誤薬のたびに始末書を書き、「自分は向いていない」と辞めたい気持ちになる。本当は一人ひとりに向き合いたいのに、夜勤のワンオペや業務量に追われ、ただ仕事を回すだけで精一杯という現実があります。
ミスを個人の精神論だけで防ぐには限界があるものです。すべてを完璧にするのは難しくても、事故の裏にある医学的な仕組みを一つ知るだけで、守れる利用者とあなた自身がいます。
この記事を読むと分かること
- 誤薬と「せん妄」の関係
- 薬が招く転倒リスクの正体
- チームで防ぐ事故対策
- 「個人の責任」からの脱却
- 安全な環境調整の具体策
一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます
結論:誤薬や事故は「あなたの不注意」だけで起きるわけではありません

「何度確認しても、なぜか間違えてしまう」 「忙しい夜勤帯に限って、利用者が転倒してしまう」
現場では、ギリギリの人員配置の中で、食事、排泄、そして服薬介助と、息つく暇もなく業務に追われています。
そんな状況下でひとたび事故が起きれば、「確認不足」「気の緩み」と個人の責任として処理されがちです。 始末書を書くたびに、「自分は向いていない」と追い詰められてしまう方も多いでしょう。
しかし、すべてを個人の「気合い」や「ダブルチェック」だけで防ぐことには、限界があります。 実は、そのミスの背景には、医学的な要因や構造的な課題が隠れていることがあるのです。
「認知症の進行」と決めつける前に疑うべきこと
利用者の反応が急におかしくなったり、薬を拒否して暴れたりしたとき、「認知症が進んだ」と片付けていませんか。
認知症は、脳の障害によって知能が継続的に低下し、生活に支障が出る状態を指します。もし、症状が数時間や数日で急激に現れたり、日によって波があったりする場合は、認知症ではなくせん妄などの別の医学的原因である可能性があります。
この見極めを誤ると、不必要な薬が追加され、かえって転倒や誤薬のリスクを高めてしまうことになりかねません。まずは「認知症の定義」を正しく理解し、それとは異なる変化を見逃さないことが、事故を防ぐ第一歩です。
出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第2版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
認知症は、一旦正常に発達した知能が後天的に器質的な脳の障害によって広汎かつ継続的に低下し、日常生活を営めない程度にまで衰退した状態と定義されます。2011年NIAAの診断基準では、仕事や日常生活の障害、以前の水準より実行機能が低下していること、せん妄や精神疾患ではないこと、病歴と検査による認知機能障害の存在、および記銘記憶障害や実行機能の低下など2領域以上の障害が求められます。
「嫌がるなら無理にしない」も立派な事故防止策
「薬を飲ませなければ」という責任感から、拒否する利用者に無理強いをしてしまい、結果として誤嚥やトラブルになった経験はないでしょうか。たとえ認知症であっても、その人なりの理由や感情があり、拒否も一つの意思表示です。
法的な観点からも、心身の状態に配慮し、本人の意思を尊重することは支援者の義務とされています。無理に飲ませるのではなく、時間を置いたり、本人が安心できる環境を整えたりするプロセスこそが、結果的に安全なケアにつながります。
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000212396.pdf
成年後見人は、保有預貯金から利用料をまかなえる期間を予測し、十分な時間を確保して検討できるよう配慮した。民法858条に基づき、心身の状態や生活状況に配慮しつつ本人の意思を尊重することは職務上の義務である。本ガイドラインにおいても、後見人は適切なプロセスを踏まえる支援の一員として位置付けられている。
医師への「観察記録」が薬のリスクを減らす
薬の副作用やリスクを判断するためには、医師だけの知識では足りません。 普段の生活を知る介護士が、「日中の様子」や「認知機能の変化」を具体的に観察し、情報を共有することが不可欠です。
意思決定支援チームのように、医療者と介護職が連携し、あなたの気づきを医師に伝えることができれば、不適切な処方を防ぎ、誤薬や事故のリスクを減らすことができます。自分一人で判断せず、専門職とチームで支える体制を作ることが重要です。
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000212396.pdf
かかりつけ医等の医療者は、認知機能の評価を通じ、どのような点で支援が必要か、どのような工夫をすれば本人が全体像を把握できるかについて情報提供することが求められる。生活に重大な影響を与える意思決定においては、意思決定支援チームが医学的見地から支援を行い、本人の意思確認を補佐する役割を担う。
誤薬や事故は、スタッフ個人の不注意だけで起きるものではありません。その背景には、認知症とは異なる急激な変化や、本人の意思を置き去りにした無理なケア、そしてチーム連携の不足といった要因が潜んでいます。
自分を責める前に、まずは利用者の「変化」を観察し、その気づきをチームで共有することから始めてみてください。
よくある現場の「落とし穴」:その対応、実は逆効果かもしれません

「転倒させたら事故報告書だ」 「夜勤は一人しかいないし、お願いだから寝てほしい」
現場では、利用者の安全を守るという強烈なプレッシャーと、待ったなしの業務量の中で、つい「管理しやすいケア」や「即効性のある対応」を選んでしまいがちです。しかし、その「良かれと思った対応」が、医学的・法的な視点から見ると不適切であり、かえって利用者を追い詰め、事故のリスクを高めている場合があります。現場で頻繁に見られる事例を通して、見落とされがちな視点を確認しましょう。
ケース1:夜間の不穏を「認知症の悪化」と決めつける
夜勤中、今まで穏やかだった利用者が急に騒ぎ出したり、わけのわからないことを言い出したりする場面があります。このとき、「認知症が進んでしまった」と判断し、安易に強い薬で落ち着かせようとしていないでしょうか。
認知症とは、脳の障害によって知能が継続的に低下している状態を指します。もし症状が数時間単位で変動したり、急激に出現したりしている場合は、認知症ではなくせん妄やその他の精神疾患である可能性を疑う必要があります。
この見極めをせず、「ボケてしまった」と決めつけることは、適切な治療の機会を奪うだけでなく、誤った対応で症状を悪化させる原因になります。
出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第2版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
認知症は、一旦正常に発達した知能が後天的に器質的な脳の障害によって広汎かつ継続的に低下し、日常生活を営めない程度にまで衰退した状態と定義されます。2011年NIAAの診断基準では、仕事や日常生活の障害、以前の水準より実行機能が低下していること、せん妄や精神疾患ではないこと、病歴と検査による認知機能障害の存在、および記銘記憶障害や実行機能の低下など2領域以上の障害が求められます。
ケース2:拒否する利用者に「安全のため」と無理強いする
「薬を飲まないと病気が治らない」 「お風呂に入らないと不潔だ」
そんな正義感から、嫌がる利用者の口にスプーンを押し込んだり、騙して連れて行ったりしていませんか。現場の必死さは理解できますが、これは利用者の尊厳を傷つけ、信頼関係を決定的に壊す行為です。法的には、本人の心身の状態に配慮し、意思を尊重することは支援者の「職務上の義務」とされています。
「認知症だから分からない」と決めつけるのではなく、なぜ拒否するのか、どうすれば納得できるかを考え、十分な時間をかけて検討するプロセスこそが、プロフェッショナルな支援です。
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000212396.pdf
成年後見人は、保有預貯金から利用料をまかなえる期間を予測し、十分な時間を確保して検討できるよう配慮した。民法858条に基づき、心身の状態や生活状況に配慮しつつ本人の意思を尊重することは職務上の義務である。本ガイドラインにおいても、後見人は適切なプロセスを踏まえる支援の一員として位置付けられている。
ケース3:医師への報告が「困っています」だけで終わる
利用者の状態が不安定なとき、医師に対して「暴れて困ります」「なんとかしてください」とだけ伝えていませんか。
医師が適切な判断をするためには、感情的な訴えではなく、客観的な情報が必要です。医療連携においては、介護職もチームの一員として、認知機能の評価や生活上の具体的な変化を情報提供することが求められます。
意思決定支援チームとして、医学的見地から本人の全体像を把握し、共有することで初めて、薬のリスクを減らし、本人に合ったケア計画を立てることが可能になります。
出典元の要点(要約)
厚生労働省認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000212396.pdf
かかりつけ医等の医療者は、認知機能の評価を通じ、どのような点で支援が必要か、どのような工夫をすれば本人が全体像を把握できるかについて情報提供することが求められる。生活に重大な影響を与える意思決定においては、意思決定支援チームが医学的見地から支援を行い、本人の意思確認を補佐する役割を担う。
現場で起きがちな「認知症とせん妄の混同」や「意思決定プロセスの省略」、そして「感覚的な医師への報告」。これらは、忙しさの中では仕方ないと思われがちですが、実は誤薬や事故を誘発する大きな要因です。
エビデンスに基づいた正しい視点を持つことは、利用者を守るだけでなく、あなたのケアの正当性を証明し、自分自身を守ることにもつながります。
根性論では防げない、「誤薬」と「事故」が起きる3つの医学的理由

現場では、「なぜあの時、確認しなかったのか」「もっと気をつけていれば」と責められることが多いです。しかし、夜勤のワンオペや多重業務の中で、全ての瞬間に完璧な集中力を維持するのは、人間として不可能です。
「忙しくて目が届かない」という現実がある中で、事故を個人の「不注意」だけで片付けてしまっては、根本的な解決にはなりません。実は、多くの事故は個人のミスではなく、身体的な要因や薬の影響、そして環境が複雑に絡み合って発生しています。
ここでは、精神論ではなく、医学的な視点からその原因を紐解きます。
「せん妄」を引き起こす3つの因子を知っていますか
事故やトラブルの原因となりやすいせん妄は、決して偶然起きるものではなく、明確な理由があります。
発症には、以下の3つの因子が相互に関連しています。
- 高齢や認知症といったベースにある準備因子
- 薬剤や脱水などの身体的な直接因子
- 環境の変化や痛み、身体拘束といった促進因子
現場で「急に不穏になった」と感じる場面では、これらの因子が重なっている可能性が高いです。個人の対応力だけで鎮めようとするのは、非常に困難と言わざるを得ません。
リスクを減らすためには、気合いを入れることではなく、これらの因子が重なっていないかを確認する視点が必要です。
出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第2版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
せん妄の発症には、準備因子(高齢、認知症、脳血管障害など)、直接因子(薬剤、脱水、感染症など)、促進因子(環境変化、身体拘束、疼痛など)が相互に関連しています。これらの因子が重なることで、脳の機能不全が生じ、意識障害や認知機能の変動が引き起こされると考えられています。
良かれと思って飲ませた薬が、実は「転倒」の原因に
「夜ぐっすり眠ってもらうために」 「興奮を抑えるために」
そう考えて使用される薬が、逆に事故を招いているケースがあります。特に高齢者の場合、薬の代謝機能が低下しているため、作用が強く出すぎることがあるのです。例えば、抗不安薬や睡眠薬として使われるベンゾジアゼピン系薬剤などは、リスクと隣り合わせです。過度の鎮静による意識レベルの低下や、筋弛緩作用によるふらつき・転倒、嚥下機能の低下を引き起こす可能性があります。
「飲ませれば安全」と思い込むことは、非常に危険です。
出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第2版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
ベンゾジアゼピン系受容体作動薬などの薬剤は、せん妄の直接因子となるだけでなく、過鎮静、筋弛緩作用による転倒・骨折、呼吸抑制、誤嚥のリスクを高めます。また、逆に興奮や攻撃性が高まる「奇異反応」が生じることもあり、慎重な使用と観察が求められます。
一人で抱え込む構造が、ミスを誘発している
利用者の複雑な状態像や薬の調整は、介護士一人の判断で対応できるものではありません。
しかし、現場では医師や看護師との連携が十分でなく、介護職が「なんとか収めなければ」と一人で抱え込んでしまう構造があります。本来は、医師、看護師、薬剤師、介護士などが連携するD2ST(認知症・せん妄サポートチーム)のような多職種チームが必要です。
チームで包括的にアセスメントを行い、ケアの方針を決定する仕組みが求められます。チームとしての支援体制がないまま個人の責任に帰結させる環境こそが、誤薬や事故がなくならない最大の理由と言えるかもしれません。
出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター認知症・せん妄ケアマニュアル 第2版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
D2ST(認知症・せん妄サポートチーム)は、精神科医、老年内科医、看護師、薬剤師、作業療法士、社会福祉士などの多職種で構成され、認知症やせん妄を有する患者に対して包括的なケアを提供します。チーム回診やカンファレンスを通じて、環境調整や薬剤調整、ケア方法の検討を行い、医療安全とケアの質の向上を図ります。
事故や誤薬は、スタッフの注意力不足以前に、明確な原因によって引き起こされます。
せん妄の3因子や薬の副作用、そしてチーム連携の欠如。
これらが複雑に絡み合っているのです。
精神論で自分を追い詰めるのではなく、まずは「薬の影響はないか」「環境は適切か」といった医学的な視点を持つことが、再発防止への近道です。
現場の疑問を解消!これってどう判断すればいい?
「教わったことと違う気がするけれど、確信が持てない」 「医師や家族にどう説明すればいいかわからない」
現場では、教科書通りにはいかない判断の迷いが尽きません。 ここでは、よくある疑問について、公的なガイドラインやマニュアルに基づいた考え方を紹介します。
- Q医師に「薬を減らしてほしい」となかなか言えません。どう伝えればいいですか?
- A
「薬を減らしてください」と意見を伝えるのではなく、「日中の傾眠が強く、食事が摂れていません」といった事実(観察記録)を具体的に伝えてください。 医師が適切な処方判断をするためには、普段の生活を知る介護職からの客観的な情報が不可欠です。 感情的な要望ではなく、利用者の状態変化をチームとして共有する姿勢が、適切な薬物療法につながります。
出典元の要点(要約)
厚生労働省
認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000212396.pdf
かかりつけ医等の医療者は、認知機能の評価を通じ、どのような点で支援が必要か、どのような工夫をすれば本人が全体像を把握できるかについて情報提供することが求められる。生活に重大な影響を与える意思決定においては、意思決定支援チームが医学的見地から支援を行い、本人の意思確認を補佐する役割を担う。
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
認知症・せん妄ケアマニュアル 第2版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
D2ST(認知症・せん妄サポートチーム)は、精神科医、老年内科医、看護師、薬剤師、作業療法士、社会福祉士などの多職種で構成され、認知症やせん妄を有する患者に対して包括的なケアを提供します。チーム回診やカンファレンスを通じて、環境調整や薬剤調整、ケア方法の検討を行い、医療安全とケアの質の向上を図ります。
- Q家族から「強い薬を使ってでも大人しくさせてほしい」と言われたら?
- A
ご家族の疲労も理解した上で、薬によるリスク(転倒、誤嚥、呼吸抑制など)があることを説明し、まずは環境調整や非薬物療法から試すことを提案してみてください。 向精神薬やベンゾジアゼピン系薬剤は、過度の鎮静や筋弛緩作用により、かえって事故のリスクを高める可能性があります。 本人の心身の安全を守るためにも、安易な投薬(ドラッグロック)ではなく、医学的根拠に基づいた慎重な対応が必要です。
出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
認知症・せん妄ケアマニュアル 第2版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
ベンゾジアゼピン系受容体作動薬などの薬剤は、せん妄の直接因子となるだけでなく、過鎮静、筋弛緩作用による転倒・骨折、呼吸抑制、誤嚥のリスクを高めます。また、逆に興奮や攻撃性が高まる「奇異反応」が生じることもあり、慎重な使用と観察が求められます。
厚生労働省
認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000212396.pdf
民法858条に基づき、心身の状態や生活状況に配慮しつつ本人の意思を尊重することは職務上の義務である。
- Q「認知症の悪化」と「せん妄」はどう見分ければいいですか?
- A
最大の違いは「発症の急激さ」と「1日の中での変動」です。 認知症はゆっくりと継続的に進行するのに対し、せん妄は数時間から数日の単位で急激に発症し、日によって、あるいは1日の中で症状が大きく変動する特徴があります。 「昨日までは普通だったのに急におかしい」「夜だけ様子が違う」といった場合は、せん妄を疑い、早期に医療へつなぐことが重要です。
出典元の要点(要約)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
認知症・せん妄ケアマニュアル 第2版
https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/nintishomanual2025.pdf
認知症は、一旦正常に発達した知能が後天的に器質的な脳の障害によって広汎かつ継続的に低下し、日常生活を営めない程度にまで衰退した状態と定義されます。せん妄の発症には、準備因子、直接因子、促進因子が相互に関連しており、意識障害や認知機能の変動が引き起こされます。
現場での判断に迷ったときは、これらのエビデンスに立ち返ってみてください。 「なんとなく」ではなく、根拠を持って対応することで、利用者も、そしてあなた自身も守ることにつながります。
最後に:あなたの「気づき」が利用者とあなた自身を守ります
誤薬や事故は、決してあなたの「やる気」や「注意」が足りないから起きるわけではありません。
その背景には、せん妄などの医学的な要因や、薬の副作用、そしてチーム連携の課題が隠れています。
自分を責めて、現場を去ってしまう前に。 明日から、すべてを完璧に変える必要はありません。
まずは以下の3つの視点を、日々の業務の中で少しだけ意識してみてください。
- 「様子がおかしい」と感じたら、認知症の進行で片付けず、急な変化や薬の影響を記録に残す。
- 一人で抱え込まず、違和感を申し送りで伝え、チームとしての気づきにする。
- 薬を飲ませる前に、照明や騒音など、不快な刺激がないか環境を一度確認する。
現場で利用者に一番近い存在である、あなたの「小さな違和感」。
それこそが、利用者を薬のリスクから守り、安全なケアを実現する最大の根拠になります。
最後までご覧いただきありがとうございます。この記事がお役に立てれば幸いです。
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更新履歴
- 2025年12月24日:新規投稿


