【施設介護】夜の「ご飯まだ?」で職員が疲れる前の確認項目

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就寝前に「ご飯を食べていない」「警察に行く」と何度も訴えられると、現場では説明するほどこじれることがあります。夕食は済んでいる。お茶も出した。それでも怒られると、もう誰か代わってほしいと感じても不思議ではありません。

こうした場面で最初に見直したいのは、本人を説得することではなく、不安や不快のサインを探すことです。食事量だけでなく、排泄、痛み、眠れなさ、水分、周囲の音や明るさも含めて、チームで確認する形に変えていきます。

この記事を読むと分かること

  • 否定しない初動
  • 確認項目の作り方
  • 補食の注意
  • 記録と共有
  • チーム化の視点

一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます

  • 説明で怒られる
  • お茶で悪化する
  • 担当がつらい
  • 夜間コールが多い
  • 一人で抱える

認知症利用者の「ご飯食べてない」は、説得より先に不安と不快を確認する

介護施設の廊下で顎に手を当てて考え込む若い女性介護職員。仕事の悩みや対応方法を考えている介護士のイメージ

夕食を食べた事実より、本人が今感じている不安・不快・身体サインを短く受け止めて確認することが先です。

現場では、夕食後の片付け、眠前対応、排泄介助、他利用者のコールが重なる時間に、同じ訴えが繰り返されます。正しい説明をしたい気持ちは自然ですが、この章では「納得させる」より先に何を確認するかを整理します。

こうした場面では、「食べましたよ」と返した瞬間に、本人の表情が険しくなることがあります。職員は事実を伝えているだけでも、本人には責められたように届くことがあります。まず短く受け止め、身体と環境の確認へ移ることが、現実的な一歩になります。

食べた事実を押し返すほど、本人には不快や恐怖が残ることがある

就寝前に「ご飯まだ?」と聞かれると、現場では反射的に「さっき食べました」と言いたくなります。けれど、この項目で大切なのは、本人の中では不安が今起きているものとして感じられている可能性です。

説明で押し返すほど、本人は「信じてもらえない」「怒られた」と受け止めることがあります。まずは「心配になったんですね」「確認しますね」と短く返し、長い説明を避けます。食事の事実確認は必要でも、安心につながらない言い方になっていないかを見直します。

出典元の要点(要約)

株式会社穴吹カレッジサービス

認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

説明をいくらしても、本人には伝わらない。なぜならば、本人に悪気はないし、わざとしているわけではないからです。どうして何回も尋ねてくるの?わざとやってるでしょう?自責、抑うつ、無気力、自信の喪失。初めて聞いたのに、どうしてそんなに怒られなきゃいけないの・・プライドが傷つく。そして、お嫁さんに対しては、困っているときに、怒鳴る怖い人という・・・不快、恐怖が残ります。

確認するのは食事量だけではなく、睡眠・水分・排泄・痛み・環境も含める

お茶を出しても怒られると、善意が否定されたように感じます。ここで理解したいのは、本人の訴えが空腹だけを意味しているとは限らないことです。

確認項目は、夕食量だけで止めません。水分、眠れなさ、尿意や便意、便秘、痛み、部屋の明るさ、音の刺激を順に見ます。補食を検討する場合も、現場判断で固定せず、主治医の許可など施設内の手順に沿って扱います。

出典元の要点(要約)

国立長寿医療研究センター

認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

患者の訴えを傾聴し対応する(患者の言葉を否定しない,強い説得を避ける)。適切な睡眠管理。不快な雑音や睡眠を妨げる音を回避する。夜間の病室内の光を調整する(薄明りにする)。夜間の処置やケアを最小限にする。水分摂取を促す。手の届く場所へ水分を設置する。不安や苦痛の緩和。スケールを用いた疼痛評価を行い,適切な疼痛コントロールを行う。空腹感への対応(主治医に許可を得て捕食の提供)。便秘予防。尿意・便意のサインをキャッチし,トイレ誘導やおむつ交換を実施する。

本人の言葉は「問題行動」ではなく、何らかの意思表示かもしれない

「警察に行く」と言われると、現場では責められたように感じ、身構えてしまいます。この項目で押さえたいのは、強い言葉の奥に不安、孤独、身体的不快、危険感、意思表示が隠れている可能性です。

「また始まった」で終えると、本人が何に困っているのかを見落とします。もちろん職員が一人で受け止め続ける必要はありません。本人の言葉を否定せず、何を伝えようとしているのかを確認し、チームで共有します。

出典元の要点(要約)

令和5年度老人保健健康増進等事業

介護施設・事業所等で働く方々への 身体拘束廃止・防止の手引き

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001248430.pdf

認知症の行動・心理症状がある場合も、そこには何らかの原因があるのであり、その原因を探り、取り除くことが大切である。認知症の行動・心理症状の原因は、本人の過去の生活歴等にも関係するが、次のようなことが想定される。(1)職員の行為や言葉かけが不適当か、またはその意味が理解できない場合 (2)自分の意志にそぐわないと感じている場合 (3)不安や孤独を感じている場合 (4)身体的な不快や苦痛を感じている場合 (5)身の危険を感じている場合 (6)何らかの意思表示をしようとしている場合

介護士の「もう無理」も、チームで扱うべき現場のサインである

同じ担当者が毎晩対応していると、利用者の声を聞くだけで気持ちが重くなることがあります。この項目で理解したいのは、その感情を個人の未熟さだけで片づけないことです。

認知症ケアでは、BPSD対応への疲弊、夜勤への不安、アセスメントへの不安が重なります。だからこそ、担当者の根性ではなく、最初の声かけ、確認順、交代の合図、記録の項目を揃える必要があります。職員の限界も、現場の重要な情報です。

出典元の要点(要約)

日本看護科学学会

介護施設における認知症ケア実践者の精神的負担の概念分析

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jans/45/0/45_214/_pdf/-char/ja

また,【BPSD 対応に疲弊する】のカテゴリーは〈BPSD にうまく対応できないことで不全感がある〉,〈暴言・暴力に精神的なダメージを受ける〉のサブカテゴリーで表された。対象者の BPSD に対し「これ以上何も対応できないと思う」と考え,「無力感にさいなまれる」という言葉もあった。【困難なケアへの不安を感じる】のカテゴリーでは,ケア実践者が〈医療的ケアへの不安〉,〈利用者の安全確保への不安〉,〈夜勤への不安〉,〈アセスメントへの不安〉を抱えていた。

就寝前の食事訴えは、事実で論破するより先に、不安・身体サイン・環境を短く確認し、職員一人で抱え込まない形に変えることが大切です。


就寝前の食事訴えで現場に起きやすい4つの事例

介護施設の廊下で、若い女性介護職員が顎に手を当てて考え込んでいる様子。ケア方法の選択や家族対応、記録の書き方などについて思案している場面を想起させるイメージ。

現場では、「またこの時間か」と感じるほど同じパターンが続くことがあります。利用者を責めたいわけではなくても、説明しても怒られる状況が続くと、職員の気持ちも削られていきます。

夕食後に「ご飯を食べていない」と言われ、記録を見ても食事は済んでいる。お茶を出しても怒られ、他利用者の対応も待っています。そこで必要なのは、毎回の個人技ではなく、よくあるパターンごとに見方を揃えることです。

夕食後なのに「ご飯まだ?」と何度も聞かれる

夕食摂取を確認しているのに、本人は初めて聞くように「ご飯まだ?」と繰り返します。職員は正しい説明をしているつもりでも、言い方が強くなるほど本人の不快が残ることがあります。まずは安心の言葉を短く入れ、食事の説明は最小限にします。

項目内容
状況夕食後の記憶が本人の安心として残っていない場面
困りごと説明するほどやり取りが長引くこと
よくある誤解本人がわざと困らせていると見る
押さえるべき視点食べた事実よりも、本人が今困っている感覚を確認する
出典元の要点(要約)

株式会社穴吹カレッジサービス

認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

説明をいくらしても、本人には伝わらない。なぜならば、本人に悪気はないし、わざとしているわけではないからです。どうして何回も尋ねてくるの?わざとやってるでしょう?自責、抑うつ、無気力、自信の喪失。初めて聞いたのに、どうしてそんなに怒られなきゃいけないの・・プライドが傷つく。そして、お嫁さんに対しては、困っているときに、怒鳴る怖い人という・・・不快、恐怖が残ります。

「警察行く」と言われ、職員が責められたように感じる

「警察行く」と言われると、現場では一気に空気が張りつめます。職員は脅されたように感じたり、対応を間違えたのではと不安になったりします。強い言葉だけで判断せず、BPSDの可能性と職員安全の両方を見ます。

項目内容
状況不安や混乱が強い言葉として出ている場面
困りごと職員が一人で抱え込みやすいこと
よくある誤解すぐにハラスメントとして扱うか、逆にすべて我慢する
押さえるべき視点BPSDの可能性を前提にしながら、報告・共有で職員も守る
出典元の要点(要約)

株式会社三菱総合研究所

介護現場におけるハラスメント対策マニュアル

https://www.mhlw.go.jp/content/12305000/000947524.pdf

認知症等の病気または障害の症状として現われた言動(BPSD等)は、「ハラスメント」としてではなく、医療的なケアによってアプローチする必要があります。認知症がある場合、もしくは、認知症の診断を受けていないが認知機能が低下している場合などは、BPSDである可能性を前提にしたケアが必要です。例えば、認知症の「もの盗られ妄想」はハラスメントではなく、認知症の症状としてケアが必要です。

お茶や補食でなだめようとして、かえって怒られる

お茶を出せば落ち着くと思ったのに、本人が怒ることがあります。こうした場面では、職員の善意が否定されたように感じます。けれど、本人にとっては「ごまかされた」と感じることもあり、補食もその場の判断で固定しないことが大切です。

項目内容
状況食事訴えに対して何かを出して落ち着かせようとする場面
困りごと空腹以外の不快を見落とすこと
よくある誤解食べ物や飲み物を出せば解決すると考える
押さえるべき視点睡眠、水分、痛み、便秘、尿意・便意、環境も合わせて確認する
出典元の要点(要約)

国立長寿医療研究センター

認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

患者の訴えを傾聴し対応する(患者の言葉を否定しない,強い説得を避ける)。適切な睡眠管理。不快な雑音や睡眠を妨げる音を回避する。夜間の病室内の光を調整する(薄明りにする)。夜間の処置やケアを最小限にする。水分摂取を促す。手の届く場所へ水分を設置する。不安や苦痛の緩和。スケールを用いた疼痛評価を行い,適切な疼痛コントロールを行う。空腹感への対応(主治医に許可を得て捕食の提供)。便秘予防。尿意・便意のサインをキャッチし,トイレ誘導やおむつ交換を実施する。

同じ職員だけが毎晩対応して疲弊する

毎晩同じ担当者が呼ばれると、出勤前から気が重くなることがあります。優しくしたい気持ちがあっても、疲れが積み重なると、言葉が短くなります。ここは職員の性格ではなく、対応の偏りとしてチームで見直します。

項目内容
状況特定の職員だけが同じ訴えを受け続ける場面
困りごと疲弊が対応のばらつきにつながること
よくある誤解相性のよい職員がずっと受け持てばよいと考える
押さえるべき視点声かけ、確認、交代、記録をチームで揃える
出典元の要点(要約)

日本看護科学学会

介護施設における認知症ケア実践者の精神的負担の概念分析

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jans/45/0/45_214/_pdf/-char/ja

結論:介護施設における認知症ケア実践者の精神的負担は「ケアの対象者に対してネガティブな感情を抱きながら,BPSD 対応に疲弊し,困難なケアへの不安を常に感じている一方で,倫理的苦悩にも押しつぶされている状態」と定義した。認知症ケアの質確保のためには,ケア実践者の精神的負担の軽減が重要であることが示唆された。

よくある事例は、本人だけの問題でも職員だけの問題でもありません。場面ごとに見方を揃え、対応を分けて考えることが現実的です。

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なぜ就寝前に「ご飯食べてない」と訴えるのか

介護施設の廊下で、若い女性介護職員が両手を軽く広げている様子。状況説明や選択肢提示をしている場面、あるいは「どう対応すべきか」と考えながら周囲に問いかけているイメージ。

現場では、食事が済んでいることを確認しているからこそ、同じ訴えに戸惑います。このような状況が起きる背景には、記憶や言葉の問題だけでなく、不安、身体的不快、睡眠、環境、職員側の疲弊も関係します。

夜勤帯では、本人の訴えを聞きながら、他の利用者の安全も見なければなりません。説明で納得してもらう理想と、時間に追われる現実の間で迷います。理由を分けて見ることで、責める対応から確認する対応へ変えやすくなります。

記憶やコミュニケーションの問題で、説明が安心に変わりにくい

夕食後に何度も同じ質問を受けると、現場では「さっき言ったのに」と感じます。けれど、本人には初めて聞いた感覚があるかもしれません。事実を繰り返すより、短い言葉で安心を入れる方が、次の確認に進みやすくなります。

なぜ起きるのかは、説明した内容が本人の安心として残りにくいからです。建前では、食べた事実を伝えれば終わります。現実には、本人の不安が続き、職員の説明が責められた体験として残ることがあります。そのズレが怒りやコールの長引きにつながるため、最初は否定せず受け止めます。

出典元の要点(要約)

株式会社穴吹カレッジサービス

認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

説明をいくらしても、本人には伝わらない。なぜならば、本人に悪気はないし、わざとしているわけではないからです。どうして何回も尋ねてくるの?わざとやってるでしょう?自責、抑うつ、無気力、自信の喪失。初めて聞いたのに、どうしてそんなに怒られなきゃいけないの・・プライドが傷つく。そして、お嫁さんに対しては、困っているときに、怒鳴る怖い人という・・・不快、恐怖が残ります。

不安・孤独・身体的不快が、食事訴えとして出ることがある

「ご飯」と言われると、食事量だけを見たくなります。こうした場面では、本人が本当に伝えたいことが別にあるかもしれません。困りごとを探すつもりで、不安、孤独、身体的不快、危険感、意思表示を確認します。

見えやすい言葉確認したい背景
ご飯食べてない不安、身体的不快、意思表示
警察行く身の危険感、不安や孤独
怒る、拒む言葉かけの意味が伝わらない可能性

建前では、訴えの言葉どおりに対応したくなります。現実には、言葉の奥にある背景を見ないと同じ対応を繰り返します。押さえるべき視点は、本人の行動を止める前に、原因を探ることです。

出典元の要点(要約)

令和5年度老人保健健康増進等事業

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認知症の行動・心理症状がある場合も、そこには何らかの原因があるのであり、その原因を探り、取り除くことが大切である。認知症の行動・心理症状の原因は、本人の過去の生活歴等にも関係するが、次のようなことが想定される。(1)職員の行為や言葉かけが不適当か、またはその意味が理解できない場合 (2)自分の意志にそぐわないと感じている場合 (3)不安や孤独を感じている場合 (4)身体的な不快や苦痛を感じている場合 (5)身の危険を感じている場合 (6)何らかの意思表示をしようとしている場合

夜は睡眠・光・音・尿意・便意などの影響を受けやすい

就寝前は、職員の足音、食器の片付け、他利用者の声、照明の変化が重なります。本人が眠りたいのに眠れない、トイレに行きたいのに言葉にできない、という場面もあります。夜だけ訴えが強いなら、環境と身体サインを合わせて見ます。

なぜ起きるのかは、睡眠・覚醒リズム、光、音、疼痛、便秘、尿閉、不安などが影響し得るためです。建前では、夜は静かに眠る時間です。現実には、夜間ケアや環境刺激が本人の混乱につながることがあります。そのズレを減らすため、照明、音、排泄、痛み、水分を確認します。

出典元の要点(要約)

国立長寿医療研究センター

認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

促進因子とは,せん妄を誘発しやすく,悪化や遷延化につながるものである。具体的には,身体的要因(疼痛・便秘・尿閉・不動化・ドレーン類・拘束・視力低下・聴力低下),精神的要因(不安・抑うつ),環境変化(入院・ICU入室・明るさ・騒音),睡眠(不眠・睡眠関連障害)などが挙げられる。これらは,準備因子とは異なり,個々に介入可能なものが多く,可能な限り各因子の除去に努めることが重要である。

職員側の疲弊が、対応のばらつきや言葉の強さにつながりやすい

忙しい時間に同じ訴えが続くと、現場では「また始まった」と思ってしまうことがあります。その感情を責めるだけでは、次の対応は変わりません。疲弊を見える情報にして、交代や共有につなげる必要があります。

なぜ起きるのかは、BPSD対応への疲弊、夜勤への不安、アセスメントへの不安が重なりやすいからです。建前では、いつでも穏やかに対応したい。現実には、時間も人手も限られます。そのズレが言葉の強さや対応のばらつきにつながるため、個人の反省で終わらせず、チームの型に変えます。

出典元の要点(要約)

日本看護科学学会

介護施設における認知症ケア実践者の精神的負担の概念分析

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jans/45/0/45_214/_pdf/-char/ja

また,【BPSD 対応に疲弊する】のカテゴリーは〈BPSD にうまく対応できないことで不全感がある〉,〈暴言・暴力に精神的なダメージを受ける〉のサブカテゴリーで表された。対象者の BPSD に対し「これ以上何も対応できないと思う」と考え,「無力感にさいなまれる」という言葉もあった。【困難なケアへの不安を感じる】のカテゴリーでは,ケア実践者が〈医療的ケアへの不安〉,〈利用者の安全確保への不安〉,〈夜勤への不安〉,〈アセスメントへの不安〉を抱えていた。

食事訴えの理由は一つに決めつけられません。記憶、不安、身体的不快、夜の環境、職員側の負担を分けて見ることが大切です。

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就寝前の「ご飯食べてない」対応で迷いやすいFAQ

現場では、目の前の訴えにすぐ答えなければならない場面が続きます。正解を探すほど動けなくなるときは、まず否定しないこと、確認すること、共有することに分けて考えます。

Q
夕食を食べた事実は伝えない方がいいですか?
A
伝えること自体が禁止ではありません。ただし、長い説明や「食べたでしょ」という押し返しは、本人の不安を下げないことがあります。まず「心配になったんですね」「確認しますね」と受け止め、短く確認する方が現場では進めやすいです。
出典元の要点(要約)
株式会社穴吹カレッジサービス

認知症ケア法ー認知症の理解

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

説明をいくらしても、本人には伝わらない。なぜならば、本人に悪気はないし、わざとしているわけではないからです。どうして何回も尋ねてくるの?わざとやってるでしょう?自責、抑うつ、無気力、自信の喪失。初めて聞いたのに、どうしてそんなに怒られなきゃいけないの・・プライドが傷つく。そして、お嫁さんに対しては、困っているときに、怒鳴る怖い人という・・・不快、恐怖が残ります。

Q
お腹が空いたと言われたら補食を出していいですか?
A
その場の職員判断で毎回出す形にはしない方が安全です。採用資料では、空腹感への対応として主治医に許可を得て補食を提供する記載があります。施設の手順に沿い、必要時は施設の手順に沿い、主治医の許可を確認してから扱います。
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国立長寿医療研究センター

認知症・せん妄ケアマニュアル 第 2 版

https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf

患者の訴えを傾聴し対応する(患者の言葉を否定しない,強い説得を避ける)。適切な睡眠管理。不快な雑音や睡眠を妨げる音を回避する。夜間の病室内の光を調整する(薄明りにする)。夜間の処置やケアを最小限にする。水分摂取を促す。手の届く場所へ水分を設置する。不安や苦痛の緩和。スケールを用いた疼痛評価を行い,適切な疼痛コントロールを行う。空腹感への対応(主治医に許可を得て捕食の提供)。便秘予防。尿意・便意のサインをキャッチし,トイレ誘導やおむつ交換を実施する。

Q
「警察行く」はハラスメントとして扱うべきですか?
A
すぐにハラスメントと決めつけるのではなく、BPSD等の可能性を前提にケアで考えます。一方で、職員が一人で我慢する必要もありません。安全への配慮、上長への報告、施設内での共有を行います。
出典元の要点(要約)
株式会社三菱総合研究所

介護現場におけるハラスメント対策マニュアル

https://www.mhlw.go.jp/content/12305000/000947524.pdf

認知症等の病気または障害の症状として現われた言動(BPSD等)は、「ハラスメント」としてではなく、医療的なケアによってアプローチする必要があります。認知症がある場合、もしくは、認知症の診断を受けていないが認知機能が低下している場合などは、BPSDである可能性を前提にしたケアが必要です。例えば、認知症の「もの盗られ妄想」はハラスメントではなく、認知症の症状としてケアが必要です。

Q
記録は何を書けばいいですか?
A
長文で毎晩書くより、次の対応が揃う内容にします。時刻、本人の言葉、食事量、水分、排泄、痛みの様子、環境、対応、落ち着いたきっかけを残すと、次の職員が同じ視点で確認しやすくなります。
出典元の要点(要約)
令和5年度老人保健健康増進等事業

介護施設・事業所等で働く方々への 身体拘束廃止・防止の手引き

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001248430.pdf

記録はアセスメントからはじまる。まずはアセスメントを行った内容を記録したうえで、日々の心身の状態等の観察、拘束の必要性や方法にかかわる再検討を行うごとに逐次その記録を加えるとともに、それについて情報を開示し、職員間、施設全体、家族等関係者の間で直近の情報を共有する。

Q
毎回同じ職員が対応した方が安心ですか?
A
なじみの関係は大切ですが、同じ職員だけに固定して疲弊させると対応が続きません。本人の安心を守るためにも、最初の声かけ、確認順、交代の合図、記録をチームで共有します。
出典元の要点(要約)
日本看護科学学会

介護施設における認知症ケア実践者の精神的負担の概念分析

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jans/45/0/45_214/_pdf/-char/ja

結論:介護施設における認知症ケア実践者の精神的負担は「ケアの対象者に対してネガティブな感情を抱きながら,BPSD 対応に疲弊し,困難なケアへの不安を常に感じている一方で,倫理的苦悩にも押しつぶされている状態」と定義した。認知症ケアの質確保のためには,ケア実践者の精神的負担の軽減が重要であることが示唆された。

迷ったときは、本人を否定しない、身体と環境を確認する、一人で抱えず共有する。この3つに戻ると対応を揃えやすくなります。


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就寝前の食事訴えは、まず確認項目を1つチームで揃える

現場では、すべてを完璧に整える余裕がない夜があります。だからこそ、最初から大きく変えようとせず、最初の声かけ確認項目を1つだけ揃えることから始めます。

たとえば「心配になったんですね。確認しますね」と短く返し、その後に排泄、水分、痛み、部屋の音や明るさのどれかを確認します。記録には、本人の言葉、対応、落ち着いたきっかけを残します。

「また始まった」と感じるほど追い込まれる夜もあります。それでも、本人の困りごとを探す視点と、職員の限界を共有する仕組みがあれば、個人の我慢だけにしない対応へ近づけます。

最後までご覧いただきありがとうございます。


更新履歴

  • 2025年10月6日:新規公開
  • 2026年2月19日:最新情報に基づき加筆・修正
  • 2026年5月21日:内容を全面的にリライト

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