現場では、転倒を見つけた直後にどこが痛いのかを早く確かめたい一方で、何を先に聞くか、どこまでその場で見てよいかで迷いやすいです。人手が薄い時間帯ほど判断を急ぎやすく、あとから確認の順番が曖昧だったと気づくこともあります。
こうした場面では、急いで答えを出そうとするほど、本人の言葉より職員の推測が先に立ちがちです。痛み確認の流れが安定しやすいのは、本人に聞く、反応をみる、独断しないという軸を外さないときです。難しい手順を増やすより、この順を守るほうが崩れにくいです。
全部を完璧にやろうとしなくて大丈夫です。全部は無理でも、まずはここだけ押さえようという形にすると、痛み確認のぶれを抑えやすくなります。この記事では、転倒事故後の確認を現場で続けやすい形に整理します。
この記事を読むと分かること
- 最初の聞き方
- 反応の見かた
- 相談の判断軸
- 記録の残し方
一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます
転倒事故後の痛み確認は「本人に聞く・反応をみる・独断しない」が結論です

現場では、転倒を見つけると痛い場所を早く知りたくなります。ところが、急ぐほど何を先に聞くかが曖昧になり、本人の言葉より職員の推測が前に出やすいです。こうした場面では、痛み確認を当てる作業ではなく、本人の様子を聞き、反応をみて、次の判断につなぐ流れとして整えることが大切です。この記事を読むと、転倒事故後の確認をどの順で進めるとぶれにくいかが理解できます。
現場では、「痛いですか」と聞いても返事がはっきりせず、その場で結論を出したくなることがあります。こうした場面では、答えが弱いだけで痛みがないと受け取りやすく、後で申し送りが曖昧になることもあります。流れが崩れにくくなる一因として、まず本人の言葉を拾い、言葉にならない反応もみて、迷う場面を独断で閉じないことがあります。全部を一度に完璧にしようとせず、確認の軸をそろえることが現実的な着地点です。
まず本人に転倒した時の様子を聞きます
現場では、転倒直後にどこが痛いかだけを急いで聞きたくなります。まず押さえたいのは、本人に転倒した時の様子を聞くことから始める視点です。痛みだけを切り出すと、転倒の経緯が抜けやすいと感じる場面があります。
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「*本人に転倒した時の様子などを質問する」
言葉にならない反応も手がかりにします
こうした場面では、返事が曖昧だと確認が止まりやすいです。言葉になりにくいときも、身振り手振りや表情の変化を意思表示として受け取る視点が必要です。返答が弱いだけで判断を急ぎたくなる迷いが起こりやすいです。
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「認知症の人は、言語による意思表示がうまくできないことが多く想定されることから、意思決定支援者は、認知症の人の身振り手振り、表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行うことが求められる。」
本人を急がせず、開かれた質問で聞きます
現場では、早く答えを出したいほど質問が短くなりがちです。本人が何を望むかを開かれた質問で聞き、焦らせないことが大切です。はい・いいえで終わる聞き方に寄りやすいのが迷いやすい点です。
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「本人が何を望むかを、開かれた質問で聞くことが重要である。」「本人と時間をかけてコミュニケーションを取ることが重要であり、決断を迫るあまり、本人を焦らせるようなことは避けなければならない。」
迷う場面は独断せず、連携につなげます
こうした場面では、その場で結論を出したくなることがあります。高齢の利用者では状態が急に変わることもあるため、介護職員の判断や経験だけに頼らず、医師や看護職員との連携に配慮することが必要です。夜間ほど「このまま様子を見るか」で迷いやすいです。
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「高齢の利用者の場合、状態によっては容態が急変することも稀ではないため、介護職員の判断や経験に頼ることなく、医師および看護職員との連携について特に配慮することが必要です。」
引継ぎでは観察する項目と期間を明確にします
現場では、確認したつもりでも次の勤務者に情報が薄く伝わることがあります。経過観察が必要なときは、何をいつまで観察するかを明確にして引き継ぐことが大切です。「転倒あり、様子見だけ」で終えたくなるのが失敗しやすい点です。
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「引継ぎに当たっては、経過観察の目的(医療を要するかどうかの判断のため、または再発防止策検討のため)に即して、どのような項目をいつまでの期間観察するかをあらかじめ明確にした上で引継ぐようにします。」
転倒事故後の痛み確認は、まず本人に聞き、言葉にならない反応もみて、迷う場面は独断で閉じないことが大切です。さらに、観察する項目と期間を明確に引き継ぐと、次の判断につなげやすくなります。
転倒事故後の痛み確認でよくある事例

現場では、転倒後の確認を急ぐほど、聞くことと見ることの順が崩れやすいです。答えがはっきりしない場面も多く、その場で決めたくなる気持ちと、決め切れない不安が重なりやすいです。
転倒を見つけた直後は、まず痛い場所を知りたくなります。ところが、返事が曖昧だったり、本人が「大丈夫」と言ったりすると、どこまで確認を続けるかで迷いやすいです。こうした場面では、痛み確認を一問一答で終わらせず、転倒時の様子や表情・反応を確認し、引継ぎまで含めて考えると、確認の流れのぶれを抑えやすくなります。全部を一度に片づけようとせず、よくあるつまずき方を先に知っておくことが、無理のない対応につながります。
痛い場所をうまく言えない事例
現場では、転倒後に聞いても答えが短かったり、話がずれたりして、確認が止まりやすいです。言葉が少ないと職員側が補いたくなりますが、その場で決め切ろうとするほど判断はぶれやすいです。まずは本人が表明したことを確認し、難しいときは別の手がかりも見ながら進める視点が現実的です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 状況 | 転倒後に本人へ確認しても、はっきりした返答が得られない事例です。 |
| 困りごと | 言葉だけでは、何をどう感じているかがつかみにくいことです。 |
| よくある誤解 | うまく言えないなら確認できない、と受け取りやすいことです。 |
| 押さえるべき視点 | まず本人の表明した意思を確認し、難しい場合は推定意思・選好を確認することです。 |
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「日々の暮らしの中で、本人自身がどのような意思をもっているのかについて、まずは本人の表明した意思選好を確認し、本人の意思の確認がどうしても難しい場合には、推定意思・選好を確認する」
「大丈夫」と言うが反応がいつもと違う事例
こうした場面では、本人が強く訴えないと、そのまま確認を終えたくなりやすいです。けれども、返事の内容だけでなく、表情や身振り、普段との反応の違いに目を向けると、見落としにくくなります。言葉と様子がずれる事例ほど、反応を拾う姿勢が大切です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 状況 | 本人は「大丈夫」と話していても、表情や反応が普段と違う事例です。 |
| 困りごと | 言葉を優先すると、変化を見落としやすいことです。 |
| よくある誤解 | 否定の返答があれば、それ以上は見なくてよいと考えやすいことです。 |
| 押さえるべき視点 | 身振り手振りや表情の変化、普段との違いも意思表示として読み取ることです。 |
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「認知症の人は、言語による意思表示がうまくできないことが多く想定されることから、意思決定支援者は、認知症の人の身振り手振り、表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行うことが求められる。」
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
「「普段の反応と違う」、「今日は笑顔がみられない」、「なんだか元気がない」等の日常の中の変化を早期に把握することが大切です。」
痛みだけを聞いて転倒時の様子が抜ける事例
現場では、痛い場所を急いで知りたくなり、転倒時の様子を後回しにしやすいです。そのため、本人の返答はあるのに、転倒の経緯や発見時の状況が曖昧なまま残ることがあります。まず転倒した時の様子を質問し、周囲の状況も含めて見ると整理しやすいです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 状況 | 転倒後の確認が、痛みだけの質問に偏る事例です。 |
| 困りごと | 発見時の身体の位置や周囲の状況が抜けやすいことです。 |
| よくある誤解 | 本人に痛みを聞けたなら、ほかの情報は後でよいと考えやすいことです。 |
| 押さえるべき視点 | 本人に転倒した時の様子を質問し、発見時の状況もあわせて把握することです。 |
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「*本人に転倒した時の様子などを質問する」「・発見時の身体の位置や状況および福祉用具・備品設置状況」「発生時の利用者および環境、福祉用具等の状況、直近の利用者の状況、同種の事故の既往などの情報を収集し、客観的に事故の経緯を把握して要因を分析することができます。」
夜間にその場の判断で終えたくなる事例
人手が薄い時間帯は、まず自分たちで結論を出したくなりやすいです。けれども、高齢の利用者では状態が変わることもあるため、その場の経験だけで閉じるほど迷いが深くなります。決め切れない場面を独断で抱え込まないことが大切です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 状況 | 夜間などに、転倒後の確認をその場で終えたくなる事例です。 |
| 困りごと | 相談の前に職員判断へ寄りやすいことです。 |
| よくある誤解 | 今の様子だけで決めてよい、と考えやすいことです。 |
| 押さえるべき視点 | 介護職員の判断や経験だけに頼らず、医師や看護職員との連携に配慮することです。 |
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「高齢の利用者の場合、状態によっては容態が急変することも稀ではないため、介護職員の判断や経験に頼ることなく、医師および看護職員との連携について特に配慮することが必要です。」
申し送りが「様子見」だけで終わる事例
確認した内容を頭では覚えていても、引継ぎでは短く済ませたくなることがあります。すると、次に何を見ればよいかが伝わらず、同じ確認を繰り返したり、見るべき点が抜けたりしやすいです。観察する項目と期間まで言葉にして渡すと、流れを整理しやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 状況 | 転倒後の申し送りが短く終わる事例です。 |
| 困りごと | 次の勤務者に観察の目的や中身が十分に伝わりにくいことです。 |
| よくある誤解 | 転倒した事実だけ伝えれば足りる、と考えやすいことです。 |
| 押さえるべき視点 | どのような項目をいつまで観察するかを明確にして引き継ぐことです。 |
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「引継ぎに当たっては、経過観察の目的(医療を要するかどうかの判断のため、または再発防止策検討のため)に即して、どのような項目をいつまでの期間観察するかをあらかじめ明確にした上で引継ぐようにします。」
よくある事例を先に知っておくと、転倒後の痛み確認で慌てにくくなります。まず本人に聞き、反応や発見時の状況を見て、迷う場面は連携と引継ぎでつなぐことが、無理なく押さえたい視点です。
なぜ転倒事故後の痛み確認は難しくなるのか

現場では、転倒後に痛い場所を早く知りたいのに、返事が曖昧だったり、説明が途中で変わったりして、何を軸に確認するかが揺れやすいです。このような迷いが起きる背景には、本人の意思確認の難しさや、集める情報の多さが関係しています。ここでは、転倒事故後の痛み確認が難しくなりやすい理由を整理します。
転倒を見つけた直後は、まず痛みの有無を確かめたくなります。ところが、答えがはっきりしないと、その場で職員側が埋めたくなり、質問の仕方も急ぎやすいです。さらに、転倒時の様子や発見時の状況まで含めると、確認する内容は一気に増えます。背景を先に知っておくと、迷った場面でも確認の軸を意識しやすくなります。
本人の意思確認が難しい場合があるからです
現場では、転倒後に聞いても返事が短かったり、言いたいことがうまくまとまらなかったりして、確認の入り口で迷いやすいです。こうした場面では、本人の言葉が少ないだけで職員側が先に意味づけしやすくなります。まず本人の表明を確認し、難しいときは次の手がかりへ進む視点が必要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| なぜ起きるのか | 本人の意思の確認がどうしても難しい場合があるためです。 |
| 建前(理想) | まずは本人の表明した意思・選好を確認することです。 |
| 現実(現場) | 認知症の人では、本人の意思の確認が難しい場合があります。 |
| そのズレが生む問題 | 本人の表明した意思だけでは進めにくくなります。 |
| 押さえるべき視点 | 難しい場合は、推定意思・選好の確認へ進むことです。 |
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「日々の暮らしの中で、本人自身がどのような意思をもっているのかについて、まずは本人の表明した意思選好を確認し、本人の意思の確認がどうしても難しい場合には、推定意思・選好を確認する」
質問を急ぐと、本人の望みを聞き取りにくくなるからです
こうした場面では、早く答えを出したいほど質問が短くなりやすいです。はい・いいえで終わる聞き方や、結論を急がせる聞き方になると、本人が何を望むかを受け取りにくくなります。時間をかけて聞く姿勢が、確認の質を支えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| なぜ起きるのか | 本人が何を望むかは、開かれた質問で聞くことが重要だからです。 |
| 建前(理想) | 時間をかけてコミュニケーションを取り、開かれた質問で聞くことです。 |
| 現実(現場) | 決断を迫るあまり、本人を焦らせる聞き方になり得ます。 |
| そのズレが生む問題 | 本人が何を望むかを聞き取りにくくなります。 |
| 押さえるべき視点 | 急がせず、開かれた質問で確認することです。 |
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「本人が何を望むかを、開かれた質問で聞くことが重要である。」「本人と時間をかけてコミュニケーションを取ることが重要であり、決断を迫るあまり、本人を焦らせるようなことは避けなければならない。」
痛み以外にも集めるべき情報が多いからです
現場では、痛い場所を先に知りたくなり、転倒時の様子や発見時の状況が後回しになりやすいです。ですが、事故の経緯を整理するには、本人のことだけでなく、環境や福祉用具の状況も含めて見る必要があります。確認が広がるぶん、抜けが起きやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| なぜ起きるのか | 事故の経緯は、利用者だけでなく環境や福祉用具等の情報も収集して把握する必要があるためです。 |
| 建前(理想) | 発生時の情報を集め、客観的に事故の経緯を把握することです。 |
| 現実(現場) | 確認する内容は、利用者および環境、福祉用具等の状況まで広がります。 |
| そのズレが生む問題 | 痛みだけでは、事故の経緯を客観的に把握しにくくなります。 |
| 押さえるべき視点 | 転倒時の様子と発見時の状況もあわせて集めることです。 |
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「発生時の利用者および環境、福祉用具等の状況、直近の利用者の状況、同種の事故の既往などの情報を収集し、客観的に事故の経緯を把握して要因を分析することができます。」「*本人に転倒した時の様子などを質問する」
高齢の利用者では、その場の判断だけで閉じにくいからです
人手が薄い時間帯は、その場で結論を出したくなります。けれども、高齢の利用者では状態が変わることもあり、職員の判断で決めかねる場面が起こります。迷いを抱えたまま進めるほど、連携の必要性が重くなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| なぜ起きるのか | 高齢の利用者では、状態によっては容態が急変することも稀ではないためです。 |
| 建前(理想) | 介護職員の判断や経験に頼ることなく、医師および看護職員と連携することです。 |
| 現実(現場) | 職員の判断で決めかねる事態が生じることがあります。 |
| そのズレが生む問題 | その場の判断だけでは進めにくくなります。 |
| 押さえるべき視点 | 直ちに看護職員や配置医師、医療機関に連絡する必要があることです。 |
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドラインhttps://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf「高齢の利用者の場合、状態によっては容態が急変することも稀ではないため、介護職員の判断や経験に頼ることなく、医師および看護職員との連携について特に配慮することが必要です。」「利用者本人の意思を確認することが困難でありかつ家族にも連絡がつかず、職員の判断で決めかねる事態が利用者に発生したとき、また、命にかかわる緊急事態が発生した場合は、直ちに看護職員や配置医師、医療機関に連絡し、必要に応じて搬送する必要があります。」
一度の確認で終えられないからです
現場では、最初の返事が取れた時点で確認を終えたくなることがあります。ですが、本人の示した意思は時間の経過や置かれた状況で変わり得ます。後の判断につなげるには、必要に応じて再確認し、記録として残していく視点が欠かせません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| なぜ起きるのか | 本人の示した意思は、時間の経過や本人が置かれた状況等によって変わり得るためです。 |
| 建前(理想) | 本人の意思を繰り返し確認し、その都度記録を残すことです。 |
| 現実(現場) | 一度の確認だけでは足りない場合があります。 |
| そのズレが生む問題 | その後の意思や状況とのずれを見落としやすくなります。 |
| 押さえるべき視点 | 必要に応じて再度確認し、記録を残すことです。 |
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「本人の示した意思は、時間の経過や本人が置かれた状況等によって変わり得るので、本人の状況を確認し、本人の意思として示された内容について、必要に応じて再度確認することが必要である。」「さらに、本人の示した意思は、時間の経過や本人の置かれた状況等により変化することがあるため、本人の意思を繰り返し確認することが必要である。」「本人のその後の生活に影響を与えるような意思決定支援を行った場合には、その都度、記録を残しておくことが必要である。」
転倒事故後の痛み確認が難しいのは、本人の意思確認の難しさ、質問の仕方、集める情報の多さ、連携の必要性、再確認の前提が重なるためです。背景を知っておくと、慌てた場面でも確認の軸を戻しやすくなります。
転倒事故後の痛み確認FAQ
現場では、転倒後の確認で大きな流れは分かっていても、実際には小さな判断で手が止まりやすいです。返事が曖昧なときや、申し送りをどこまで残すかで迷う場面ほど、確認の軸を短く整理しておくと動きやすくなります。
- Q転倒後、最初に何を聞けばよいですか?
- Aまずは本人に転倒した時の様子を質問することです。現場では、痛い場所だけを先に聞きたくなりますが、転倒時の様子を聞く視点が土台になります。</answer]
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所
特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「*本人に転倒した時の様子などを質問する」
- Q言葉で意思を示しにくいときは、どう考えればよいですか?
- A本人の意思の確認が難しい場合は、まず表明した意思を確認し、それが難しいときは推定意思・選好を確認します。返事が短い場面でも、すぐに確認できないと決めつけないことが大切です。</answer]
出典元の要点(要約)
厚生労働省
認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「日々の暮らしの中で、本人自身がどのような意思をもっているのかについて、まずは本人の表明した意思選好を確認し、本人の意思の確認がどうしても難しい場合には、推定意思・選好を確認する」
- Q言葉で伝えにくい人には、何を手がかりにしますか?
- A言葉だけでなく、身振り手振りや表情の変化も意思表示として読み取ることです。現場では返答の有無に意識が向きやすいですが、反応そのものを見る視点が必要です。</answer]
出典元の要点(要約)
厚生労働省
認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第 2 版)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001484891.pdf
「認知症の人は、言語による意思表示がうまくできないことが多く想定されることから、意思決定支援者は、認知症の人の身振り手振り、表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行うことが求められる。」
- Qその場で決め切れないときは、どうすればよいですか?
- A高齢の利用者では状態が変わることもあるため、介護職員の判断や経験だけに頼らず、医師や看護職員との連携に配慮することが必要です。夜間ほど、その場で閉じたくなる迷いが起こりやすいです。</answer]
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所
特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「高齢の利用者の場合、状態によっては容態が急変することも稀ではないため、介護職員の判断や経験に頼ることなく、医師および看護職員との連携について特に配慮することが必要です。」
- Q申し送りでは何を残せばよいですか?
- A経過観察が必要なときは、どのような項目をいつまでの期間観察するかを明確にして引き継ぐことです。現場では「様子見」でまとめたくなりますが、それだけでは次の判断につながりにくいです。</answer]
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所
特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン
https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u00000001m5-att/h24_05c.pdf
「引継ぎに当たっては、経過観察の目的(医療を要するかどうかの判断のため、または再発防止策検討のため)に即して、どのような項目をいつまでの期間観察するかをあらかじめ明確にした上で引継ぐようにします。」
FAQで押さえたいのは、最初に何を聞くか、答えにくいときに何を見るか、迷った場面をどうつなぐかです。小さな判断を先に整理しておくと、転倒後の確認がぶれにくくなります。
転倒事故後の痛み確認で、まず押さえたい一歩
現場では、転倒を見つけた直後にどこが痛いのかを早く知りたくなります。けれども、急ぐほど何から確認するかが揺れやすく、「この聞き方でよかったのか」と不安が残りやすいです。
まず意識したい最初の一歩は、本人に転倒した時の様子を聞くことです。全部を一度に整理しようとしなくて大丈夫です。最初の聞き方をそろえると、その後の反応の確認や引継ぎへつなげやすくなります。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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更新履歴
- 2025年12月23日:新規投稿
- 2026年4月12日:内容を全面的にリライト
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