こうした場面では、言葉の内容だけでなく、不安やもどかしさに目を向けることが出発点になります。

項目内容
状況理由を聞いても言葉にならず、不安そうに歩き続ける場面では、支援の糸口がつかみにくいです。
困りごと本人の気持ちが見えにくく、関わり方が定まりにくいことです。
よくある誤解何も考えずに歩いていると見ることです。
押さえるべき視点認知症では不安や戸惑い、孤立感、自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさがあり、環境面への配慮も必要だという点です。
出典元の要点(要約)
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認知症ケア法ー認知症の理解

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認知症による心理的特徴 ①能力低下や周囲の変化に対する不安や戸惑い ②孤立感や寂しさ ③「ボケ」扱いや子ども扱いされることによる自尊心の傷つき ④介護者への気兼ねや迷惑をかけることの恐れ ⑤自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさ ⑥健康や金銭に対する心配 など 環境面にも配慮する

徘徊の事例は、見当識の低下、不安、介助への抵抗、環境の影響などで見え方が変わります。まずは、どの場面に近いかを分けて見ることが、無理なく押さえたい視点です。

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認知症の徘徊はなぜ起きるのか、背景の理由を分けて見る必要があります

介護施設内で、ネイビーの制服を着た若い女性介護職員が両手を頭に当て、不安や困惑した表情を見せている様子。利用者対応や不穏症状への対応に悩み、精神的ストレスを抱えている介護現場の状況を表している場面。

食後や夕方に何度も歩き出す場面が続くと、止めるべきか、見守るべきかで迷いやすいです。こうした状況が起きる背景には、ひとつではない理由が関係しています。ここでは、認知症入居者が徘徊しやすくなる理由を、エビデンスにある範囲で整理します。

出入口へ向かう人もいれば、同じ廊下を行き来する人もいて、見た目だけでは理由が同じに見えやすいです。説明で落ち着く場面もあれば、関わるほど強く見える場面もあり、判断がぶれやすくなります。失敗しやすいのは、全部を性格やこだわりでまとめてしまうことです。まずは、どの背景が重なっていそうかを分けて見ることが、無理のない対応の出発点になります。

見当識障害があり、場所や状況がつかみにくくなるからです

出入口へ向かう場面が続くと、説明して戻ってもらうことを優先しやすいです。けれども、言葉が通りにくい時は、伝え方だけでなく背景の見立てが必要になります。ここでは、まず見当識障害を含む認知機能障害があることを前提に見る視点が大切です。

項目内容
なぜ起きるのか認知機能障害には、見当識障害が含まれます。
建前場所や状況は説明で共有したくなる場面です。
現実見当識障害があると、場所や状況のつかみにくさがあります。
ズレが生む問題説明だけでは対応しにくいと感じやすいです。
押さえるべき視点場所や状況のつかみにくさが背景にないかを見ます。
出典元の要点(要約)
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認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

認知機能障害は,記憶障害,見当識障害,判断力の障害,思考障害,言葉や数のような抽象的能力の障害,実行機能障害などの高次脳機能障害をさす.

不安や戸惑いなどの心理的状態が重なるからです

歩いている理由を聞いても言葉が返りにくい時は、何に困っているのか読み切れず迷いやすいです。強く聞くほど関わりが難しく見える場面では、気持ちの揺れを背景として見る必要があります。こうした時は、不安や戸惑いを含む心理的状態を切り分けて考えることが出発点になります。

項目内容
なぜ起きるのか心理的状態には、不安などが含まれます。
建前理由が言葉で分かると対応しやすい場面です。
現実不安や戸惑い、もどかしさが重なっていることがあります。
ズレが生む問題理由が見えにくく、関わり方が定まりにくくなります。
押さえるべき視点言葉だけでなく、心理的状態も背景として見ます。
出典元の要点(要約)
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認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

周辺症状 攻撃的言動 夜間せん妄 幻視・幻聴 物盗られ妄想 不眠 徘徊 介護への抵抗 異食 過食 抑うつ状態 焦燥 心気 生活障害 心理的状態 うつ状態 依存 退行 心気 不安など

認知症による心理的特徴 ①能力低下や周囲の変化に対する不安や戸惑い ②孤立感や寂しさ ③「ボケ」扱いや子ども扱いされることによる自尊心の傷つき ④介護者への気兼ねや迷惑をかけることの恐れ ⑤自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさ ⑥健康や金銭に対する心配 など

身体の不調や生活上の困りごとも背景に重なるからです

同じように歩き回る場面でも、いつも通りと決めてしまうと、別の困りごとを見落としやすいです。関わりが難しいほど性格で受け止めたくなりますが、行動の背景は一つとは限りません。ここでは、身体疾患生活障害も重なりうると見る視点が必要です。

項目内容
なぜ起きるのか認知症の行動や臨床症状には、生活障害身体疾患が重なります。
建前歩いている行動だけを見て整理したくなる場面です。
現実身体疾患や生活障害など、複数の背景が関わることがあります。
ズレが生む問題行動だけで受け止めると、背景が見えにくくなります。
押さえるべき視点生活障害や身体疾患も含めて見ます。
出典元の要点(要約)
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認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

生活障害 心理的状態 うつ状態 依存 退行 心気 不安など 身体疾患 心・肺・脳血管障害 栄養不良など 脳組織の障害 脳の機能低下 認知症の行動、あるいは臨床症状 おかれている環境やケア

環境やケアが影響し、落ち着かなさを強めやすいからです

忙しい時間帯や刺激の多い場所で落ち着かなさが強く見えると、本人の問題だけで片づけたくなりやすいです。けれども、場面によって強まり方が違う時は、周囲の条件も見直す必要があります。こうした時は、環境ケアが影響しうることを押さえておくことが大切です。

項目内容
なぜ起きるのか生活上の障害は、環境的要因により誘発されることが多いです。
建前本人の行動だけを止めたくなる場面です。
現実環境やケアが、行動・心理障害を助長・増強しやすいことがあります。
ズレが生む問題本人だけに対応の焦点が集まりやすくなります。
押さえるべき視点出現頻度や状況を確認し、環境調整につなげます。
出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター

認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

生活上の障害は環境的要因により誘発されることが多く,病院内の環境は「行動・心理障害」を助長・増強しやすい(図 2).現時点では,認知機能障害を改善させることは困難とされているが,「行動・心理障害」は適切なケアによって改善される可能性がある。 また,行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia: BPSD)の評価から出現頻度や状況を確認し,症状を緩和する環境調整を行う。

徘徊の理由は、見当識障害、不安などの心理的状態、身体の不調、生活障害、環境やケアの影響に分けて見ることができます。全部を一度に解こうとせず、まず背景を分けて考えることが大切です。

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認知症の徘徊で迷いやすい場面は、FAQで整理すると見やすくなります

現場では、同じ徘徊に見えても、何を優先して見るべきかで迷いやすいです。説明を重ねるべきか、環境を見直すべきかが定まらないと、対応後にも迷いが残りやすいです。

ここでは、現場で判断に迷いやすい問いを、エビデンスにある範囲だけで整理します。

Q
認知症の徘徊は、周辺症状として見てよいですか?
A
はい。資料では、徘徊は周辺症状の一つとして示されています。現場では「ただ歩いているだけ」と見えやすいですが、位置づけを知っておくと受け止め方を整理しやすいです。
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周辺症状 攻撃的言動 夜間せん妄 幻視・幻聴 物盗られ妄想 不眠 徘徊 介護への抵抗 異食 過食

Q
理由が分からないまま歩いている時は、まず何を見ればよいですか?
A
出現頻度や状況を確認し、環境調整につなげる視点が基本です。現場では止めることに意識が向きやすいですが、いつ、どの場面で出ているかを見ることが整理の入り口になります。
出典元の要点(要約)
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行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia: BPSD)の評価から出現頻度や状況を確認し,症状を緩和する環境調整を行う。

Q
歩き回る原因として、環境や関わり方も見たほうがよいですか?
A
はい。資料では、生活上の障害は環境的要因により誘発されることが多いとされています。現場では本人の問題だけに寄せて考えやすいですが、環境やケアも背景として見る必要があります。
出典元の要点(要約)
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認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

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生活上の障害は環境的要因により誘発されることが多く,病院内の環境は「行動・心理障害」を助長・増強しやすい(図 2).

Q
不安や戸惑いも、徘徊の背景として考えてよいですか?
A
考えてよいです。資料では、心理的特徴として不安や戸惑い、自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさなどが示されています。現場では言葉にならない時ほど、気持ちの揺れも背景として見ておく必要があります。
出典元の要点(要約)
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認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

認知症による心理的特徴 ①能力低下や周囲の変化に対する不安や戸惑い ②孤立感や寂しさ ③「ボケ」扱いや子ども扱いされることによる自尊心の傷つき ④介護者への気兼ねや迷惑をかけることの恐れ ⑤自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさ ⑥健康や金銭に対する心配 など

FAQでは、徘徊の位置づけ、まず見る点、環境や気持ちの見方を整理しました。迷った時は、行動だけでなく、状況と背景を分けて見ることが大切です。


認知症の徘徊対応で、明日からまず意識したいこと

現場では、歩き出した入居者を前にすると、まず止めることに意識が向きやすいです。けれども、対応のあとに「これでよかったのか」と迷いが残る場面も少なくありません。

この記事で見てきた通り、徘徊は一つの理由だけで起きるものではなく、状況を分けて見ることが大切です。全部を一度に変えようとしなくて大丈夫です。明日からの最初の一歩は、歩き出した時に出現頻度や状況を一度確認することです。

歩き出した時に出現頻度や状況を確認することを押さえるだけでも、行動だけを追う見方から少し離れやすくなります。最後までご覧いただきありがとうございます。

出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター

認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

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行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia: BPSD)の評価から出現頻度や状況を確認し,症状を緩和する環境調整を行う。


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更新履歴

  • 2026年1月20日:新規投稿
  • 2026年4月15日:内容を全面的にリライト

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