感染対策委員会の担当になると、通常業務の合間に資料を作り、研修を回し、議事録も残さなければなりません。しかも次の会議が近づくたびに、「今月の議題を何にするか」で手が止まりやすいです。
けれど、議題は外から探すものだけではありません。PPEの着脱、嘔吐物処理、浴室清掃、備品置き場、職員への周知など、すでに現場で決めている手順が本当に使えているかを見れば、見直す対象は出てきます。
この記事では、感染対策委員会を「ネタ探しの会議」から、決めた手順を現場で使える形に直す場へ変える考え方を整理します。現場リーダーが後輩指導や申し送りで使えるよう、PDCAを難しい管理用語ではなく、確認と修正の流れとして扱います。
- この記事ではPDCAで議題を作る考え方を扱います。感染対策委員会全体の役割や、報告・周知・開催実績で終わらせない考え方まで整理したい場合は、〖介護〗「ネタがない」と悩む管理者へ。感染対策委員会を形骸化させない議題設定のコツも確認しておくと、全体像をつかみやすくなります。
この記事を読むと分かること
- 議題の作り方
- PDCAの使い方
- 手順見直しの視点
- リーダーの動き方
一つでも当てはまったら、この記事が役に立ちます
感染対策委員会の議題は、現場で使えていない手順を見直すことです

感染対策委員会で話すことが思いつかないと、資料集めや研修テーマ探しに意識が向きます。けれど、現場では防護具、ゴミ処理、浴室清掃、職員周知など、すでに決めたことが日々試されています。この記事を読むと、議題を「新しい話題」ではなく「現場で使えるかの確認」に置き換えられます。
現場では、手順そのものよりも「誰がどこまで分かっているか」が見えにくくなります。リーダーが全部を抱えると、委員会が書類作成の時間になり、後輩の行動は変わりません。まずは今月見る手順を1つに絞り、勤務中に確認できる場面と担当を決めることが現実的です。
議題は施設の課題から作れます
感染対策委員会は、施設の課題を集約し、方針や計画を定め、実践を進める場として位置づけられています。つまり、議題は外部の新情報だけでなく、施設内で起きているズレから作れます。たとえば「手袋を外した後の手指衛生が抜ける」「備品の場所が分からない」という観察は、そのまま今月の確認テーマになります。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
感染対策委員会は、施設内の感染症(食中毒を含む)の発生や発生時の感染拡大を防止するために、定期的に開催するとともに、感染症が流行する時期等を勘案して必要に応じ随時開催する必要があります。施設における感染管理活動の基本となる組織として、施設の課題を集約し、感染対策の方針・計画を定め実践を推進する、決定事項や具体的対策を施設全体に周知するための窓口となる、施設における問題を把握し、問題意識を共有・解決する場となる、感染症が発生した場合、指揮の役割を担う、とされています。
マニュアルの見直しも委員会の仕事です

委員会の活動には、指針やマニュアル等の作成・見直し、研修、感染症発生時を想定した訓練が含まれます。現場リーダーは「新しい研修ネタを探す」前に、いまある手順書が勤務中に読めるか、備品場所まで分かるか、周知後に行動が変わったかを議題にできます。見直し時期と担当を先に決めると、会議が感想だけで終わりにくくなります。
- 委員会で見直した内容は、話し合って終わりではなく、感染対策指針やマニュアルに反映しておく必要があります。平常時と発生時に分けて項目を整理したい場合は、感染対策指針には何を書く?介護施設で見直す平常時・発生時の項目で確認できます。
- 委員会で見直した内容を長いマニュアルのまま残すと、現場では読まれにくくなります。職員が勤務中に見返せる1枚手順書へ整理したい場合は、新人教育資料をAIで作る方法|長いマニュアルを1枚手順書に整えるコツも参考になります。
- 感染対策委員会で見直した手順やマニュアルを、職員が確認しやすい形で共有したい場合は、介護向け動画マニュアル管理【Carebase】
を確認しておくのも一つの方法です。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
感染対策委員会の主な役割としては、「感染症の予防」と「感染症発生時の対応」があります。施設内の具体的な感染対策の計画を立てます。施設の指針・マニュアル等を作成・見直しをします。あらかじめ、見直し時期や担当者を決めておきましょう。感染対策に関する職員等への研修を企画、実施します。感染症発生時を想定した訓練(シミュレーション)を実施します。
確認対象はPPE、処理、清掃、備品に分けると扱いやすいです
感染対策は範囲が広いため、全職員に一度で徹底させようとすると崩れます。今月はPPE、次回は嘔吐物処理、次は浴室清掃というように、実際の業務場面で分けると確認しやすくなります。リーダーは「できていない人」を探すより、どの場面で手順が止まるかを見ます。そこから表示、置き場、短い実地確認へ切り替えます。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
感染症の有無に関わらず、すべての人に対して、血液、体液、汗を除く分泌物、排泄物、損傷した皮膚、粘膜等の湿性生体物質は、感染の可能性があるとみなして対応する方法を標準予防策といいます。血液等の体液・嘔吐物・糞便等には感染性の病原体が含まれていることが多く、これらに接する際は、手袋をすること、必要に応じてマスクやゴーグルをつけること、その際に出たごみも感染性があるものとして注意して扱うこと、手袋を外した後は手洗いを丁寧に行うこと等が、感染症予防の基本です。
感染対策委員会の議題は、現場で使えていない手順を1つ選び、確認結果から直す形にすると扱いやすくなります。
よくある事例:感染対策委員会の議題に変えられる現場のズレ
現場では、手順がないから困る場合だけでなく、手順はあるのに勤務中に使えない場合があります。そこでリーダーが見るべきなのは、「誰が悪いか」ではなく、どの場面で手順が止まるかです。
PPEの着脱や手袋交換が人によって違う

感染症対応の場面では、防護具を着けること自体は分かっていても、外すタイミングや脱いだ後の手指衛生が人によってずれます。資料を配るだけでは、手袋をしたまま周辺を触る、ガウンを脱いだ後の動線が曖昧になる、といった場面は残ります。委員会では「PPE研修をしたか」ではなく、実地でどこを間違えやすいかを確認する議題にします。
- 手袋を外した後の手指衛生が人によってずれる場合は、声かけだけでなく、どこで手袋を外し、どのタイミングで手指消毒できるかまで確認する必要があります。排泄介助後に崩れやすい場面は、排泄介助後の手指衛生が続かない原因|介護現場で崩れにくい感染対策で具体的に確認できます。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
こまめに手指衛生(手洗いや手指消毒)を心掛ける。ケア時は、手袋を着用する。使用後の手袋は速やかに捨て、汚れた手袋で周辺を触ることがないよう注意する。手袋を脱いだ後は手指衛生を行う。利用者の膿、血液、嘔吐物、排泄物等を扱う場合には、長袖ガウンを着用。使用後の長袖ガウンは速やかに捨てること。また長袖ガウンを脱いだ後に、職員の衣類が感染者や感染者の物品に触れないように注意する。
嘔吐物や排泄物の処理キットがすぐ出ない
処理手順を知っていても、必要物品がどこにあるか分からなければ初動は遅れます。夜勤帯や人手が薄い時間ほど、探す時間そのものが負担になります。委員会では、キットの設置場所、使用期限、補充担当、使った後の報告先を確認します。「処理方法を再研修する」だけでなく、すぐ使える状態かを見るのが議題になります。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
嘔吐物・排泄物の処理については、感染性胃腸炎(ノロウイルス等)も想定して、速やかにかつ入念に清掃をすることが重要です。まず、近くにいる人を別室等に移動させ、換気をした上で、嘔吐物・排泄物は、マスク、使い捨てエプロン(長袖ガウン)、使い捨て手袋を着用して、ペーパータオルや使い捨ての雑巾で拭きとります。嘔吐物処理用品を入れた処理用キットをいつでも使えるように用意しておくことが推奨されます。
入浴対応は「最後に回せるか」だけで考えると詰まります
入浴は人数、時間、浴室構造、利用者の状態に左右されます。感染症利用者を最後にできるかだけで話すと、できない日の代替手順が残りません。PDF根拠内で扱いやすいのは、浴槽の換水、浴室の清掃・消毒、自主点検表による確認です。委員会では、入浴順の理想論より、清掃・消毒・点検の実行条件を確認します。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
浴槽のお湯の交換、浴室の清掃・消毒等をこまめに行い、衛生管理を徹底します。通常時は、家庭の浴室の清掃と同様に、洗剤により浴槽や床、壁等を清掃します。特に施設・事業所内での入浴におけるレジオネラ感染予防対策を講じるためにも、「生物膜(ぬめり)」部分にはレジオネラ菌が存在している可能性があり、「ぬめり」の除去も含めた衛生管理を実施し安全、安心な入浴を行います。以下の内容を参考に自主点検表(チェックリスト)を作成し、点検、確認します。
研修しても現場行動が変わらない
研修を実施しても、現場で「自分には関係ない」と受け止められると行動は変わりません。リーダーが同じ説明を繰り返すだけでは、忙しい勤務中に優先順位が落ちます。委員会では、研修後に各部署で実施状況を把握し、改善点を検討するところまで議題にします。周知したかではなく、どの場面で使われたかを確認します。
- 研修を実施しただけで終わると、職員の行動は変わりにくくなります。手洗い、排泄介助、食事介助など、実際の介助場面に落とし込む研修テーマを考えたい場合は、介護施設の感染症研修テーマ例|手洗い・排泄介助・食事介助を現場に落とす方法で確認できます。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
各部署での感染対策の実施状況を把握して評価し、改善すべき点等を検討します。感染対策を職員に浸透させるため、委員会のメンバーを2~3名ずつの班に分け、教育・啓発、マニュアルの見直し、食事に関する衛生管理、口腔ケアの検討、排泄介助の検討など、担当テーマを決めて活動している施設もあります。
- 委員会で決めたことを伝えても、現場で実行できる形になっていなければ定着しません。周知した後に何を確認し、どこを直すかまで整理したい場合は、感染対策委員会で決めたことが現場に伝わらない理由|周知で終わらせない定着の工夫で確認できます。
現場のズレは、PPE、処理キット、浴室清掃、研修後の行動確認に分けると、委員会で扱える具体的な議題になります。
なぜ感染対策委員会の議題がネタ探しになるのか

「何か話さなければ」と考えるほど、会議を成立させる資料探しに寄りやすくなります。けれど、議題が現場の確認から離れると、リーダーは資料作成に追われ、職員の行動は変わりません。ここでは、議題がネタ探し化する理由を整理します。
委員会担当者は、普段の介助や記録を止めて資料作成だけをできるわけではありません。きれいな計画を立てても、勤務内で確認できる形になっていなければ続きません。PDCAを現場に落とすには、見える化、絞り込み、実行、振り返り、練り直しを小さく回す必要があります。
会議テーマと現場課題が切り離されるからです
現場では、手順のばらつきや備品の分かりにくさを見ているのに、委員会になると「今月のテーマ」を別に探してしまいます。感染対策委員会は、施設の問題を把握し、問題意識を共有・解決する場です。だからリーダーは、現場で見たズレを「誰ができていないか」ではなく、「どの手順が使われていないか」に変換します。
- 現場で見えている課題を、ただの報告で終わらせず、施設として何を決めるかに変えることが委員会の役割です。方針決定の視点を整理したい場合は、感染対策委員会は報告会ではない|介護施設で決めるべき方針と議題例で確認できます。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
感染対策委員会は、施設内の感染症(食中毒を含む)の発生や発生時の感染拡大を防止するために、定期的に開催するとともに、感染症が流行する時期等を勘案して必要に応じ随時開催する必要があります。施設における感染管理活動の基本となる組織として、施設の課題を集約し、感染対策の方針・計画を定め実践を推進する、決定事項や具体的対策を施設全体に周知するための窓口となる、施設における問題を把握し、問題意識を共有・解決する場となる、感染症が発生した場合、指揮の役割を担う、とされています。
Planで止まり、Checkが弱くなるからです
「PPEを確認する」「備品置き場を周知する」と決めても、実際に全職員が使えるかを見なければ改善にはなりません。介護サービスの改善活動では、課題の見える化、実行計画、取組、振り返り、練り直しが一連の手順として示されています。委員会でも、議題は計画名ではなく、確認結果と次の修正に置き換える必要があります。
- 感染対策に限らず、委員会の議題は「何を話すか」よりも、現場のどの困りごとを改善対象にするかで考えると整理しやすくなります。生産性向上委員会の例で議題化の考え方を見たい場合は、生産性向上委員会で何を話す?介護現場で議題にしやすい困りごと・改善テーマ例も確認できます。
出典元の要点(要約)
厚生労働省
介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf
改善活動の手順として、準備、現場の課題の見える化、Plan、Do、Check、Actionが示されています。課題把握シートを使い課題を見える化し、取り組む課題を洗い出すこと、業務時間見える化ツールで業務を定量的に把握すること、解決する課題を絞り込み、プロジェクトチームで意見交換を行うことで優先的に取り組むべき課題を決定することが説明されています。
人員や時間の負担を見ない計画は続かないからです
現場では、資料を作る時間、確認する時間、後輩へ説明する時間が別に確保されているとは限りません。全職員が最初から前向きに動くこともまれです。だから「守りましょう」で終わらせず、反発や不安を拾い、実行計画を修正する余地を残します。現場が納得できない計画は、正しくても勤務中に使われません。
- 委員会対応、資料作成、現場確認、後輩指導まで重なり、今の職場で働き続けることに迷いがある場合は、介護職の求人、募集は【レバウェル介護】
から求人情報を確認しておくのも一つの方法です。
出典元の要点(要約)
厚生労働省
介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf
取組開始直後から、全ての職員がプロジェクトチームに賛同し、積極的に取り組むことは非常に稀です。むしろ、変化に対する抵抗や不安の声が聞こえてくることが殆どです。そうした現場の意見に丁寧に耳を傾け、今一度、実行計画を吟味し、修正すべきところは速やかに修正しましょう。利用者と接点がある現場の職員が納得し、自らの意識を変えなければ、どんなに優れた計画であっても成果は期待できません。
手順のばらつきが個人差として処理されるからです
同じ手順書があっても、経験差や理解度で動き方は分かれます。介護現場の3Mの例には、記録方法のばらつき、手順通りに動く職員と自己流の職員の混在、日による人員差が挙げられています。感染対策でも同じで、個人の意識だけにせず、手順、研修、配置、確認タイミングのどこにムリ・ムダ・ムラがあるかを見る必要があります。
出典元の要点(要約)
厚生労働省
介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf
介護現場における3Mの事例として、介護記録の研修もなく記載の仕方が職員によってまちまちで正確に情報共有がなされないこと、手順通りに作業する職員と自己流で作業する職員、状態に応じて介助する職員がいること、曜日によって夕食の食事介助の介護スタッフ数がばらつき食事対応に差が生じることなどが示されています。
小さな成功事例に分けないからです
感染対策を全部一度に直そうとすると、担当者だけが重くなります。改善活動では、まず取り組み、試行錯誤し、小さな成功事例を作り、うまくいった点とうまくいかなかった点を分析する考え方が示されています。委員会でも、今月は「PPE置き場を全職員が言えるか」など、勤務中に確認できる小さな単位にします。
- 小さく確認して改善する流れがないと、委員会は開催しただけで終わりやすくなります。議事録や開催実績で止めず、次回までに何を確認するかまで整理したい場合は、感染対策委員会が形だけになる原因|開催実績で終わらせない会議の見直し方で確認できます。
出典元の要点(要約)
厚生労働省
介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf
改善活動に取り組む際には、まずはとにかく取り組み、試行錯誤を繰り返すこと、大きな成功は小さな成功の積み重ねから生まれるため、まずは小さな成功事例を作り出すこと、上手くいった点、上手くいかなかった点について分析を加えること、優先度が低いと位置付けた課題を含め、改めて取り組む改善活動を検討することが示されています。
ネタ探しになる背景には、現場課題との切断、Check不足、時間負担、手順のばらつきがあります。議題は小さく確認できる単位に絞ることが重要です。
感染対策委員会の議題に迷ったときのFAQ
現場では、委員会の正しさよりも「それをいつ、誰が、どこまで確認するのか」で迷いやすいです。ここでは、現場リーダーが次回の委員会前に使いやすい形で整理します。
- Q感染対策委員会の議題は、毎回新しいテーマでないとだめですか?
- A
毎回新しい情報を探す必要はありません。感染対策委員会には、施設の課題を集約し、指針やマニュアルを作成・見直す役割があります。次回は、いまある手順のうち1つを選び、実施状況を確認する議題にできます。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
感染対策委員会の主な役割としては、「感染症の予防」と「感染症発生時の対応」があります。施設内の具体的な感染対策の計画を立てます。施設の指針・マニュアル等を作成・見直しをします。あらかじめ、見直し時期や担当者を決めておきましょう。感染対策に関する職員等への研修を企画、実施します。感染症発生時を想定した訓練(シミュレーション)を実施します。
- QPPEやゴミ処理のミスは、職員個人の注意不足として扱ってよいですか?
- A
個人を責める前に、どこで手順が止まるかを確認します。標準予防策では手袋、手指衛生、ごみの扱いが重要です。委員会では、着脱場所、廃棄場所、手指衛生のタイミング、表示や物品配置を確認対象にすると扱いやすいです。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
感染症の有無に関わらず、すべての人に対して、血液、体液、汗を除く分泌物、排泄物、損傷した皮膚、粘膜等の湿性生体物質は、感染の可能性があるとみなして対応する方法を標準予防策といいます。血液等の体液・嘔吐物・糞便等には感染性の病原体が含まれていることが多く、これらに接する際は、手袋をすること、必要に応じてマスクやゴーグルをつけること、その際に出たごみも感染性があるものとして注意して扱うこと、手袋を外した後は手洗いを丁寧に行うこと等が、感染症予防の基本です。
- Q入浴順を最後にできない日は、委員会でどう扱えばよいですか?
- A
本文根拠の範囲では、入浴順そのものを一律に断定するより、浴室の清掃・消毒、換水、自主点検表による確認を議題にする方が安全です。最後にできない日があるなら、施設内の手順で何を代替確認するかを決めます。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
浴槽のお湯の交換、浴室の清掃・消毒等をこまめに行い、衛生管理を徹底します。通常時は、家庭の浴室の清掃と同様に、洗剤により浴槽や床、壁等を清掃します。特に施設・事業所内での入浴におけるレジオネラ感染予防対策を講じるためにも、「生物膜(ぬめり)」部分にはレジオネラ菌が存在している可能性があり、「ぬめり」の除去も含めた衛生管理を実施し安全、安心な入浴を行います。以下の内容を参考に自主点検表(チェックリスト)を作成し、点検、確認します。
- QPDCAを現場の言葉に直すと、何をすればよいですか?
- A
「課題を見える化し、1つに絞り、実行し、振り返り、練り直す」と言い換えられます。感染対策委員会では、今月の手順を1つ選び、勤務中に確認できる項目と担当を決め、次回に結果を見て直します。
出典元の要点(要約)
厚生労働省
介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_kyotaku_Guide.pdf
改善活動の手順として、準備、現場の課題の見える化、Plan、Do、Check、Actionが示されています。課題把握シートを使い課題を見える化し、取り組む課題を洗い出すこと、業務時間見える化ツールで業務を定量的に把握すること、解決する課題を絞り込み、プロジェクトチームで意見交換を行うことで優先的に取り組むべき課題を決定することが説明されています。
- Qリーダーが1人で議題作りから周知まで抱えるしかないですか?
- A
1人で抱える形にはしない方が続きます。感染対策委員会では役割分担を明確にし、専任の感染対策担当者を決めることが必要とされています。現場リーダーは、担当者、確認日、次回報告の形を小さく決めるところから始めます。
出典元の要点(要約)
厚生労働省老健局
介護現場における感染対策の手引き 第3版
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001155694.pdf
感染対策委員会は、施設内の感染症(食中毒を含む)の発生や発生時の感染拡大を防止するために、定期的に開催するとともに、感染症が流行する時期等を勘案して必要に応じ随時開催する必要があります。施設における感染管理活動の基本となる組織として、施設の課題を集約し、感染対策の方針・計画を定め実践を推進する、決定事項や具体的対策を施設全体に周知するための窓口となる、施設における問題を把握し、問題意識を共有・解決する場となる、感染症が発生した場合、指揮の役割を担う、とされています。
FAQで扱う議題も、新情報探しではなく、現場で確認できる手順、担当、タイミング、見直し条件に落とすと次の行動につながります。
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まとめ:次回の委員会では、手順を1つ選んで現場で確かめる
感染対策委員会の議題は、外から探すネタだけではありません。PPE、嘔吐物処理、浴室清掃、備品置き場、研修後の行動確認など、施設内ですでに決めている手順が現場で使えているかを見ることが議題になります。
次回の委員会では、「今月はPPE」「次回は処理キット」など、確認対象を1つに絞ってください。全部を直そうとするとリーダーの負担が増えます。まずは1つの手順について、誰が、いつ、どこを見るかを決める方が続けやすいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
更新履歴
- 2025年10月17日:新規公開
- 2026年7月8日:内容を全面的にリライト







