家族から「記録を見せてください」と求められたとき、現場の介護士が一人で答えを出せないのは当然です。事故後などは、利用者本人のことを説明したい一方で、同じ記録に別の利用者の情報が残っていることがあります。急かされるほど、どこまで見せるか、何を話すかの判断が難しくなります。
こうした場面では、家族の不安を軽く扱わずに受け止めながらも、その場で記録を渡したり、提供範囲を独断したりしないことが大切です。誰が確認し、誰が説明するかを施設の手順へつなぐことが、現場の負担を一人に集めない第一歩になります。
- 介護記録を家族へ見せる場面だけでなく、施設内部の記録にトラブル相手の名前をどのように残すかから整理したい場合は、【介護記録】トラブル相手の名前は記録に残す?介護現場の個人情報保護と証拠能力の話で全体像を確認できます。
この記事を読むと分かること
- 黒塗りを急がない理由
- 記録提示時の確認点
- 担当者へつなぐ伝え方
- 施設に必要な開示手順
一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます
黒塗りを現場で独断しない。まず開示の判断を担当者へつなぐ

家族から「今すぐ見せて」と言われると、説明を急がなければならないように感じます。しかし、本人に関する説明と、同じ記録に含まれる他利用者の情報の扱いは、目の前の介護士一人で決める話ではありません。
こうした場面で必要なのは、家族の気持ちを受け止めたうえで、請求者、対象となる記録、提供範囲を確認する担当者へつなぐことです。この記事では、黒塗りを一律の答えにしない理由と、現場での切り替え方を整理します。
現場では、家族の強い言葉に押されて、手元の記録を見せたくなることがあります。だからこそ、最初に「開示の確認は担当者が行います」と伝え、記録や他利用者の事情をその場で渡さない線引きが必要です。
家族の求めだけで、提供範囲を決めない
現場では、利用者の家族から記録を求められたとき、「家族だから見せてよい」と考えたくなるかもしれません。けれど、開示等の手続には、請求する人が本人または代理人であることの確認や、対象情報を確かめる段階があります。まずは、誰から何の記録について求められているのかを、施設の受付・判断の流れにつなげましょう。
- 長男、契約者、キーパーソンなどの呼び方だけで、記録を開示できる立場まで判断してよいのか迷う場合は、家族なら介護記録をすべて見せてよい?本人との関係と第三者情報の確認ポイントで、本人や代理人との違いも確認できます。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
一開示等を請求する者が本人(又はその代理人)であることを確認する。 一開示等の請求等があった場合、主治医等の担当スタッフの意見を聴いた上で、速やかに保有個人データ等の開示等をするか否か等を決定し、これを開示の請求等を行った者に通知する。 一保有個人データ等の開示に当たり、法第33条第2項各号に該当する可能性がある場合には、開示の可否について検討するために設置した検討委員会等において検討した上で、速やかに開示の可否を決定することが望ましい。 一保有個人データ等の開示を行う場合には、日常の医療・介護サービス提供への影響等も考慮し、本人に過重な負担を課すものとならない範囲で、日時、場所、方法等を指定することができる。
他利用者の情報があるなら、名前だけで判断しない

一つの記録に他利用者の行動や状況が書かれていると、氏名だけを消せばよいように見えることがあります。ただ、開示によって本人または第三者の権利利益を害するおそれがある場合には、全部または一部を開示しないことができる枠組みが示されています。どの記載をどう扱うかは、施設で定めた確認・判断の流れに乗せます。
家族が日頃の様子を知っている場合、氏名以外の記載から相手を推測されそうだと迷うこともあります。「黒塗りすれば渡せる」とは言い切らず、提供範囲は担当者に確認しましょう。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
2 個人情報取扱事業者は、前項の規定による請求を受けたときは、本人に対し、同項の規定により当該本人が請求した方法(当該方法による開示に多額の費用を要する場合その他の当該方法による開示が困難である場合にあっては、書面の交付による方法)により、遅滞なく、当該保有個人データを開示しなければならない。ただし、開示することにより次の各号のいずれかに該当する場合は、その全部又は一部を開示しないことができる。 一 本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合 二 当該個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合
「確認して説明する」と現場の役割を分ける
家族から答えを急かされると、管理者に確認すると伝えることが隠すことのように感じるかもしれません。それでも、開示手順や苦情対応、責任体制を定める考え方が示されている以上、現場の介護士が単独で提供範囲を決めないことには意味があります。対応する人と最終的に判断する人を分けることで、家族への説明も記録の取扱いも確認しやすくなります。
管理者がすぐ来られないときは、「開示の確認を行い、担当者から説明します」と案内し、フロアのケアを一人で止め続けない判断も必要です。
- 管理者へ確認すると伝えるだけでは、家族から「隠しているのではないか」と受け取られそうで不安になることがあります。確認済みの事実と、まだ回答できないことを分けた説明文は、家族への説明文をAIで整える方法|誤解を招かない伝え方と本部確認のポイントでも整理できます。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
医療・介護関係事業者は、保有個人データの開示手順を定めた規程その他個人情報保護に関する規程を整備し、苦情への対応を行う体制も含めて、院内や事業所内等への掲示やホームページへの掲載を行うなど、患者・利用者等に対して周知徹底を図る。・また、個人データを取り扱う情報システムの安全管理措置に関する規程等についても同様に整備を行うこと。②個人情報保護推進のための組織体制等の整備・従業者の責任体制の明確化を図り、具体的な取組を進めるため、医療における個人情報保護に関し十分な知識を有する管理者、監督者等(例えば、役員などの組織横断的な監督が可能な者)を定める。又は個人情報保護の推進を図るための部署、若しくは委員会等を設置する。
家族への説明を急ぐ場面ほど、現場で黒塗りや提供範囲を決めないことが大切です。請求者、対象記録、判断者を確認し、施設の手順へつなげましょう。
介護記録を家族に見せる場面で、現場が止まりやすい3つの事例

家族の不安を前にすると、すぐに記録を出して説明しなければならないように感じます。一方で、同じ記録の中に他利用者の情報があると、急いだ対応ほど不安が大きくなります。
事故後のフロアでは、状態確認、連絡、介助、記録が重なります。家族対応を一人で抱えると、説明もケアも途切れやすくなります。こうしたときは、現場の対応と開示の判断を分け、確認が必要なところで担当者につなぐことが現実的です。
「事故報告書を今すぐ見せて」と求められた
事故のあと、家族が経緯を知りたくて記録を求める場面があります。目の前で強く求められると、手元の資料をそのまま出したくなりますが、誰から何の記録について求められているかを確かめないまま渡す判断は重くなります。まずは、開示の確認を担当者が行うことを伝え、受付と判断の流れへつなげます。
開示等の手続については、請求する人が本人または代理人であることの確認や、担当スタッフの意見を聴いて開示するかを決める考え方が示されています。現場では、家族の不安を受け止めることと、提供の可否をその場で決めることを分けましょう。
- 家族へ見せることまで考えると、責任を問われそうで事故状況を詳しく書けなくなることがあります。事故報告を職員への叱責ではなく、事実確認と再発防止に使う考え方は、介護事故報告書を書くのが怖い理由|怒られるためではなく再発防止に使う考え方で確認できます。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
一開示等を請求する者が本人(又はその代理人)であることを確認する。 一開示等の請求等があった場合、主治医等の担当スタッフの意見を聴いた上で、速やかに保有個人データ等の開示等をするか否か等を決定し、これを開示の請求等を行った者に通知する。 一保有個人データ等の開示に当たり、法第33条第2項各号に該当する可能性がある場合には、開示の可否について検討するために設置した検討委員会等において検討した上で、速やかに開示の可否を決定することが望ましい。 一保有個人データ等の開示を行う場合には、日常の医療・介護サービス提供への影響等も考慮し、本人に過重な負担を課すものとならない範囲で、日時、場所、方法等を指定することができる。
同じ記録に、別の利用者の情報が書かれている
本人の様子を説明する記録に、関係した他利用者の行動や状況が含まれることがあります。氏名だけを消せばよいのか、居室や行動の記載も確認するのかと、現場で手が止まることもあります。こうしたときは、黒塗りを急ぐより、施設で定めた確認・判断の流れへつなげます。
開示によって本人または第三者の権利利益を害するおそれがある場合には、全部または一部を開示しないことができる枠組みが示されています。名前だけを見て一律に決めず、第三者に関わる記載を含むかどうかを、施設の手順に沿って検討する必要があります。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
2 個人情報取扱事業者は、前項の規定による請求を受けたときは、本人に対し、同項の規定により当該本人が請求した方法(当該方法による開示に多額の費用を要する場合その他の当該方法による開示が困難である場合にあっては、書面の交付による方法)により、遅滞なく、当該保有個人データを開示しなければならない。ただし、開示することにより次の各号のいずれかに該当する場合は、その全部又は一部を開示しないことができる。 一 本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合 二 当該個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合
管理者が不在で、通常業務も止められない
家族対応をしている間にも、食事介助やコール対応などは続きます。管理者がすぐ来られないと、現場にいる介護士が施設の代表のように答えることを求められがちです。確認に時間をかけると責められそうで、急ぐと確認不足が怖いという板挟みになります。
個人情報の取扱いには、開示手順を定めた規程、苦情対応を行う体制、責任体制を整える考え方が示されています。現場では「確認後に担当者から説明する」と切り替え、提供の可否を一人で背負わないことが大切です。
- 記録開示や家族対応について確認できる管理者がおらず、現場職員が施設の判断まで繰り返し背負っている場合は、今すぐ転職を決める必要はありませんが、相談体制や教育体制の違う職場を知る情報収集として、レバウェル介護 正社員紹介
を確認しておくのも一つの方法です。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
医療・介護関係事業者は、保有個人データの開示手順を定めた規程その他個人情報保護に関する規程を整備し、苦情への対応を行う体制も含めて、院内や事業所内等への掲示やホームページへの掲載を行うなど、患者・利用者等に対して周知徹底を図る。・また、個人データを取り扱う情報システムの安全管理措置に関する規程等についても同様に整備を行うこと。②個人情報保護推進のための組織体制等の整備・従業者の責任体制の明確化を図り、具体的な取組を進めるため、医療における個人情報保護に関し十分な知識を有する管理者、監督者等(例えば、役員などの組織横断的な監督が可能な者)を定める。又は個人情報保護の推進を図るための部署、若しくは委員会等を設置する。
記録を求められたときほど、現場で答えを急がないことが大切です。請求者、対象記録、第三者情報、判断者を分けて確認し、担当者へつなげましょう。
なぜ黒塗りの前に、確認する人・範囲・手順を分ける必要があるのか

「個人情報に気をつけて」と言われても、家族が目の前にいて、記録をすぐ出すよう求められる場面では、何を確認すればよいか迷います。この迷いが起きる背景には、開示の受付、提供範囲の検討、最終判断が現場で混ざりやすいことがあります。介護記録を家族に見せるとき黒塗りは必要?他利用者の個人情報をマスキングする考え方介護記録を家族に見せるとき黒塗りは必要?他利用者の個人情報をマスキングする考え方介護記録を家族に見せるとき黒塗りは必要?他利用者の個人情報をマスキングする考え方介護記録を家族に見せるとき黒塗りは必要?他利用者の個人情報をマスキングする考え方介護記録を家族に見せるとき黒塗りは必要?他利用者の個人情報をマスキングする考え方
コピーの準備を急かされると、名前を隠す作業だけに意識が向きがちです。しかし、誰が求めているのか、どの情報が対象か、誰が可否を決めるのかを分けなければ、現場の介護士に判断が集中します。黒塗りは作業の話だけでなく、開示の手順の中で扱う必要があります。
請求者と対象情報を確認する段階があるから
家族から「記録を見せて」と言われたとき、誰が求めているのかを細かく確かめることは、冷たい対応のように思えるかもしれません。けれど、開示等の請求を受け付ける方法には、受付先、方式、本人または代理人であることの確認方法を定める考え方が示されています。最初に確認する担当を決めることで、現場がその場で結論を出す負担を減らせます。
利用者本人のことを心配する家族を前にすると、関係性の確認を後回しにしたくなることがあります。それでも、求める人と対象記録が整理されてから判断する流れがあれば、説明する側も対応しやすくなります。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
一開示等を請求する者が本人(又はその代理人)であることを確認する。 一開示等の請求等があった場合、主治医等の担当スタッフの意見を聴いた上で、速やかに保有個人データ等の開示等をするか否か等を決定し、これを開示の請求等を行った者に通知する。 一保有個人データ等の開示に当たり、法第33条第2項各号に該当する可能性がある場合には、開示の可否について検討するために設置した検討委員会等において検討した上で、速やかに開示の可否を決定することが望ましい。 一保有個人データ等の開示を行う場合には、日常の医療・介護サービス提供への影響等も考慮し、本人に過重な負担を課すものとならない範囲で、日時、場所、方法等を指定することができる。
第三者に関わる記載は、名前だけで終わらないから
記録に別の利用者の情報があるとき、氏名だけを隠せばよいのかと考えやすくなります。けれど、開示によって本人または第三者の権利利益を害するおそれがある場合には、全部または一部を開示しないことができると示されています。提供範囲は、氏名の有無だけでなく、記録の内容を見て検討する必要があります。
現場では、居室や行動の記載から相手を推測されるかもしれないと迷うことがあります。この迷いを一人で抱えず、他利用者に関わる記載がある時点で、確認する担当者へ渡すことが切り替えの目安になります。
- 氏名を消しても、居室、日時、事故状況などから利用者を推測できる可能性があります。介護記録を生成AIなどの外部サービスへ入力するときの停止線は、介護現場でAIを使っても大丈夫?個人情報・記録・責任範囲の注意点で確認できます。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
2 個人情報取扱事業者は、前項の規定による請求を受けたときは、本人に対し、同項の規定により当該本人が請求した方法(当該方法による開示に多額の費用を要する場合その他の当該方法による開示が困難である場合にあっては、書面の交付による方法)により、遅滞なく、当該保有個人データを開示しなければならない。ただし、開示することにより次の各号のいずれかに該当する場合は、その全部又は一部を開示しないことができる。 一 本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合 二 当該個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合
開示手順と責任体制がなければ、現場に判断が集中するから
どの資料をどう用意し、どこを確認するのかが決まっていないと、急いでいる現場ほど判断が個人に集まります。理想は、開示手順と苦情対応の流れがあり、現場の介護士が受付・連絡を担い、提供範囲は定められた担当者が確認することです。そうでなければ、慎重に確認した職員ほど「対応が遅い」と感じやすくなります。
施設に求められるのは、規程を作ることだけではありません。開示手順、苦情対応、責任体制をどこにつなぐかが明らかであれば、家族からの求めがあったときに現場が迷いにくくなります。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
医療・介護関係事業者は、保有個人データの開示手順を定めた規程その他個人情報保護に関する規程を整備し、苦情への対応を行う体制も含めて、院内や事業所内等への掲示やホームページへの掲載を行うなど、患者・利用者等に対して周知徹底を図る。・また、個人データを取り扱う情報システムの安全管理措置に関する規程等についても同様に整備を行うこと。②個人情報保護推進のための組織体制等の整備・従業者の責任体制の明確化を図り、具体的な取組を進めるため、医療における個人情報保護に関し十分な知識を有する管理者、監督者等(例えば、役員などの組織横断的な監督が可能な者)を定める。又は個人情報保護の推進を図るための部署、若しくは委員会等を設置する。
黒塗りだけを急ぐと、誰が何を確認し、誰が決めるかが抜け落ちます。請求者、記録、第三者情報、判断者を順に分けることが、現場での迷いを減らします。
介護記録を家族に見せるときのFAQ
現場では、家族を待たせるほど不信感を持たれそうで、すぐに答えを出したくなることがあります。それでも、開示の可否や範囲を一人で決めないことが、利用者本人と他利用者の情報を扱ううえで欠かせません。
- Q家族なら、その場で介護記録を見せてもよいですか?
- A
家族であることだけで、現場の介護士がその場で提供の可否を決めるのは避けましょう。開示等の手続には、請求する人が本人または代理人であることの確認や、対象となる情報を確認する考え方があります。「開示の確認を担当者が行います」と伝え、施設の受付・判断の流れへつなげてください。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
一開示等を請求する者が本人(又はその代理人)であることを確認する。 一開示等の請求等があった場合、主治医等の担当スタッフの意見を聴いた上で、速やかに保有個人データ等の開示等をするか否か等を決定し、これを開示の請求等を行った者に通知する。 一保有個人データ等の開示に当たり、法第33条第2項各号に該当する可能性がある場合には、開示の可否について検討するために設置した検討委員会等において検討した上で、速やかに開示の可否を決定することが望ましい。 一保有個人データ等の開示を行う場合には、日常の医療・介護サービス提供への影響等も考慮し、本人に過重な負担を課すものとならない範囲で、日時、場所、方法等を指定することができる。
- Q他利用者の名前だけ黒塗りにすれば、渡してよいですか?
- A
一律には言えません。開示によって本人または第三者の権利利益を害するおそれがある場合には、全部または一部を開示しないことができると示されています。氏名だけに目を向けず、他利用者に関わる記載がある時点で、施設で定めた確認・判断の流れへつないでください。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
2 個人情報取扱事業者は、前項の規定による請求を受けたときは、本人に対し、同項の規定により当該本人が請求した方法(当該方法による開示に多額の費用を要する場合その他の当該方法による開示が困難である場合にあっては、書面の交付による方法)により、遅滞なく、当該保有個人データを開示しなければならない。ただし、開示することにより次の各号のいずれかに該当する場合は、その全部又は一部を開示しないことができる。 一 本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合 二 当該個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合
- Q管理者が不在なら、現場介護士が判断するしかありませんか?
- A
現場職員に提供範囲の判断を一人で負わせる前提にしないことが大切です。個人情報の取扱いでは、開示手順を定めた規程、苦情対応、責任体制を整える考え方が示されています。管理者がすぐ来られない場合も、開示の確認を行う担当者や連絡先を使い、「確認後に説明します」と対応を切り替えましょう。
出典元の要点(要約)
https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf
医療・介護関係事業者は、保有個人データの開示手順を定めた規程その他個人情報保護に関する規程を整備し、苦情への対応を行う体制も含めて、院内や事業所内等への掲示やホームページへの掲載を行うなど、患者・利用者等に対して周知徹底を図る。・また、個人データを取り扱う情報システムの安全管理措置に関する規程等についても同様に整備を行うこと。②個人情報保護推進のための組織体制等の整備・従業者の責任体制の明確化を図り、具体的な取組を進めるため、医療における個人情報保護に関し十分な知識を有する管理者、監督者等(例えば、役員などの組織横断的な監督が可能な者)を定める。又は個人情報保護の推進を図るための部署、若しくは委員会等を設置する。
迷ったときは、家族の前で結論を急がず、請求者、対象記録、第三者情報、判断者を確認します。施設の手順が不明なら、勤務の早い段階で管理者に確認しましょう。
あなたの負担を減らすおすすめ記事
介護記録の黒塗りで迷ったとき、明日まず確認したいこと
現場では、家族の前で「すぐに見せられない」と伝えることに気後れすることがあります。それでも、記録や他利用者に関わる情報をその場で独断して扱わず、確認の流れへつなぐことは、隠すためではありません。
明日まず一つだけ確認するなら、家族から記録を求められたときの開示判断者と連絡先です。勤務の始めや申し送りのときに、誰が受付し、誰が提供範囲を確認し、誰が説明するのかを管理者に尋ねてください。
- 家族から記録を求められた際の受付先、確認者、提供方法が口頭だけで伝えられていると、勤務者によって対応が変わりやすくなります。施設内の手順を動画やマニュアルで統一する方法を検討する場合は、介護向け動画マニュアル管理【Carebase】
を確認しておくのも一つの方法です。
手順が曖昧なら、現場の介護士だけで提供範囲を決めることはできません。家族の不安を受け止めながら、「確認のうえ担当者から説明します」と切り替えることが、次に取れる現実的な行動です。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
更新履歴
- 2026年7月16日:新規投稿







